まさかの貨物区から出発!ANA 元パンダ767で向かうは、今年も慰霊の地・沖縄。 - ANA (全日空) 口コミ・評価

航空会社 ANA (全日空)

2024年02月24日に撮影されたANA (全日空)の航空機写真

© RINA-281さん

全日空(ANA)は、日本ヘリコプター輸送と極東航空が1958...
日本
IATA | ICAO
NH | ANA
アライアンス
スターアライアンス

搭乗レビュー
まさかの貨物区から出発!ANA 元パンダ767で向かうは、今年も慰霊の地・沖縄。

航空会社
全日空
便名
NH2159
ビジネス
搭乗日
2017/06
路線
成田(東京) → 那覇
機体記号
JA606A
機材
Boeing 767-381/ER
総評:4
4ッ星
機内食・ドリンク
4ッ星
座席(シート)
5ッ星
機内スタッフサービス
5ッ星
エンターティメント
4ッ星
トイレ・洗面台
5ッ星
機材コンディション
4ッ星
地上サービス
4ッ星
口コミ投稿者
Harry Lennonさん
アクセス数
1,167
投稿日
2017/06/28

搭乗写真

  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    JAL貨物ビルが目の前の203番スポ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    T-1、1階のANAアライバルラウン... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    サンドイッチ、おにぎりなどの軽食をい... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    3種類のリンツチョコレート、クッキー... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    貨物区203番スポットを70分遅れで... 続き
  • 写真の種類:トイレ・化粧台
    キャビン最前方に二つあるトイレのうち... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    高齢機材が多い気がする成田・那覇線に... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    スモークサーモントラウトのサンドイッ... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    食後のコーヒーブレイクには、今回は抹... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    構内とはいえ成田よりもモワッと暖かい... 続き

総評

成田空港の200番台スポットといえば北貨物区。さらに203番となると日航貨物ビル正面なわけですが、今ここからANA便に乗り込もうとしている妙。18:30ブロックアウトが本スケの便なのですが、今日は遅れもあり、タラップを登っている時点でもう18:50。夏至近い日没の遅さが、ちょうどこの時間帯の成田の空をミステリアスな紫色に染めていました。

今年も恒例となった沖縄行き、そう、6月末の沖縄では内地の終戦記念日より重要な行事が執り行われます。今年も慰霊のため僕は一路那覇へと向かうのでした。とはいえ、往路便を成田発にできたのは数年ぶり。出発時間帯の関係で近年はずっと羽田発を利用してましたが、久しぶりに夕刻の成田発ANA便に乗るべく、17:00くらいには第1ターミナルにやってきました。プレミアムクラスにしたので、早めにチェックインして1階のアライバルラウンジでのんびりしようと思っていると、当便NH2159は出発が30分ディレイの19:00です、とゆうご説明をいただきました。幸い、僕は那覇に着いても今夜はホテルに直行するだけだったので、むしろラウンジで時間に余裕が持てる事に幸せを感じつつ、呑気に軽食やビールに舌鼓を打って過ごしました。

さて、定刻になり上階のセキュリティへと向かい、出発フロアから恒例のバス移動となる流れに身を任せていると、僕以外9割は海外の方々(ほぼアメリカでしょう)と思われる満員のバスは、第1ターミナルのエプロンとは反対側にスルッと移動し始めました。あまり見慣れない光景。
これ、どこに向かってるんだろ??と思いながら車窓を眺めていると、バスは朱色に塗られた構内連絡橋を渡り、スカイチームの円形サテライトの裏手を掠めて、なんと空港北側の貨物区へと到達。初めて目の前にした203番とゆうスポットでブーッと降車ブザーが鳴り、バスのドアが開きました。

おおお、個人的にはあまりにも新鮮な場所。心地よいアイドリング音をすぐ目の前で奏でているANAのB767は、成田では頻繁にお世話になるフリートですが、なんたってここは貨物ターミナル、しかも周りにはJAL系の作業車やコンテナの山。なかなか心をくすぐるニクいミスマッチじゃあないですか。成田の出発便ではよくあることなのでしょうか?まだまだ僕は勉強不足のようです笑。

今回は国際線遅延による接続待ちの関係で、だいぶ早いうちに当便の出発遅延も判明してた模様。それに加えて、出発に割り当てられる滑走路もAの北側からということもあり、もしかしたら、少しでも出発から離陸への効率を図るために、最寄りであるこの北貨物区に駐機させてたんですかね? だとしたらかなり興味深い今回のスポット割り当て。羽田発の方がいっぱい那覇便あるのに、よくまあわざわざ成田発を選んだね、とゆう神様からの特別賞をもらった気分で、そんなこたあどうでも良い海外の方々と一緒にタラップを登りました。

で、肝心の当機内へと入るとピカピカ新シートじゃあないですか!2002年登録で中堅というべき機齢の767ですが、ちゃんと改装してまだまだ飛ばすって事なんですか。それもそのはず、当機は3年前に国際線仕様を卒業した元FLYパンダ塗装のJA606A、なるほど、パンダはどこへ行っても大変ですね笑。
先輩767には25年選手もたくさんいるようですし、中型機が新世代787に置き換えられていってるとはいえ、まだまだ現役の短距離ランナーとして期待されているのかな。
でも、そんなANAのランニングクオリティのおかげで、機内はとっても綺麗で居心地もグッド。それに拍車をかけるようにCAさんたちのサービスと立ち振る舞いが素晴らしくて、利用上の快適性に関しては全く言うことなしです。

遅延に関しては更に押し気味のようで、数人の海外の方がしばらくしてから搭乗され、結局自分が席に着いてからドアクローズまでは20分以上待ったでしょうか。でも個人的には何の問題もないスケジュールだったので、ただただ席でくつろがせてもらっていました。プレミアムクラスの他の9人の利用者さんたちも遅延に騒つくことなく過ごされていたようで、やっぱり夜着便の余裕なんでしょうか。午前発だったら、と思うと、今回のゆったりした選択の正解を感じざるをえません。
結局トータル70分近いディレイとなったので、もちろん夜に予定がある方にとっては深刻だったと思います。こればかりは、国際線接続の多い成田ドメスティックのリスク部分でしょう。

A滑走路北端に進入して離陸方向にグルッと向きを変える頃には、もう窓の向こうは夜の闇で塗りつぶされていました。キラキラと眩しい近郊の夜景を眼下に、ウイングレットのない中堅767の真っ直ぐな翼は、元気よく飛び立ちました。軽快なエンジン音がこれまた心地よく、動物園で目にするようなパンダのゆったりさは微塵も感じさせない、頼もしい躍動感を機内に届けてくれています。
さて、那覇までは3時間ちょうどのスケジュール。最近は短距離国内線ばかりだったので、久々にゆっくりとこのPシートに埋まりました。時間的には先日の台湾に近く、どう時間を過ごそうかなあとウキウキ考えていると、シートベルトサインがオフに。すぐトイレに立ち、ラウンジでのビール分を積み下ろししました笑。
この767は先頭部ギャレーにトイレが2箇所のタイプ。ちなみに復路で乗った767はもっと古いタイプでトイレ1箇所仕様でした。

機内食はサンドイッチが主食の軽食で、ラウンジでも腹拵えしたこの時間帯には十分。白ワインは初めてボルドーが当たり(いつももう一種類のペイドック白だった)、これまた神様の当たりくじをいただいた気分。こんな些細なことで、幸せなヤツですよね笑。
美味しくいただき、食後にはコーヒーをもらうと、あとは夜の海上をゆったり過ごし、現地沖縄での予定などを確認しながら窓の向こうを眺めていました。こんな快適な時間をもらってる間にも、きっとコックピットでは、遅れを少しでも取り戻すため奮闘してくれてるんだろうなあ、とありがたく思いつつ。

お隣の席の方がビールとワイン三種を次々におかわりされてるのを横目に見ながら、3時間フライトならそうゆうチャレンジ(?)もありだな、とか妄想していると、沖縄まではもうあとわずか。奄美群島を過ぎ、高度がだいぶ下がってきています。シートベルトサインが点くと、ナローボディ機や767での那覇アプローチでは割とお馴染みな、耳の痛さがやってきました。
しかしそれも少しの我慢。これまた恒例の、北側からの低空飛行アプローチを経て、ランディング直前に海面以外の明かりが右側の自席から見えると、あっという間のタッチダウンでした。窓の向こうが梅雨明けの南国の湿気で曇っているのがわかりました。停機してドアが開くと、ふわーっと舞い込んできた熱気。久しぶりの那覇ではありましたが、やっぱりこの時季にやってくると、故郷に迎えられてるような温かみも感じるようになりました。今年は梅雨が明けてるだけ儲けもんですしね。そうそう、遅延も30分巻き返してくれてました。ありがたや。本当にお疲れ様でした!

先日の台湾と比べると室内空調が適温でありがたい沖縄へめんそーれ。笑
快晴と太陽の下での火照る滞在を経て、数日後の往路もANA便で成田へ帰ります。
皆さんも良い初夏の旅を!

コメント

  • 2017/06/29 23:35:57

    Harry Lennon様
     お久しぶりです。HB-JMBでございます。

     Harry Lennon様のレビュー楽しく拝読させていただきました。

     さて、成田のスポットについてですが、第1ターミナルと第2ターミナルの間に400番台のオープンスポットは2010年ごろまでは多数設定されていたようですが、第1ターミナルと第2ターミナルの間をつなぐターミナルビルを造り、そこにボーディングブリッジつきゲートを追設する工事を行っている関係でこのエリアのオープンスポットは現在は設定されていないか、設置数が相当少ないものと思われます。第2ターミナルのピーク時には、第3ターミナル側にあるオープンスポットを使うという方法があるものの、第3ターミナルの出発ピークが重なるとたぶん第1ターミナルのボーディングブリッジ直結ゲートでさばききれなくなった便まで受け入れられるキャパシティーはないのではと思われます(第3ターミナルが供用開始する前であればそこで持っていくことも可能だったものと思われますが・・・)

     Harry Lennon様がご利用になった北貨物地区のオープンスポット以外には、南貨物地区の500番台のオープンスポットあるいは各航空会社のハンガーがある700番台のオープンスポットはあるにはあるのですが、旅客ターミナルから500番台や700番台のスポットに移動しようとすると、航空機の誘導路上をランプバスが走行せざるを得ないことになります。
     そうなるとバスもタクシングする航空機同様管制(コールサイン的には「グランド」でしょう)に運転のリクエストを出し、管制から承認(クリアランス)を受けないとバスをスポットまで移動させることはできなくなる上、バスには管制と交信できる無線機を積んだ上、無線交信する人(運転手または添乗者)が常時交信を聞き、かつ交信を行う人は航空無線通信士資格が必要・・・とかなり手間がかかることになると思われます。
     ランプバスが誘導路内を走行するのを避けるには、一旦空港外に出てまた南地区から空港に入り・・・とかなり迂回する必要があります(誘導路にトンネルがない場合)

     誘導路の横断を伴わずに第1ターミナルからアクセスできるオープンスポットで100番台(第2ターミナル側)以外のところとなると、おのずから北貨物地区の200番台あるいはその向かい側の300番台のオープンスポットを使うことになるかと思います(もちろんエプロン内でも勝手にランプバスを走らせることはできないものと思われますし、たぶんランプサイド係員の多くは航空無線通信士か航空無線特殊技士ぐらいは取得させられるはずですが・・・。とはいえ、ランプバスが誘導路内を走行するとなれば航空機と同じように管制のクリアランスが必要で、普通のトランシーバーではなく管制と通信するための規格に合った無線機を用意し、それに必要な整備を施しておくという点では面倒なはずです)

     そのため、現在第1ターミナルでラッシュ時等でボーディングブリッジのゲートが不足するような状況で、内際スイングゲートや400番台のスポットも埋まってしまっているケースでは200番台のスポットも旅客便発着に使われるのではと推測されます(航空会社関係者や空港関係者に直接聞き取りをしたわけではないのであくまで推測になりますが・・・)。スポット数は単純に便数から計算すると足りているように見えても、スイングゲートや国内線専用ゲートでない限り(成田の国内線用はすべてない際スイングゲートだったような)、通常の国際線旅客用のボーディングブリッジに国内線を接続できないなどの制約が存在し、(当日の便の発着遅れや欠航、機材整備などの)状況によっては国際線の便はスポットに余裕があるが、国内線ではいっぱいいっぱいということも(あるいはその逆も)あり得ることになります。
     成田空港で多数派の国際線用のターミナル直結のボーディングブリッジに国内線を発着させる奥の手としては、そうしたボーディングブリッジつきのゲートに入っても国際線のボーディングブリッジをつけずに、タラップなどの機材を使いバスや徒歩で国内線用出入り口にアクセスさせるという方法もなくはないが、成田ではこうした運用方法は皆無に近いほどほとんど行われていないようです(海外の空港ではボーディングブリッジのあるスポットに入ったのにこれを使わずあえて徒歩やバスでターミナルまでアクセスする例はあるようですが・・・)

     Harry Lennon様も体調にはお気をつけのうえ初夏のフライトをお楽しみください。

     HB-JMB

  • 2017/07/01 11:29:49

    HB-JMB様
    成田の俯瞰図が自然と頭に浮かんでくるような、いつもながらアメイジングなコメントをくださりありがとうございます!お久しぶりでございます。欧州に行きたくてウズウズしているHarryでございます。でも、国内であろうと毎度おなじみの路線であろうと、精一杯搭乗記を記して楽しんでいる今日この頃です。
    そんな折、初めて成田の北貨物区からのディパーチャーという興味深い体験をして、なんとも摩訶不思議な気持ちでいました。
    HB-JMB様のお知恵のご助力をいただき、成田の運用の現場が垣間見れたように思います。何より、エプロン内のバス運用もスポット位置によっては特殊なケースにもなりうること、通信方法も変わってくることなど、なるほどなあと非常に興味深く思えた次第です。そんなお話を踏まえつつ次回も成田ドメスティックを利用したら、搭乗までの移動時間も楽しめてしまうこと請け合いかと思います!
    自分も改めてエプロンマップを眺めながら考察してみようと思います。
    ありがとうございました!!

    足元悪い毎日ではありますが、HB-JMB様もご自愛されつつどうぞ良い旅を。

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