航空会社 スイスインターナショナルエアラインズ
- 国
- スイス
- IATA | ICAO
- LX | SWR
- メンバー評価
- 搭乗レビュー 4.14 [145件]
- アライアンス
- スターアライアンス
搭乗レビュー
2017年帰国旅行5便目-夢にまで見た国際線のビジネスクラス
- 航空会社
- スイスインターナショナルエアラインズ
- 便名
-
LX161
ビジネス
- 搭乗日
- 2017/04
- 路線
- 成田(東京) → チューリッヒ
- 機体記号
- HB-JMB
- 機材
- Airbus A340-313X
- 口コミ投稿者
- MaplecroftInnkeeperさん
搭乗写真
総評
夢の夢だとばかり思っていた国際線のビジネスクラスに今回乗れてしまったいきさつを簡単に述べると、こんな感じです。帰国旅行の費用を稼ぎ出そうと、必死に寝る時間も削ってバイトをしているうちに、逆に資金にやや余裕ができました。一方、ある時、今回の旅で乗ったモントリオール-パリ間のエールフランスが、嘘のようなビジネスクラスの値段を出しているのに気づき、片道だけならば頑張って背伸びすれば何とか可能かもしれないというアイデアがふと浮かびました。同じ区間を飛んでいるエアーカナダも似たような値段が出ていたので、ビジネスクラスなら新しいB787でヘリンボン式フルフラットのエアーカナダがいいかな、などと思って、すっかりその気になっていたのですが、ほんの数日後に確認したら、ビジネスクラスの料金はどちらのエアラインも倍以上になってしまっていました。せっかくその気になっていたビジネスクラスだけど、やっぱり自分のような貧乏人には望むむべくもない高嶺の花だったのか・・・(涙)。
一方、ワルシャワ-成田間に選んだスイス航空は、色々な付帯サービスを提供していますが、その中で、アップグレードのビッドというのがあります。対象フライトのアップグレードをビッドしておいて、運よく通った場合は自動的にビッドした金額がクレジットカードにチャージされ、出発2日前にお知らせと共にアップグレードされたEチケットが再発行されるというシステムです。売れ残っている席を安くしてでも売って、少しでも売り上げを伸ばそうという魂胆ですね。その気にさせられていたビジネスクラスをあきらめきれなかった僕は、はじめ、ダメ元でやってみようかなと考えたのですが、精一杯背伸びをして1,000ドルくらいまでならビッドしてもいいかなと思ううちに、だったら同じくらいの料金が出ているのだから、最初から片道分ビジネスクラスのチケットを買って確定してしまった方がいいと思いなおしました。いくら片道でも、1,000ドル程度の追加でビジネスにできるというのは、安いですよね。さて、いざチケットを購入する段になって、本当にビジネスクラスなの?大丈夫かな?などと、ドキドキしながら、清水の舞台から飛び降りるような気持ちでクリックしました。なので、これはラッキーなアップグレードなどではなく、初めから自分でチケットを購入して乗ったビジネスクラスなのです。
もともと国際線はエコノミークラスとファーストクラスの2つで、かなり最近になるまでビジネスクラスなるものは存在していませんでした。ところが、エコノミーでも正規運賃を払うビジネス客と、割引運賃で乗る一般庶民とで差がないのでは不満が出ると考えたKLMが、1976年にFFF(Full Fare Facility)というサービスを設け、そうしたビジネス客をエコノミーの最前部の席に優先的に座らせるなど、差をつけるサービスを始めました。エアーカナダやユナイテッドなども、それに追従して同様のサービスを導入しました。
その頃から、大西洋航路ではプレミアムなサービスを提供するコンコルドなる航空機が登場して、従来のファーストクラスの客はそちらにとられてしまうだろうという憶測が流れ始め、エアラインは従来のファーストクラスを縮小し始めます。それに、ファーストクラスの運賃はどんどん上がり、普通のビジネス客には手の届かない存在となりつつありました。そんな頃の1978年、今は亡きパンナムが、そんなビジネス客を狙って、エコノミーとは区別したキャビンの別のクラスを設けました。シートがやや広い程度で、エコノミーとの差はそれほどないものでしたが、「クリッパークラス」(Clipper Class)と当時呼ばれたこのクラスが、今のビジネスクラスの前衛となりました。今でも、ビジネスクラスのコードが「Cクラス」となっているのは、ここから来ています。エールフランスやカンタスもそれにすぐ続いてビジネスクラスを導入しましたし、SASなどはこれを機にファーストクラスを廃止してしまいました。
現在のビジネスクラスに限りなく近づいたのは、1992年にコンチネンタル航空がパリやロンドン線に、「ビジネスファースト」なるクラスを設定したことがきっかけでした。他社のいわゆる「ビジネスクラス」と同じような値段で、ずっと広い座席や、ファーストクラス並みの食事などを提供して、アッと言わせました。同時に、ファーストクラスを廃止したことで、ビジネスクラスが機体最前部に配置され、ビジネス客は自分たちが最高のクラスを陣取っているという優越感を持てるようになったのです。1990年代を通じて、ビジネス客にはますます手の届かなくなっていったファーストクラスを廃止するエアラインが続出しました。
ビジネスクラスがさらに進化を遂げたのは、2000年、ブリティッシュエアウェイズが「ワールドクラブ」の名前で、画期的な座席コンフィギュレーションを導入したときでした。前向きと後ろ向きのシートを交互に配置することで、限られたスペースを最大限に活用してライフラットのシートが実現したのです。それ以来、色々なエアラインが工夫を凝らして客の要望に応えるべく、従来の単なるリクライニングシートから、傾斜のついたライフラット、そして、現在では床面と平行なベッドになるフルフラットが、ビジネスクラスの標準になるまで進化しました。
まだどのエアラインも全部が全部ビジネスクラスにフルフラットを導入しているわけではないのですが、ラッキーにもスイスはフルフラットで、1-2-1の座席配置の右側シングル席を確保することができ、座席はフルフラットになるだけでなく、エアークッションの採用でクッションの固さを好みに応じて調整できたり、マッサージ機能があったりと、至れり尽くせりで、自分にはもったいないほど、夢のような気分でした。また機内サービスも、ウェルカムドリンクから始まって、次々と色々なものが運ばれてきて、飲み物のおかわりも何度も勧めてくださり、お世話をしてくださるCAさんにあんまり面倒をかけて申し訳ないくらいでした。食事の後で、大きくリクライニングしてレッグレストも上げたリラックス状態で映画を見たら、途中半分くらい眠ってしまい、終わった後フルフラットにしたらかなりよく眠れて、起きたらもう到着まで4時間以下でした。ビジネスクラスなんてもうこれきり二度と乗れないかもしれないと思いながら思い切り満喫したので、まあ、エンタメのシステムが一世代前の古いものでかなり使いにくかったり、特に2度目の食事の量が少ないとか、到着3時間前に、何を血迷ったのか、エコノミーでよくみられるような、ラップに包んだパサパサの小さいロールパンのサンドイッチを配って歩き、すぐその後ろから紙コップに入れた緑茶のみを配ってて思わず首をひねってしまったりと、あまり感心しない点もいくつかあったことはありましたけど、まあそんなこと言える身分じゃないし、目をつぶることにします。
一方、ワルシャワ-成田間に選んだスイス航空は、色々な付帯サービスを提供していますが、その中で、アップグレードのビッドというのがあります。対象フライトのアップグレードをビッドしておいて、運よく通った場合は自動的にビッドした金額がクレジットカードにチャージされ、出発2日前にお知らせと共にアップグレードされたEチケットが再発行されるというシステムです。売れ残っている席を安くしてでも売って、少しでも売り上げを伸ばそうという魂胆ですね。その気にさせられていたビジネスクラスをあきらめきれなかった僕は、はじめ、ダメ元でやってみようかなと考えたのですが、精一杯背伸びをして1,000ドルくらいまでならビッドしてもいいかなと思ううちに、だったら同じくらいの料金が出ているのだから、最初から片道分ビジネスクラスのチケットを買って確定してしまった方がいいと思いなおしました。いくら片道でも、1,000ドル程度の追加でビジネスにできるというのは、安いですよね。さて、いざチケットを購入する段になって、本当にビジネスクラスなの?大丈夫かな?などと、ドキドキしながら、清水の舞台から飛び降りるような気持ちでクリックしました。なので、これはラッキーなアップグレードなどではなく、初めから自分でチケットを購入して乗ったビジネスクラスなのです。
もともと国際線はエコノミークラスとファーストクラスの2つで、かなり最近になるまでビジネスクラスなるものは存在していませんでした。ところが、エコノミーでも正規運賃を払うビジネス客と、割引運賃で乗る一般庶民とで差がないのでは不満が出ると考えたKLMが、1976年にFFF(Full Fare Facility)というサービスを設け、そうしたビジネス客をエコノミーの最前部の席に優先的に座らせるなど、差をつけるサービスを始めました。エアーカナダやユナイテッドなども、それに追従して同様のサービスを導入しました。
その頃から、大西洋航路ではプレミアムなサービスを提供するコンコルドなる航空機が登場して、従来のファーストクラスの客はそちらにとられてしまうだろうという憶測が流れ始め、エアラインは従来のファーストクラスを縮小し始めます。それに、ファーストクラスの運賃はどんどん上がり、普通のビジネス客には手の届かない存在となりつつありました。そんな頃の1978年、今は亡きパンナムが、そんなビジネス客を狙って、エコノミーとは区別したキャビンの別のクラスを設けました。シートがやや広い程度で、エコノミーとの差はそれほどないものでしたが、「クリッパークラス」(Clipper Class)と当時呼ばれたこのクラスが、今のビジネスクラスの前衛となりました。今でも、ビジネスクラスのコードが「Cクラス」となっているのは、ここから来ています。エールフランスやカンタスもそれにすぐ続いてビジネスクラスを導入しましたし、SASなどはこれを機にファーストクラスを廃止してしまいました。
現在のビジネスクラスに限りなく近づいたのは、1992年にコンチネンタル航空がパリやロンドン線に、「ビジネスファースト」なるクラスを設定したことがきっかけでした。他社のいわゆる「ビジネスクラス」と同じような値段で、ずっと広い座席や、ファーストクラス並みの食事などを提供して、アッと言わせました。同時に、ファーストクラスを廃止したことで、ビジネスクラスが機体最前部に配置され、ビジネス客は自分たちが最高のクラスを陣取っているという優越感を持てるようになったのです。1990年代を通じて、ビジネス客にはますます手の届かなくなっていったファーストクラスを廃止するエアラインが続出しました。
ビジネスクラスがさらに進化を遂げたのは、2000年、ブリティッシュエアウェイズが「ワールドクラブ」の名前で、画期的な座席コンフィギュレーションを導入したときでした。前向きと後ろ向きのシートを交互に配置することで、限られたスペースを最大限に活用してライフラットのシートが実現したのです。それ以来、色々なエアラインが工夫を凝らして客の要望に応えるべく、従来の単なるリクライニングシートから、傾斜のついたライフラット、そして、現在では床面と平行なベッドになるフルフラットが、ビジネスクラスの標準になるまで進化しました。
まだどのエアラインも全部が全部ビジネスクラスにフルフラットを導入しているわけではないのですが、ラッキーにもスイスはフルフラットで、1-2-1の座席配置の右側シングル席を確保することができ、座席はフルフラットになるだけでなく、エアークッションの採用でクッションの固さを好みに応じて調整できたり、マッサージ機能があったりと、至れり尽くせりで、自分にはもったいないほど、夢のような気分でした。また機内サービスも、ウェルカムドリンクから始まって、次々と色々なものが運ばれてきて、飲み物のおかわりも何度も勧めてくださり、お世話をしてくださるCAさんにあんまり面倒をかけて申し訳ないくらいでした。食事の後で、大きくリクライニングしてレッグレストも上げたリラックス状態で映画を見たら、途中半分くらい眠ってしまい、終わった後フルフラットにしたらかなりよく眠れて、起きたらもう到着まで4時間以下でした。ビジネスクラスなんてもうこれきり二度と乗れないかもしれないと思いながら思い切り満喫したので、まあ、エンタメのシステムが一世代前の古いものでかなり使いにくかったり、特に2度目の食事の量が少ないとか、到着3時間前に、何を血迷ったのか、エコノミーでよくみられるような、ラップに包んだパサパサの小さいロールパンのサンドイッチを配って歩き、すぐその後ろから紙コップに入れた緑茶のみを配ってて思わず首をひねってしまったりと、あまり感心しない点もいくつかあったことはありましたけど、まあそんなこと言える身分じゃないし、目をつぶることにします。
フライトログ
搭乗の詳細データです。
- 座席番号
- 9K
- 搭乗クラス
- ビジネス
- 区間マイル
- 5,960
- 出発予定時刻
- 10:25
- 到着予定時刻
- 17:15
- 予定飛行時間
- 12:15
コメントする
スイスインターナショナルエアラインズの搭乗レビューを投稿・公開しませんか?
FlyTeam(フライチーム)では、搭乗レビューを投稿・公開するブログ機能を提供しています。すでに、44,724件の搭乗レビュー(搭乗記)が投稿されています。
コメントを書くにはログインが必要です。
ログイン・会員登録はこちら