航空会社 トランスアジア航空
搭乗レビュー
#596 (I441) 迷走するトランスアジア。「2度あることは3度ある」はご勘弁
- 口コミ投稿者
- westtowerさん
搭乗写真
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無事 花蓮空港に到着。PWC PW1... 続き
総評
ベトナム在住にして最近台湾にハマっております。今回は東海岸沿いの花蓮まで足を伸ばしてみることにしました。台北から大した距離ではなく鉄道でも行けるのですが、時間が限られていたので空路を選択。ということは必然的にトランスアジア(復興航空)に乗ることになります。積極的に乗りたい航空会社ではありませんが、松山⇔花蓮は同社しか就航していないので仕方がありません。どうしてあまり気が進まないかと言うと、頻繁に事故を起こしている経緯があるからです。
以下記憶に新しいところではないかと思います。
2014年07月23日 高雄国際空港発 澎湖島馬公空港行 GE222便が悪天候下の馬公空港で着陸復行時の失速により墜落。乗客乗員の犠牲者49名。
2015年02月04日 台北松山国際空港発 金門島金門空港行 GE235便が離陸直後にエンジン停止状態となり台北市内基隆河に墜落。乗客乗員の犠牲者43名。
後者の事故は、誤操作により正常な片方のエンジンを人為的に停止させてしまったヒューマンエラーの疑いが持たれています。パイロットの教育や技量、整備の信頼性に疑問符が付くインシデントでした。
【チェックイン】
桃園から松山に移動。花蓮行きGE13便出発まで5時間半ほど時間がありましたが、既にチェックイン可能でした。松山でのトランスアジアの搭乗手続きは、チェックインとバゲッジドロップが別カウンターで行われます。チェックインカウンターのGSさんの丁寧な案内で迷うことなく作業完了。キャリーケースを預け、身軽に市内観光に繰り出すことができました。
【搭乗機・機材コンディション】
B-22823 ATR-72-600
2016年03月 初飛行、同年04月 トランスアジア 登録。機齢0.2歳のニューフェイスで、コンディションは最高
エンジンは2 x PWC PW127M
【機内概況・座席(シート)】
新機だけあって機内には清々しささえ漂っています。ATRはベースのベトナムでもポピュラーな機材、特に目新しい発見はありません。
2 x PWC PW127Mが始動すると次第に緊張感が増してきました。2015年02月04日の事故機が発った松山空港から同型機のATR72での離陸は、あの機体を90度バンクさせ高速道路に翼端をぶつけ基隆河に墜ちていった事故の生々しい映像がフラッシュバックしてしまいました。
RWY10から地表を離れたシップは、低中層の雲を抜けるときに多少揺れ、下腹部がむず痒い感覚になりました。D席からは台北101を中心に台北市内を一望しながらの絶景パノラマが拝めるのですが、眼下の景色を100%楽しめたかと言うと残念ながら嘘になります。
【客室乗務員】
クラシカル&シンプルな黒のワンピース・スーツは好感度高し。シートベルトサイン消灯から点灯まで実質25分程度だったでしょうか、機内食(スナック)提供までこなすテキパキとした仕事振りでした。
【機内食・ドリンク】
超ショートホールにしてブリックパックのグレープジュースとビスケットの提供がありました。鼎泰豐の小籠包でお腹一杯だったので、お持ち帰りしました。
【エンターティメント】
機内誌 “renaissance”(張家界特集)
【総評】
花蓮空港を右手に見ながら本島の東海岸を一旦南下、180°ターンして市街地上空から花蓮空港RWY03にランディング。機窓からは花蓮港に寄港中のロイヤル・カリビアンのクルーザーが見えました。
心配をよそに順調な飛行でした。
絶対に3度目がないように、安全対策は手抜かりなくお願いしたいところです。
以下記憶に新しいところではないかと思います。
2014年07月23日 高雄国際空港発 澎湖島馬公空港行 GE222便が悪天候下の馬公空港で着陸復行時の失速により墜落。乗客乗員の犠牲者49名。
2015年02月04日 台北松山国際空港発 金門島金門空港行 GE235便が離陸直後にエンジン停止状態となり台北市内基隆河に墜落。乗客乗員の犠牲者43名。
後者の事故は、誤操作により正常な片方のエンジンを人為的に停止させてしまったヒューマンエラーの疑いが持たれています。パイロットの教育や技量、整備の信頼性に疑問符が付くインシデントでした。
【チェックイン】
桃園から松山に移動。花蓮行きGE13便出発まで5時間半ほど時間がありましたが、既にチェックイン可能でした。松山でのトランスアジアの搭乗手続きは、チェックインとバゲッジドロップが別カウンターで行われます。チェックインカウンターのGSさんの丁寧な案内で迷うことなく作業完了。キャリーケースを預け、身軽に市内観光に繰り出すことができました。
【搭乗機・機材コンディション】
B-22823 ATR-72-600
2016年03月 初飛行、同年04月 トランスアジア 登録。機齢0.2歳のニューフェイスで、コンディションは最高
エンジンは2 x PWC PW127M
【機内概況・座席(シート)】
新機だけあって機内には清々しささえ漂っています。ATRはベースのベトナムでもポピュラーな機材、特に目新しい発見はありません。
2 x PWC PW127Mが始動すると次第に緊張感が増してきました。2015年02月04日の事故機が発った松山空港から同型機のATR72での離陸は、あの機体を90度バンクさせ高速道路に翼端をぶつけ基隆河に墜ちていった事故の生々しい映像がフラッシュバックしてしまいました。
RWY10から地表を離れたシップは、低中層の雲を抜けるときに多少揺れ、下腹部がむず痒い感覚になりました。D席からは台北101を中心に台北市内を一望しながらの絶景パノラマが拝めるのですが、眼下の景色を100%楽しめたかと言うと残念ながら嘘になります。
【客室乗務員】
クラシカル&シンプルな黒のワンピース・スーツは好感度高し。シートベルトサイン消灯から点灯まで実質25分程度だったでしょうか、機内食(スナック)提供までこなすテキパキとした仕事振りでした。
【機内食・ドリンク】
超ショートホールにしてブリックパックのグレープジュースとビスケットの提供がありました。鼎泰豐の小籠包でお腹一杯だったので、お持ち帰りしました。
【エンターティメント】
機内誌 “renaissance”(張家界特集)
【総評】
花蓮空港を右手に見ながら本島の東海岸を一旦南下、180°ターンして市街地上空から花蓮空港RWY03にランディング。機窓からは花蓮港に寄港中のロイヤル・カリビアンのクルーザーが見えました。
心配をよそに順調な飛行でした。
絶対に3度目がないように、安全対策は手抜かりなくお願いしたいところです。
フライトログ
搭乗の詳細データです。
- 座席番号
- 19D
- 搭乗クラス
- Y
- 区間マイル
- 72
- 出発予定時刻
- 15:30
- 搭乗時刻
- 15:50
- 出発時刻
- 16:10
- 到着予定時刻
- 16:15
- 到着時刻
- 16:57
- 予定飛行時間
- 0:45
- 出発空港 天気・気温
- ☁
- 出発ゲート・スポット
- 13
- 離陸滑走路
- 10
- 離陸時刻
- 16:18
- 到着空港 天気・気温
- ☁
- 着陸滑走路
- 03
- 着陸時刻
- 16:55
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westtower様
HB-JMBでございます。とうとうトランスアジア航空は11月23日で会社が解散することになってしまい、違った意味で「2度あることは3度ある」でなくなってしまったようです。
どうも、立て続けに重大事故を連続させたことが、収益が伸びずに会社の財務体制に影響を及ぼしたようです。重大事故は1件だけでも経営が存続できない例が世界には多数ある中、1年~2年の間に2件もとなると、やはり経営は難しかったと推察されます。
重大事故1件(機体全損かつ死者多数発生した事案)がトリガー(引き金)になり、最後は会社が存続できなくなってしまった例としては、スイス航空(SRのころ。最終的にはSRは解散しLXとなる)であるとかラウダ航空(最終的にはオーストリア航空に統合される)、はたまた日本航空(いわゆる御巣鷹の尾根の件以前も重大事故はあったものの、御巣鷹の尾根の件以降は重大事故はなかった。しかし、最終的には2010年に会社更生法を申請)などがあります。もちろんこれらの例でも会社の清算などの直接的な原因が事故であると断言はできませんが、その後に(事故以外の)経営難に遭遇してしまったという共通要因を見出すことは不可能ではないかもしれません。
シンガポール航空、チャイナエアライン(ただし、名古屋の事故のため、日本での呼称を中華航空からチャイナエアラインに変更)、米系メガキャリアの多くなど、重大事故があっても存続している航空会社はあるものの、重大事故は1件でも会社の存続を危うくする可能性を秘めているといえます。
とりわけ、1991年に発生したラウダ航空の墜落事故では、会社(整備・運航)に落ち度がないということを社長(たしか元F1ドライバーニキラウダ氏)自ら陣頭指揮を執り相当な労力をかけて調査し、事故報告書では機体の欠陥の疑いの可能性が高いとされ一応そのことが証明された状態になったと言われている状態までもっていったにも関わらず、事故後も一時的には経営状態は悪くなかったものの、結局は2005年にはラウダ航空のB767とB777をオーストリア航空に譲渡し、2013年にはとうとう運航停止することになった例などを鑑みれば上述のことが当てはまるかと思われます。
そんなわけですから、1件でも重大事故は大変なのに、トランスアジア航空は短期間に2件も連続で重大な墜落事故、それもさほど経年機でない機体でとなると、2件目の事故以降の経営は(我々が外から見る以上に)困難だったものと思われます。
余談で恐縮ですが。HB-JMB
HB-JMBさん
最近、コロンビアやパキスタンでも痛ましい墜落事故が相次いでおりますね。事故に遭遇された乗客・乗員のご冥福を祈り、空の旅の安全を祈念するするばかりです。
両件ともに調査段階で事故原因ははっきりしていませんが、ラミア・ボリビア航空のケースは燃料不足、パキスタン国際航空のケースは片方のエンジン停止が報道されております。小欄でも触れておりますが、それにしてもATR機の事故が多い印象です。2017年にATR-42を導入予定の日本エアコミュータ、不安の船出とならなければよいのですが。
いつもコメント、ご教示有難うございます。
westtower
westtower様
HB-JMBでございます。
たしかにATR機の事故率は少なくないようですが、かといって、日本エアコミューターの場合にはATR以外に他の機種を選べる状況にはなかった気がしております。
というのは、サーブ代替となれば、STOL性能が(CRJ100やE145クラスより)高い機材が必須なはずですから、その時点でターボプロップ機しか選択の余地はないわけです。そうなれば、DHC8シリーズしか選択の余地がないのですが、たしか-300までのタイプはもう受注を受けておらず、DHC8-400とRACの導入した400CC型しか生産されていないようですから、これではサーブ340の代替としてはキャパシティが大きすぎるものとみられます。
しかし、DHC-8とて、-400ではランディングギア折損事故が立て続けに発生しているわけですから(SASで数ヶ月に連続2件、日本でも高知空港で不時着発生。SASに至ってはDHC-8-400を27機運用していたが、急遽全機運用停止させることになり、今に至るまでSASの機材運用面、更新や整備計画を立てる上でそれ相応の苦労を強いられている)、以下の機種のような変わったものを導入しようとしない限りはATR42-600の導入しか考えられないように思われます。
余談の推測ですが、DH-8-400の件がなければ、現在のA330-300/A340-300の代替機はすんなり全機A350-900を16機発注ににしていたものと思われます(実際はA330-300離陸重量増加型4機とA350-900確定8機オプション6機)。そのSASでDHC-8-400のキャパシティに相当する機体はSAS本体で運航せず、他の運航会社からのウェットリースでATR72やCRJ900をSAS便として運航する形態になっております。
ところで、ATR42-600と同程度のキャパシティーで欧米機以外ということになると、西安飛機のY-7 MA40であるとか、その大型版のMA60といったターボプロップ機は存在はするものの、いわゆる通関規制による輸入許可を取ることに苦労する上、事故もATR以上に多いとされ、日本当局が形式証明を出すかは怪しいですから、これがATRとの直接の比較対象になるとも考えにくいところです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/MA60_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
そうでなければ、CASA CN-235あたりを民需化したものを導入という方がY-7よりは(安全面を考えると)よさそうではあるが(スペインのCASAはエアバスコンソーシアムを構成する1社であり、そのあたりの信用度という面ではY-7 M60よりははるかに高いはずで・・・。またスペインのCASAとインドネシアとの共同設計機なのでいわゆる通関規制も通りやすいものと見られますが・・・)、一応コミューター機としても使えるが主に軍用として使う機体のようであるため、日本で民間旅客機として形式証明が本当に取れるかという問題があるものと考えれれます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/CASA_CN-235
あとはロシア製ということでは、An-140あたりがターボプロップ50席クラスで1990年台後半から生産されている機体ではあるが、この機種が現在発注できるのは怪しい上に、これも通商面や安全面で日本の航空会社で導入し、運用が可能かは上述の機種同様怪しいものを思われます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/An-140_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
とにかく、ATR42-600で設計上の欠陥によってインシデントが発生しないことを祈るのみという状況ではあります。
長々と恐縮ですが。HB-JMB
HB-JMBさん
ターポプロップの中型コマーシャル・エアプレインの選択肢は思いのほか少ないのですね。消去法によると確かにATRかボンバルディア以外は現実的ではないですね。ブラジルのエンブラエルにT/P(商用)機のラインナップがないのは意外でした。全体感としては、経済性向上に伴いリージョナル路線も小型ジェット機に転換されるケースが目立つ中で、T/P機の需要は徐々に細っていくのでしょう。そうは言っても、奄美・南西諸島の離島路線にはATR-42クラスが最適であることはよく理解できます。ご教示有難うございました。
westtower