防衛省は2014年7月4日、次期輸送機XC-2の地上試験での不具合の対応状況を発表しました。2014年1月7日にXC-2の機体構造の強度確認のため、機内の気圧を高める試験を実施中に、貨物扉と後部胴体などを損傷する不具合が発生していました。
不具合の原因は、後部胴体のうち、カーゴ扉とランプ扉の境目付近の胴体フレームの一部に、荷重集中が発生し、破断が発生しました。これが起点となり、周囲のカーゴ扉とランプ扉、後部胴体の損壊に至ったことが判明しました。
対応として、胴体構造全体にわたり、破断が発生した箇所と同様の強度不足が無いことをこれまでに確認しました。これを踏まえ、損壊した地上試験用の胴体を、量産機の胴体を活用して確保するといった措置を講じ、試験を再開します。
防衛省はこの対応のため、開発期間を2年延長し、28年度末までとします。これに伴い、製造中の量産機の部隊配備も2年遅れとなり、28年度末に延期されます。