羽田空港、滑走路の最大活用でスポット不足 サテライトビルなど整備必要

羽田空港、滑走路の最大活用でスポット不足 サテライトビルなど整備必要

首都圏空港機能強化技術検討小委員会がまとめた中間取りまとめで、羽田空港の滑走路運用、飛行経路の見直しによる発着枠を捻出した場合、空港施設の整備も必要となることから、用地、施設について検討しています。

滑走路処理能力の再検証による拡大効果で年間およそ1.3万回、滑走路運用、飛行経路の見直しで年間およそ2.6万回の増加が見込まれ、合計で3.9万回の増加が見込まれ、2段階の施設整備を想定しています。

羽田空港では2014年3月末に国際線旅客ターミナルビル、スポットの拡大が実施され、ターミナルは増築済みです。また、スポットは2016(平成28)年度までに197スポットまで整備される計画です。このため、1.3万回の増加分は190スポット程度で、一部の駐機場で大型機用を小型機2機が使用するなど二重駐機するなど運用の工夫で対応が可能とみています。

また、経路見直しで増加する場合には215スポット程度が必要となり、このうち18スポットが不足する試算です。この場合は国際線の固定駐機場の使用率が70%程度にまで低下すると見込まれ、固定駐機場を備えたサテライトビルなどの整備を検討する必要があるとしています。現状では、埋め立てなどを行わない場合、スポット整備の候補地は旧整備場地区ですが、滑走路横断が多く発生することから、航空機の地上走行性の検証が必要だと注記しています。

経路見直しに伴い、A、C滑走路に北側から着陸する経路を新設すると、ILS、進入灯等の整備が必要となります。グライドスロープ、ローカライザー、進入灯の設置は現状の用地で、埋め立てを行わなくとも可能で、整備には5年程度が必要だとしています。

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