スカイマーク、旅客単価は改善、737は2機を早期返却-経営再建の状況

スカイマーク、旅客単価は改善、737は2機を早期返却-経営再建の状況

スカイマークは2015年3月期第2四半期(2014年4月1日〜9月30日)業績を発表し、「継続企業の前提に関する重要事象等(ゴーイング・コンサーン)」について対応状況を明らかにしています。ゴーイング・コンサーンは、スカイマークがエアバスからA380の購入契約解除通知を受けたことから、支払済みの前払い金260億円が全額返還されない可能性があることに伴うものです。

スカイマークは2014年7月末の発表で、対応策としてA330導入による輸送力の強化、高品質座席の提供による顧客の囲い込みと新規顧客の獲得、不採算路線の休止、金融機関からの借入れで、収益力の強化と経営基盤、財務基盤の安定化を図るとしていました。

このうち、A330-300での輸送力強化と高品質座席の提供で顧客の囲い込みといった営業施策では、旅客運賃の管理方法の変更などを含む施策を展開しています。ただ、第2四半期までの期間にはその効果が十分に業績に反映できていないものの、旅客収入単価に改善傾向が表れ出しているとしています。このため、引き続き営業収入の拡大を図るとしています。

コスト面では、路線再編、余剰機材の早期返却を行うとしています。路線再編では、10月下旬に格安航空会社(LCC)との競合が激しい成田発着路線を中心に、不採算路線を撤退しました。このため、737-800が2機余剰となることから、11月からリース会社へ早期返却します。

資金の確保では、航空機予備エンジン、フライトシミュレーターなど自社保有の高額固定資産をセール・アンド・リースバックなどで、手元資金の確保を進めるとしています。

なお、エアバスとの交渉は継続中としています。A380の前払金は253億5600万円を計上していますが、これは引き続き交渉を続け、早期解決に努めるとしています。

なお、第2四半期では売上高は前年より0.7%減少し、451億7200万円、営業損益は43億8700万円の営業損失、四半期純損失は57億4400万円でした。現金預金残高は、前事業年度末に比べ、25億1600万円の減少となっているとしています。

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