COMACのARJ21-700、型式証明を取得 中国独自開発で初のジェット機

COMACのARJ21-700、型式証明を取得 中国独自開発で初のジェット機

ニュース画像 1枚目:テスト飛行するARJ21-700
© Commercial Aircraft Corporation of China
テスト飛行するARJ21-700

中国商用飛機有限公司(COMAC)は2014年12月30日、開発を手がけていたARJ21-700について中国民用航空局から型式証明を獲得したと発表しました。COMACは中国で初めて国際的な手続きに則り、リージョナルジェットの型式証明を取得したとしています。また、路線に投入できる民間機分野でジェット機を開発できる技術、耐空証明など幅広い航空分野の技術を証明しているともアピールしています。

ARJ21-700は中距離から短距離のターボファン・エンジンを搭載したリージョナルジェット機です。標準座席数は、2クラス制が78席仕様、エコノミーのみは90席で、航続距離は2,225キロから3,700キロです。COMACでは主に中規模都市を結ぶ需要を想定しています。

実質的には2002年からプロジェクトが始動し、2008年にCOMACがこのプロジェクトを引き継いで開発を進めてきていました。試験用の証明を取得した2003年以降、初飛行は2008年11月でこれまで300項目のテスト、528項目のテストフライトをクリアし、2,942回のテストフライト、5,258飛行時間を記録しています。耐空性証明は398件にのぼりました。

COMACではこのARJ21-700について、中国で設計、製造、テスト飛行などを行い、同国の航空産業で大きなマイルストーンになるとしています。型式証明のプロセスは今後のC919開発にも活かされるとしています。

なお、中国民用航空局はARJ21-700の初号機の引き渡しを前に、COMACに対して耐空性検査、運行支援や継続的な耐空性確保のための品質保証体制について審査を進めています。これらの認証を獲得後に中国で初めてのリージョナルジェットがデリバリーされ、民間機路線に投入されます。

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