A-10を空軍から陸軍へ移管!? 陸軍は関心なし

A-10を空軍から陸軍へ移管!? 陸軍は関心なし

ニュース画像 1枚目:アメリカ空軍のA-10
© Shiro Senda / FlyTeam
アメリカ空軍のA-10

チャンスがあれば固定翼攻撃機の保有を狙っていたアメリカ陸軍ですが、予算削減の波には勝てずA-10を空軍から移管する案に、陸軍の背広組トップは「全然関心がない」模様です。DoD BUZZが2015年2月25日付けで伝えています。

ジョン・マクヒュー陸軍長官が、2月25日の記者団との朝食会で雑談として「陸軍の保有する航空機を再構成して予算を削減しようとしているのに、空軍の機体を受け入れるなど論外だ。A-10の任務は空軍の仕事だ」と話しました。

A-10は湾岸戦争やイラク戦争などで大活躍した攻撃機ですが、戦車を何両潰してもエースになれない、などの理由から空軍内では人気がありません。無骨でスピードの遅いA-10はスマートな空軍に似合わないため、いつも予算削減の対象に挙げられています。

一方の陸軍にとって、予算を使うばかりで頼りない空軍のなかで唯一頼りになるのがA-10です。これまでも退役の案が出るたびに議会を味方につけて反対してきました。

陸軍は1960年代にジェット攻撃機を保有しようと機種選定をしたり、固定翼機並みの能力を持つヘリコプターを計画するなど、つねに自前の強力な航空火力を欲しがってきました。実現性の低い案とはいえ、今回は固定翼攻撃機を手に入れる千載一遇のチャンスなのですが・・・。

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