MRJ、量産化に向け体制を整備 最終組立工場の建設や物流管理など進む

MRJ、量産化に向け体制を整備 最終組立工場の建設や物流管理など進む

ニュース画像 1枚目:県営名古屋空港 三菱重工の格納庫
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県営名古屋空港 三菱重工の格納庫

三菱重工業と三菱航空機は2015年4月10日、次世代リージョナルジェット機MRJの開発状況、量産に向けた拠点展開の準備状況について明らかにしました。初飛行は当初は5月末とされていましたが、2015年9月から10月に見直しましたが、初号機は計画通り2017年第2四半期に納入するとしています。

三菱航空機は量産段階への移行に向け、三菱重工と共に新たな体制を4月1日から発足させ、事業を一体的に進めています。すでに2015年1月、三菱航空機の本社を県営名古屋空港ターミナルビルの同一フロアに移転し、MRJの最終組立、地上試験、飛行試験が行われる場所に隣接した場所で効率的な業務運営体制を整えています。

量産に向けては、三菱重工の工場を最大限に活用し、生産体制を整えます。すでに県営名古屋空港に隣接する愛知県の県有地を取得しており、最終組立、艤装・塗装を経て、完成機を仕上げる新工場を建設しています。この工場には、建物と設備をあわせ200億円規模の投資で、年間生産額は2017(平成29)年度の当初規模で240億円ほど、5年間で拡大し、最大1,100億円規模となります。

主翼部品は神戸造船所で一貫製造し、名古屋航空宇宙システム製作所の飛島工場に新設する専用ラインで組立します。さらに、国内パートナーが参加した航空機部品生産共同組合を設立し、松阪工場で民間機の量産部品を連携して一貫生産するクラスターの立上げが進められています。エンジンはグループ会社の三菱重工航空エンジンがMRJ用エンジンを最終組立を行います。

多くのパーツを管理する最終組立の工程については、国内の各製造拠点、世界中のサプライヤーとのリアルタイムネットワークを構築し、物流を管理することも明らかにしています。

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