© ANA / トヨタ紡織
ANA 767-300に導入する国内線普通席のシート
全日空(ANA)は2015年4月21日、トヨタ紡織と共同で開発した、国内線普通席のシートを発表しました。トヨタ紡織は初めて、航空機シートの開発、製造を手がけました。
共同開発で、ANAは航空会社のノウハウやニーズを提供し、トヨタ紡織は長年にわたる多様な自動車用シート開発で培ったデータ、高品質のモノづくりを融合しました。開発コンセプトは「お客様の心に残るひとときを」とし、快適に着席できるシートをめざしました。
「座り心地」「使いやすさ」「空間」の3つに開発の主眼を置き、コンパクトカーから高級車、レース用車両で得た人間工学に 基づく座り心地の知見が活かされています。
「座り心地」は、身体の根幹である腰、骨盤をしっかり支持し、腰周りの筋肉の疲労を抑える構造、身体にかかる圧力をバランスよく分散させる設計を採用しています。
「使いやすさ」では、小柄な人から大柄な人まで誰もが心地よいと感じるアームレストの高さなど位置やカタチを検証したほか、丸みを帯びたシートのカタチで座る人の視界を広げて空間を作り出し「開放感」を生み出しています。
ANAはこのシートを2015年6月から導入を開始し、2016年度までに767-300の6機、計1,560席に装着します。座席幅は17.5インチ、シートピッチは31インチ、配列は「2-3-2」です。