2015年4月25日にネパールで起きたマグニチュード7.9の大地震被害に対応して、各国が救援機を送り込んでいます。
インド空軍は4月25日の地震発生から4時間以内に対応を開始し、1機のC-130Jが39名の災害派遣チームと3.5トンの救援物資をカトマンズに空輸し、その後、2機のC-17が96名の災害派遣チームと15トンの救援物資、即応医療チームを空輸し、1機のIL-76が160名の災害派遣チームと5頭の捜索犬、28トンの救援物資を空輸しました。また、これらの機体を使用して、ネパール在住のインド国民約1,500人を救出しています。
アメリカ空軍は4月26日、国際開発庁(USAID)災害派遣対応チームを含む約70人と45トンの物資を搭載したC-17 1機をデラウェア州ドーバー空軍基地(AFB)から出発させました。
カナダ空軍は4月26日、災害派遣対応チーム(DART)要員と評価チーム、医療関係、消防士、救援物資などを載せたCC-177 1機をオンタリオ州第8航空団トレントン基地から出発させました。
イギリス空軍は4月27日、シェルターキット1,100セットとソーラーランタン1,700個、グルカ工兵チームを載せたC-17 1機を出発させました。
イスラエル空軍は4月27日、C-130J 2機とボーイング707 1機に救援物資と医療チームやなどを搭載してネパールへ出発させました。イスラエル空軍のC-130Jは、これが初めての実任務飛行となります。また、ガルフストリーム1機が、3人の赤ちゃんを含む11人のイスラエル国民を、4月26日にカトマンズから救出してイスラエルに帰還しました。
オーストラリア空軍も、人道支援とオーストラリア国民救出のため、C-17 1機をネパールに派遣すると4月28日に発表しました。
搭載量が多く、長距離飛行が可能で、前線飛行場でも運用可能なC-17が、こういった緊急の災害派遣では真価を発揮するようです。日本はこのような事態を想定してC-2を開発していますが実用化に手間取っており、実際に海外へ運航できるようになるには時間がかかりそうです。