1964年の東京オリンピック開会式で、当時F-86Fセイバーを使用していたブルーインパルスが、会場上空にスモークで五輪を描いて世界を驚かせたのは有名な話ですが、2020年に開催される東京オリンピックでも、これが再現されるかもしれません。産経ニュースが2015年9月8日付で報じています。
1964年の東京オリンピックでブルーインパルスは、青と黄、黒、緑、赤のカラースモークを使用して五輪のマークを描きました。その後も長らくカラースモークは使用され、ブルーインパルスのお家芸ともいえるものでした。しかし、飛行場周辺の環境に配慮して1998年以降使われなくなっていました。
航空自衛隊では2020年の東京オリンピックで五輪を描くことを目標に、航空開発実験団で海外のアクロチームが使用している染料などを取り寄せて、2017年度までにカラースモークを復活させられるか判断するとのことです。
しかし、2020年の東京オリンピックの開会式は夜間に行われる可能性が高く、会場となる国立競技場がどうなるかも分からないため、展示飛行が行われるかどうかは未定だそうです。
ともあれ、海外のアクロチームがナショナルカラーのスモークをひきながら飛行するのは美しく、ブルーインパルスでの復活を待ちたいところです。また、1964年は五輪を描くのがうまくできず、本番で初めて成功したというエピソードがありますが、現在のブルーインパルスは、6つの輪を組み合わせた「サクラ」を日常的に描いていますから、完成度の高い五輪が期待できそうです。