エアバス・ヘリ、陸自UH-X選定やり直しに自信

エアバス・ヘリ、陸自UH-X選定やり直しに自信

ニュース画像 1枚目:UH-X(412EPI+)完成想像図
© 富士重工業
UH-X(412EPI+)完成想像図

エアバス・ヘリコプターズのギヨム・フォーリCEOは、イギリス・ロンドンで開催されているヘリテック・インターナショナルで、陸上自衛隊のUH-X選定をやり直させる自信があると発言しました。Flightglobalが2015年10月6日と10月7日に報じています。

防衛省は、陸上自衛隊が現在使用しているUH-1Jヘリコプターの後継機として、2015年7月17日に富士重工が提案したベル412EPIをベースとする機体を選定し、9月2日に開発契約を結んでいます。

しかし、川崎重工と組んで新型の4トンから5トンクラスの機体を提案していたエアバス・ヘリは選定結果に不満で、ギヨムCEOは「ベル412は非常に古い。防衛省の再考を促し続ける」と話し、新型機を開発すれば輸出も期待できるし、新しい技術も修得できると川崎/エアバス・ヘリ案の優位性をあげています。

この新型機はドイツ・ドナウヴェルト工場で開発が予定されている「X-9」と見られています。

一方、ベル・ヘリコプターのジョン・ギャリソンCEOも黙ってなく、防衛省の評価では富士/ベル案は7つの選択基準のうち6つで勝っていたとし「率直に言って勝負になっていない。彼らの言い分は全然理解できない」と話しています。

UH-Xは412EPIの最大総重量を引き上げ、最新のアビオニクスを装備し、トランスミッションもアップグレードします。現在412EPI+と呼んでいる日本で生産されるヘリコプターは、アメリカのベルでも生産できますが、日本から輸出市場へ提供されるとしています。

UH-Xについては、川崎重工が単独で新型機を開発する計画が中止になり、再度選定作業が実施された経緯があります。時間的な余裕もないことから、エアバス・ヘリの主張が日本で取り上げられることはなさそうです。

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