757-200ER旅客機、南極大陸に初めて着陸

757-200ER旅客機、南極大陸に初めて着陸

ニュース画像 1枚目:南極大陸に757旅客機が到着
© ALE
南極大陸に757旅客機が到着

2015年11月26日、南極大陸に初めて757-200ERが着陸しました。アンタークティック・ロジスティクス・アンド・エクスペディションズ(ALE)、アイスランド航空グループのロフトライダー・アイスランデック、NASコーポレーション(NAS)の3社が協力し、実現したものです。使用した機体は、機体記号(レジ)「TF-FIN」で、チリ南端のプンタアレナスから離陸し、ユニオン・グレイシャーのブルーアイス・ランウェイに着陸しました。

757-200ERのフライトは、ALEが南極へ旅客便を運航するため、航空機を利用する可能性を調査する一環として、ユニオン・グレイシャーで商用機の着陸が実現可能かを証明する試験飛行でした。プンタアレナスから航空機を利用した旅客、貨物輸送はロッキードのL‑100‑30(382G)、イリューシンのIL-76TDなどが通常、使用されています。

ALEは、旅客と貨物輸送に適した機材を調査しており、今回の757-200ERは62席のビジネスクラスを装備し、安全性も確保されているとしています。ALEは年間、400名から500名の旅客を小グループで輸送し、南極大陸最高峰のヴィンソン・マシフの登頂、南極点へのツアー、皇帝ペンギンの見学などのツアーを催行しています。このほか、南極大陸で各国が実施する科学研究・調査事業の協力も手がけています。

ALEは南極大陸で航空史に貢献してきた企業で、ANIの前身が1985年にヴィンソン・マシフのプライベート・フライトを実現したほか、ブルーアイス・ランウェイを設け、通常の航空機の車輪での離着陸を行う輸送を実現してきました。

なお、757ではニュージーランド空軍が南極大陸に運航した実績があるほか、旅客機の運航で最近の実績は、ニュージーランド航空の767-300があります。

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