防衛省、輸送艦「おおすみ」と小型船の衝突事故で報告書を発表

防衛省、輸送艦「おおすみ」と小型船の衝突事故で報告書を発表

ニュース画像 1枚目:輸送艦 おおすみ LST-4001
© 海上自衛隊
輸送艦 おおすみ LST-4001

防衛省は2016年2月5日(金)、2014年1月15日(水)、広島県阿多田島東方沖で発生した、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ(LST-4001)」と小型船「とびうお」の衝突事故について調査内容を発表しました。海上自衛隊に設置された事故調査委員会で、事故原因の調査を行ってきたものです。

この事故は、おおすみが定期検査のため、岡山県玉野市の三井造船玉野事業所に向かう途中、広島県阿多田島東方沖で発生したものです。小型船「とびうお」は転覆、その船長と同乗者1名が死亡しました。

報告書によると、「おおすみ」は「とびうお」と衝突のおそれがなかったことから、針路及び速力を保持して航行していたものの、「とびうお」が何らかの理由から「おおすみ」の艦首至近に近づくように右転し、新たに衝突の危険を生じさせたとしています。「おおすみ」は衝突を避けるため、適切に減速、右転の緊急操艦を実施したものの、間に合わなかったと見ています。

報告書では、「おおすみ」に事故の要因は認められなかったものの、再発防止策に取り組むとしています。また、運輸安全委員会の船舶事故調査報告書の再発防止策も参考にするとしています。

このため、プレジャーボートなど小型船の動向を把握し、適切な時機に注意を喚起する信号等をためらわず実施することや、「集中基礎訓練」でこの事故を事例研究の対象として、小型船の動向の把握や注意喚起の信号について周知徹底を図るとしています。

「おおすみ」にはヘリコプターなどを搭載することが可能です。

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