格安航空会社(LCC)のピーチは2016年6月29日(水)、日本のLCCで初めてとなるエレクトロニック・フライト・バッグ(EFB)を利用した運航を開始しました。
同社はEFBの使用について航空局から承認を取得し、エアバスが提供する航空機性能計算機能「FlySmart with Airbus」、ジェップセンが提供する電子航空図機能「Jeppsen Flite Deck Pro」を搭載するiPadをコクピットに導入し、操縦士が機内で使用する紙マニュアルをデジタル化したものです。
ピーチは、EFBの導入にあたり、エアバス、ジェップセン、ソフトバンクの協力を得て、iPadを使用端末として本格運用に向けた準備を進めていました。アプリや端末の管理体制の策定から、乗員の訓練などを経て、航空局の承認を得て、評価運用を開始したものです。
EFBのコクピット導入でコクピットで使用する紙のマニュアル類を電子化することで機体の重量を軽減でき、燃費の向上やCO2排出量削減につながるほか、離着陸時の機体性能をコンピューター計算することで、運航効率が最適化されます。
また、地上ではiPadに最新の航空気象情報を配信し、運航乗員はリアルタイムに状況を把握できることから、安全運航にも活かすことが期待されています。