エアバス、新型輸送機「ベルーガXL」のコンセプト A330のパッチワーク

エアバスは2016年7月19日(火)、開発を進めている輸送機「ベルーガXL」のコンセプトを紹介しています。フランス・トゥールーズ、ドイツ・ハンブルクなど、ヨーロッパ各地から最終組立ラインへの部品輸送に使用している現行ベルーガを更新するため、2014年11月にベルーガXLの開発プログラムをスタートしています。

ベルーガXLはA330旅客機をベースに開発されます。計5機が製造され、その初号機は2019年半ばに運航を開始する予定で、すでにその製造も始まっています。ベルーガXLの開発担当者は、A330の2機種の部分が使われているとしており、A330-200Fの機体前方部分を使い、機体後部にはA330-300を使用しているとし、パッチワークの様だと説明しています。

これまでのベルーガでもその特徴となった胴体の「バブル」部分は、直径で5.6メートルから最大8.8メートルを確保し、コクピットは貨物の搭降載を効率化するため、その高さを低い場所に変更しています。ベルーガXLは、内径8メートル、ペイロード50トン、長さ45メートルの積み荷を搭載でき、現行のベルーガから30%増の容量を搭載でき、運航コストも効率化されるとしています。

また、こうした工夫から、ベルーガXLが各地のエアバスの生産ネットワークで搭降載の時間、給油時間などを短縮することも可能になるとしています。