運輸安全委員会、2015年スカイポートきたみH-36滑走路逸脱事故で報告書

運輸安全委員会、2015年スカイポートきたみH-36滑走路逸脱事故で報告書

ニュース画像 1枚目:運輸安全委員会推定の機体損壊の状況
© 国土交通省 運輸安全委員会
運輸安全委員会推定の機体損壊の状況

国土交通省 運輸安全員会は2016年8月25日(金)、北海道の北見地区農道離着陸場、通称「スカイポートきたみ」で2015年9月9日(水)発生したモーターグライダーの滑走路逸脱事故について、調査報告書を公表しました。

この事故は、9月9日15時15分にスカイポートきたみを離陸した個人所有のホフマンH-36ディモナ、機体番号(レジ)「JA2528」が15時30分に同離着陸場のRWY10から着陸した際、滑走路の南側に逸脱し、離着陸場横の沢に転落、斜面で停止したものです。滑走路逸脱時に機体を損傷したものの、操縦者1名と同乗者1名の計2名の搭乗者に負傷などはありませんでした。

報告書は滑走路を逸脱した理由について、機体の方向修正に際し機長の操作が遅れたこと、その修正のためのラダーペダルを踏む操作が大きく機首が大きく振られ、さらにエンジン出力を最大にしたことから、その後も停止することなく走行を続けた結果、逸脱につながった可能性を指摘しています。

機長の操作が適切に実施されなかった理由については、大型機とは異なる同機の操縦特性についての知識や技量が十分でなかった、または前回の操縦からかなりの期間が経過していたため、すぐには同機の特性を完全には思い出せなかったことが関与しているとしています。

さらに報告書は、機体損傷の要因について滑走路を逸脱して樹木に衝突したことを事由に挙げ、機体は同離着陸場を逸脱後ほぼ水平に飛び出し、機首や主翼前縁から樹木上部に衝突したものと推定しています。

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