TC-90の海外移転、日比首脳会談で合意 国家安全保障会議でも確認

TC-90の海外移転、日比首脳会談で合意 国家安全保障会議でも確認

ニュース画像 1枚目:海上自衛隊のTC-90
© 海上自衛隊
海上自衛隊のTC-90

防衛省は2016年9月6日(火)、海上自衛隊練習機TC-90と関連する整備器材、地上支援器材とその補用品、操縦や整備、これに付随する技術情報のフィリピンへの移転について、日フィリピン両国の首脳間で合意したと発表しました。

これについて、2016年8月31日(水)に、「防衛装備移転三原則」「防衛装備移転三原則の運用指針」に従い、国家安全保障会議で審議し、海外移転を認め得る案件に該当することを確認したとも発表しています。

フィリピンへのTC-90とその関連の移転は、島嶼国のフィリピンには人道支援・災害救援、輸送や海洋状況把握に関する能力の向上に資する重要な課題としています。日本政府は、TC-90を最大5機、移転し、フィリピン海軍の要員の教育・訓練の支援、フィリピン海軍による運用を持続する維持整備分野で支援します。

国家安全保障会議では、移転の仕向先はフィリピンで、最終需要者はフィリピン海軍とその契約者で、適正に管理される確実性は高いと判断しています。また、フィリピン政府が今後、TC-90を目的外に使用する場合や第三国移転する場合は、日本政府の事前同意が義務付けられる契約内容となっています。

なお、TC-90はビーチクラフトのキングエアC90を改造したもので、海上自衛隊では、目視ではなく、航空機の姿勢、高度、位置、進路の測定など計器に依存する計器飛行の教育に使用されている航空機で、民生品で使用されている汎用的な技術を用い、改造されています。

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