エアバス、航空機の構造健全性診断技術開発 日本との共同研究を継続

エアバス、航空機の構造健全性診断技術開発 日本との共同研究を継続

エアバスは2016年9月15日(木)、航空機の複合材構造の構造健全性診断技術(SHM)開発で、日本の産業パートナーとの共同研究開発を2018年まで継続することで合意、2年間の契約を締結しました。

この共同研究パートナーシップ「JASTAC(The Japan Airbus SHM Technology for Aircraft Composite)」は、エアバス、RIMCOF技術研究組合、三菱重工業、川崎重工業、富士重工業、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が参加しています。

エアバス・ジャパンのステファン・ジヌー代表取締役社長はJASTACプログラムで、日本の産業パートナーと引き続き共同研究開発ができることを嬉しく思うとし、複合材を多用した航空機が増える状況で、SHMは非常に重要な役割を果たすとコメントしています。

JASTACで研究開発するSHMは、航空機向けに使用が増加する炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の損傷を確認し、健全性を評価する技術です。航空機の複合材構造の中に埋め込んだり表面に貼り付けた光ファイバがセンサの役割を果たし、肉眼で確認できない歪みや剥離を検知します。人間の身体に張り巡らされた神経が痛みや違和感を察知するシステムに類似したものと、エアバスでは説明しています。

この技術が実用化されると、飛行中でも構造体に発生した欠陥や異常変形などを即座に検でき、航空機の運用率の向上、整備の容易化、軽量化につながるメリットが期待されています。

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