運輸安全委員会、2015年6月に兵庫県で発生したヘリ損壊で報告書

運輸安全委員会、2015年6月に兵庫県で発生したヘリ損壊で報告書

国土交通省 運輸安全員会は2016年9月29日(木)、兵庫県三木市で2015年6月7日(日)に発生したヘリコプターの機体損壊事故について、調査報告書を公表しました。

この事故は、大阪市の舞洲ヘリポートから離陸したシュワイザー269C-1、機体番号(レジ)「JA7926」が三木市のリゾート施設でホバリング中に、機体のの姿勢が不安定となり、地面と接触して横転、機体を損壊したものです。同乗者1名が重傷を負いました。

報告書では、機長がホバリング中に同乗者に少しの操縦体験をさせようとしていたことから、一瞬の間、機長または同乗者のいずれもサイクリックスティックから手を離していた状態があったことが考えられ、サイクリックスティックが動いて姿勢が崩れたと指摘、反射的に復帰を試みた機長はサイクリックスティックを手前に大きく引き、今度はは機首上げの姿勢となって機体尾部が地面に接触、このことが原因でテールローターなどが損壊し、横倒しになったものと考えられるとしています。

また報告書は、事故現場となった野球場とその上空における離着陸や低高度の飛行についても、機長は国土交通省の許可を取得していなかったことを指摘、機長の安全への配慮を欠いた行為が事故原因であるとしています。さらに、操縦者はいかなる場合でも法令を遵守し、常に安全運航の確保を心がける必要があると指摘しています。

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