運輸安全員会は2016年11月24日(木)、熊本空港で2016年8月6日(土)に発生した個人所有のFA-200-180、機体番号(レジ)「JA3628」のハードランディングによる機体損壊事故について、調査報告書を公表しました。
この事故は、8月6日(土)12時19分ごろ、訓練中であった「JA3628」が熊本空港に着陸する際、ハードランディングとなり、機体を損壊したものです。同機には、機長ほか同乗者3名の計4名が搭乗しており、同乗者1名が軽傷を負いました。
報告書はハードランディングの理由について、失速に近い状態となって降下率が増大したまま接地していたことを指摘、同機が失速に近い状態となったことについては、機長がエンジン故障を想定した着陸訓練の開始高度を、エンジンを使用した場合の開始高度と勘違いして低い高度から開始していたことを理由に挙げています。
また報告書は、機長は途中で高度が低くなっていることに気付いていたものの、滑走路まで到達できると考え訓練を中止することなく継続し、さらに、減少した対気速度の回復操作が間に合わなかったことも要因として指摘しています。