JAXA、乱気流情報提供技術を世界で初めて実証 飛行実証試験で

JAXA、乱気流情報提供技術を世界で初めて実証 飛行実証試験で

ニュース画像 1枚目:JAXAが開発した乱気流検知装置
© 宇宙航空研究開発機構
JAXAが開発した乱気流検知装置

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2017年3月13日(木)、乱気流事故防止機体技術の開発を目的とした「Safe Avioプロジェクト」の飛行実証試験の結果について、乱気流検知装置の性能確認と、パイロットへの乱気流情報提供技術を世界で初めて実証できたと公表しました。

「Safe Avioプロジェクト」は、これまで検知が不可能だった晴天乱気流を検知できる、航空機搭載用のドップラーライダーを開発し、パイロットへ乱気流情報を提供する「乱気流事故防止システム」の飛行実証を行うものです。検知した乱気流情報と航空機の自動姿勢制御装置を組み合わせ、乱気流による急な機体の揺れを抑える「機体動揺低減技術」の開発を目指しています。

同プロジェクトでは、2016年12月に第1回飛行試験を実施、今回公表された実証成果は、これに続き2017年1月14日(土)から2月10日(金)までに実施された第2回飛行試験に基づくものです。ダイヤモンド・エア・サービスのガルフストリーム II、機体番号(レジ)「JA8431」が使用され、県営名古屋空港と南紀白浜空港から発着を実施しています。

今回の飛行実証試験では、アドバイザリ機能のモニタリングに協力したパイロットからもその効果が確認されました。パイロットが事前にウィンドシアなどの存在を知ることができれば、ゴーアラウンドを行う判断ができるため、事故の防止に寄与することが期待されています。

この記事に関連するニュース
メニューを開く