運輸安全委員会、八尾で墜落したM20C事故で報告書 最大重量を超過か

運輸安全委員会、八尾で墜落したM20C事故で報告書 最大重量を超過か

ニュース画像 1枚目:墜落時の状況、運輸安全委員会事故報告書
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墜落時の状況、運輸安全委員会事故報告書

運輸安全委員会は2017年3月30日(木)、2016年3月26日(土)に八尾空港で墜落したムーニーM20C、機体番号(レジ)「JA3788」の事故報告書を発表しました。

同機は、慣熟飛行のため同日、岡南飛行場を11時に離陸し、12時に八尾空港に着陸、14時31分に八尾空港を離陸し、14時43分に神戸空港に着陸後、再び16時3分に神戸空港を離陸し、八尾空港に向かっていました。八尾空港では、滑走路27から進入し、着陸を試みたものの、A2誘導路付近で復行を通報し、異常な機首上げ、さらには失速、スピンと急降下で地面に激突し、A滑走路の誘導路A3付近で停止したとみられています。

事故原因は、異常な機首上げ姿勢での上昇と、その継続による速度低下、失速を回避でき無かったとしています。また、操縦していた機長と同乗者が操縦できる範囲を超えた機首上げを抑えることができなかった可能性があるとしています。また、事故当時は機体の最大重量を超過し、重心位置は後方限界より後方にあり、操縦性や安定性に影響し、八尾空港着陸時のバウンド、復行時の異常な機首上げ姿勢、低速飛行時の安定性の低下などに影響した可能性があると指摘されています。

再発防止策として、航空局安全部運航安全課長、航空機安全課長名で関連する協会、団体に安全手順の再確認、法令遵守、機体の点検や整備の実施、運航に関わる手順の遵守など安全確保に関する注意喚起が発出されています。また、大阪航空局と八尾空港事務所は安全確保に向けた自主点検や自家用操縦士向けの安全講習会の実施、外来機への安全運航に関わる指導が行われています。

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