国土交通省 運輸安全員会は2017年3月30日(木)、千葉県柏市の利根川河川敷で2015年5月23日(土)に発生した、超軽量動力機のマックスエアー式ドリフターXP-R503 Vert L型、機体記号「JR0552」の不時着事故について、調査報告書を公表しました。
この事故は、慣熟飛行のため茨城県守谷市の守谷場外離着陸場を離陸した「JR0552」が場周空域を飛行中、エンジンが停止したため利根川河川敷に不時着、機体を損傷したものです。機体には操縦者のほか1名の同乗者がいましたが、2名に死傷はありませんでした。
報告書はエンジンが飛行中に停止した理由について、クーリングファンを駆動させるVベルトが破断したことにより、エンジンの冷却が不十分になり、徐々にエンジンの温度が上がっていったことが原因として考えられるとしています。
また運輸安全委員会は、Vベルトが破断した状況について、操縦者による定期的な点検がマニュアルに沿ったものではなく感覚に依存するものであったこと、整備記録にマニュアルの要目通りに作業が実施された記録がなかったことなどを挙げ、「整備点検は定められた方法で適切に行うべき」と指摘しています。