ハイブリッド電気航空機、2020年ごろに米で登場 旅費と時間を大幅削減

ハイブリッド電気航空機、2020年ごろに米で登場 旅費と時間を大幅削減

ニュース画像 1枚目:Zunum Aeroが開発するハイブリッド電気航空機
© Zunum Aero
Zunum Aeroが開発するハイブリッド電気航空機

アメリカのベンチャー企業、Zunum Aeroは2020年代初頭をめどに、700マイルを飛行するハイブリッド電気航空機を開発、提供すると発表しました。当初の航続距離は、700マイルですが、2030年までに1,000マイルまでに航続距離を延伸し、アメリカ全土のうち、約5,000の空港、飛行場に離発着できる機体をめざしています。この機体は10席から50席を備えた旅客機で、これまでの移動コスト、時間を大きく削減し、電気航空機による新たな航空旅行の時代を作り出すことを目指しています。

Zunum Aeroは、ボーイングのファンドBoeing HorizonX、格安航空会社(LCC)ジェットブルーのファンドJetBlue Technology Venturesから出資に加え、大学や政府機関などの研究者の協力を得ています。同社はアメリカ連邦航空局(FAA)の電気航空機の認証基準の開発も推進しており、2018年に電気航空機の基準策定をめざし、これを受けて2020年にZunum Aeroの初の航空機製造と最初の電気航空機の認可というタイムラインを明らかにしています。

開発する航空機は、この50年は大きな進歩が無い自動車による高速道路、鉄道などによる移動時間の短縮をめざしており特に、地方都市間のアクセスを大幅に改善につなげます。その例として、ボストンのリージョナル空港からワシントンDCには現在の半分の運賃、移動時間も半分となるほか、シリコンバレーからロサンゼルスへのアクセスは現在の5時間のところ半分、タホ湖まで2時間半などとしています。

さらに、このハイブリッド電気航空機は、現在の航空機と比べ温暖化ガス排出を80%削減、航空機エンジンの騒音を75%削減します。これにより、地方の小さな空港で騒音削減によりの運用時間を拡大でき、航空機の市場価値を変える可能性があるとしています。

メニューを開く