JAXA、2017年度もSAVERHシステムの試験飛行を大樹町で実施へ

JAXA、2017年度もSAVERHシステムの試験飛行を大樹町で実施へ

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2017年度も、北海道の大樹町に所在する大樹航空宇宙実験場で「パイロット視覚情報支援技術(SAVERH)の研究」の飛行試験を実施します。SAVERHシステムは、夜間や悪天候時など視界が確保できない状態の飛行時にも安全に、かつ救助などの任務が遂行できるようパイロットの運航を支援する視覚情報を提供する技術開発です。

このシステムは、島津製作所、NECなどが参画して進められてきたもので、2016年12月下旬から2017年1月にかけて、調布飛行場、名古屋空港でJAXA実験用ヘリコプターによる飛行試験が計7回、実施されました。JAXA実験用ヘリコプターには、周囲の視覚情報を取得する赤外線カメラ、レーザー距離計などセンサーを搭載したポッドが取り付けられました。

調布、名古屋での試験ではわずかな光を増幅、クリアな画像を得られるナイトビジョンシステム(NVS)、レーザー光で対象物との距離を計測するレーザー距離計などを搭載し、装置が正しく動作するか評価が行われました。1回のフライトでおよそ2時間ほど飛行し、水平飛行や旋回、上昇・下降、加減速などを行い、状況の違いによる機器の動作確認、表示の確認が行われました。

大樹町での飛行試験は今後、同町のホームページで発表されます。2016年度は、JAXA ヘリコプターはSAVERHシステムの飛行評価試験に加え、高空落下試験なども実施しています。

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