アリタリア航空、イタリア政府に「特別管理」を申請 運航は継続

アリタリア航空、イタリア政府に「特別管理」を申請 運航は継続

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アリタリア航空は2017年5月2日(火)、株主総会を開催し、イタリア政府に「特別管理(amministrazione straordinaria)」の申請を決定したと発表しました。イタリア経済発展省が管理し、同省が指名する特別管理人1名、または複数名がアリタリアの経営状況を精査、支援企業を募る、または清算などの判断を行います。現在は、運航は予定通り継続されます。

アリタリア航空は2014年にエティハド航空から49%の出資を仰ぎ、黒字化をめざして再建を進めていました。ただし、格安航空会社(LCC)や高速鉄道との競争激化から2017年の黒字化が実現できないとして、2017年3月に新たな再建策を提示、黒字化の時期を2019年に先延ばし、人員削減を含む2019年までの計画を打ち出し、従業員の同意を必要としていました。この再建案は2017年4月の従業員投票で否決され、アリタリア航空の経営陣や株主が対応を協議していました。

アリタリア航空は5月2日付けの声明で、再建の過程で削減をめざす10億ユーロのうち、3分の2は人件費に関わるものではないと説明してきたとしつつ、否決に至ったことで、新たな2億ユーロの資金調達が出来なくなり、今回の決定に至ったとしています。

アリタリア航空は4月に従業員の投票による再建策の否決後も、通常通りの運航が継続されています。ただし、会社の存続については今回の対応で、特別管理人の手に委ねられることとなります。

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