エア・カナダ、L-10Aエレクトラでカナダ全土をツアー 80周年記念で

エア・カナダ、L-10Aエレクトラでカナダ全土をツアー 80周年記念で

ニュース画像 1枚目:L-10A 「CF-TCC」
© CNW Group / Air Canada
L-10A 「CF-TCC」

エア・カナダは2017年9月13日(木)と9月14日(金)、同社80周年を記念し、ロッキード10Aエレクトラの機体記号(レジ)「CF-TCC」のビンテージ機をウィニペグのロイヤル航空博物館で公開します。この機体はバンクーバーを出発、エドモントン、サスカトゥーン、レジーナ、ウィニペグ、サンダーベイ、トロント、オタワ、モントリオール、ハリファックスとカナダ各地を巡るツアーの一環で、ウィニペグでの機体公開を実施します。

ロッキード10Aエレクトラは、ボーイング247とダグラスDC-2との競争の中、ロッキードにより1930年代半ばに設計され、同社では初めての全金属単葉、レシプロツインエンジンの航空機で、1934年2月23日(金)に初飛行しています。その全金属から「シルバー・プレーン」と呼ばれています。1930年代に多くの民間航空会社で運航された機体ですが、もっとも知られているのは女性飛行士のアメリア・イアハートが操縦したL-10Eが知られています。L-10EはAより大きく、エンジンが強力なプラット&ホィットニーのR1340エンジンが装備されています。

エア・カナダでのL-10Aは、前身のトランスカナダ航空(TCA)が1937年9月1日(水)、初めての民間旅客便の運航開始にあわせ導入し、バンクーバーとシアトル間を50分で結びました。運航開始後の1937年9月、TCAがL-10Aを新たに3機を契約し、「Three Sisters」と呼ばれる「CF-TCA」「CF-TCB」「CF-TCC」として登録しました。現在、「CF-TCA」はオタワのカナダ航空宇宙博物館で展示されており、「CF-TCC」は世界で飛行可能なL-10Aの2機のうちの1機です。

「CF-TCC」はTCAで1937年から1939年に運航されたのち、第2次世界大戦に伴いカナダ政府に徴用され、カナダ空軍で運用されたのち、企業、個人を転々とし、1975年にエア・カナダのスタッフがテキサス州で開催されたエアショーでその来歴を認識し、エア・カナダは1983年までその動向を注視し、買い戻しました。同社の創立50周年に合わせ、カナダ全土を飛行したほか、バンクーバーで開催された万博のエア・カナダ・パビリオンにも展示されています。

1986年以降は、エア・カナダのメンテナンス、運航部門を退役したスタッフが多くの時間を費やし、飛行可能な状態を維持し続けています。

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