エミレーツ航空、客室内コンポーネントに3Dプリンティングを採用へ

エミレーツ航空、客室内コンポーネントに3Dプリンティングを採用へ

ニュース画像 1枚目:エミレーツ、イメージ
© Emirates
エミレーツ、イメージ

エミレーツ航空は2017年11月16日(木)、客室用部品の製造に3Dプリント技術を導入したと発表しました。3Dプリント技術のうち、粉末焼結積層造形法(SLS)を用い、革新的、かつ画期的な成果を達成したと紹介しています。この技術で、客室モニターを格納する部分の製造に取り組んでいます。

開発にあたり、エミレーツはアメリカの3Dシステムズ、フランスを拠点とする航空エンジニアリングと認証を手がけるUUDSと協力しました。SLSは、航空業界で一般に使用されている3Dプリント技術のうち熱溶解積層法(FDM)と異なり、粉末プラスチックを定義された形状に結合していきます。

SLS技術を使用する利点の1つとして、部品の強度を最適化し、3Dプリント技術で製造した部品の軽量化を測ることができ、従来製作された部品やFDM技術と比べて9%から13%の軽量化を実現できます。エミレーツ航空が保有する航空機すべてに導入された場合には、燃料排出量とコストの大幅削減につながる可能性があります。

エミレーツは、この技術を用いた部品についてヨーロッパ航空安全庁(EASA)から認定を取得し、2017年10月下旬に試験的に機体へ搭載する許可を得ています。また、この3Dプリント技術のメリットとして航空機の内装部品の在庫管理を効率化し、大量の在庫を抱えることなく、交換する部品の入手も短くできるメリットがあります。

同社は引き続きこの部品について性能と耐久性の評価試験を進め、保有機材への導入を進めます。さらに、3Dプリントに対応するコンポーネントを同社全体に導入する機会を引き続き検討します。

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