2016 珠海エアショー 参加報告 & 懇親会(香港)

2016 珠海エアショー 参加報告 & 懇親会 etc.

「FlyTeam・レイルラボ共同企画」2017 オフ会 in 能登!開催

2016年11月参加した「珠海エアショー」と「マカオ空港、香港国際空港スポッティング・懇親会」の開催レポートです。 今後、珠海でのエアショー参加、マカオや香港でのスポッティングの参考になれば幸いです。 (2017/01/26)

開催概要

珠海エアショー 2016 (第11届 中国国际航空航天博览会 / Zhuhai Airshow)
  開催地:珠海金湾空港 - 中国・珠海
  参加日:2016/11/5、11/6

マカオ空港 スポッティング   実施日:2016/11/7

香港国際空港 スポッティング   実施日:2016/11/8

懇親会
  開催地:香港国際空港ターミナル内レストラン
  実施日:2016/11/7(夜)

1.珠海エアショー 2016 参加報告

1-a:アクセスと会場の様子

「珠海エアショー」会場
「珠海エアショー」会場
珠海市の風景
珠海市の風景

珠海金湾空港を会場に、「中国国際航空航天博覧会」、いわゆる「珠海エアショー」は 2年に1度開催されています。2016年は11月1日(火)から11月6日(日)まで開催されました。私たちはこのうち、11月5日(土)、11月6日(日)の2日間、一般公開日に参加しました。

日本からは便数の多い香港線を利用し、香港国際空港から珠海へのフェリーで移動しました。宿泊は、マカオとの国境の近い珠海の中心部を選びました。エアショー会場までのアクセスは、中心部から無料バスが朝6時から運行されていましたが、日本と比べるとかなり料金の安いタクシーを2日間とも利用しました。2日間とも珠海の中心部から会場までの時間はおよそ40分、料金は125元、日本円でおよそ2,000円でした。

事前の情報収集で、いろいろなブログなどを拝見し、過去のエアショーでは会場まで大渋滞したとの情報を目にしていましたが、2016年はエアショーへアクセスする車両の優先レーンの設定、一般車の通行制限、タクシーやバスなどの公共交通車両とエアショー関係者に限る車両制限が行われ、会場に向かった2日間ともスムーズにアクセスできました。

参加した2日間は、ぞれぞれ異なる場所を選びました。エアショー会場は終日逆光となり、1日は会場、もう1日はネットで調べた会場外から鑑賞、撮影を楽しみました。このうち、エアショーへの入場券は珠海到着後の11月4日(金)、中心街の旅行代理店で購入しました。入場料は1日550元、日本円で8,870円で、タクシー代や食事などと比べるとやや高額な感を受けました。

珠海エアショーの会場を望むことができる廃墟
珠海エアショーの会場を望むことができる廃墟
廃墟での撮影環境
廃墟での撮影環境

土曜日のエアショーは、珠海空港の敷地外で、エアショーに参加する地上展示機などが並ぶ会場と滑走路をはさみ反対側にある古びた建物に向かいました。会場と比べると南側に位置し、順光で撮影できる場所で、普段は施設として利用されていないような廃墟のような建物でした。

このポイントには建物が2棟あり、場所と交渉次第で、おおむね200元から300元で入ることができました。この建物にも一応、トイレがあり、近くに飲み物や食べ物を用意した出店もあり、大きな不便を感じることは無いと思われました。撮影環境としては、午前中は順光で撮影でき、午後は滑走路05方向から23方向に飛行してくる場合は逆光となりますが、アクロバット飛行などでの撮影は十分に楽しめそうです。

日曜日は会場内に向かいました。こちらは展示場だけあって、建物内にトイレが設けられているほか、食事エリアや強い日差しを避ける屋根の付いた場所があります。展示場内はビジネスデーが終了した後で、展示品の紹介という側面で活気はないものの、出品された内容を自由に見て回ることができ、幅広く中国の航空事情を見聞きしたい方に適していると思われます。

展示機は、ボーイングの787、エアバスのA350、ボンバルディアのCS300など、民間機の最新鋭機や、中国が開発する最新戦闘機の残20といった機体は、ビジネスデーの火曜日から木曜日までの参加で、訪れた日曜日に見ることはできませんでした。それでも中国が開発した航空機が展示場のランプエリアにずらりと並べられ、中国の航空分野での取り組みを鑑賞することができました。

1-b:ショーの内容

11月5日、11月6日の飛行展示は、中国で初めて展示飛行するイギリス空軍の「レッドアローズ」をはじめ、ロシア空軍の「スウィフツ」と「ロシアン・ナイツ」の混成とそれぞれのチームの演技、そして中国空軍の八一飛行表演隊と4チームのアクロバット飛行を中心に構成されています。このうち「レッドアローズ」、「スウィフツ」、「ロシアン・ナイツ」は午前と午後の1日2回の展示飛行を中心に、軽飛行機や中国で開発された航空機などの参加が予定されていました。

ビジネスデーを含めると、今回の「珠海エアショー」では初の一般公開となった「残20」として知られる中国航空工業(AVIC)J-20が最も大きな話題となりました。この展示飛行の様子は各種メディアをはじめ、中国国防部も19枚の画像を公開しています。このほか、ボーイングからは海南航空特別塗装機「カンフー・パンダ」の787-9 「B-1540」、エアバスのA350が参加し、世界の大手メーカーも最新鋭機を披露しています。

珠海エアショーでお披露目された残20 (c珠海航展有限公司)
珠海エアショーでお披露目された残20 (c珠海航展有限公司)
ビジネスデーに参加した海南航空特別塗装機 (c海南航空)
ビジネスデーに参加した海南航空特別塗装機 (c海南航空)

また、地上展示では2016年に最終組立が終了した水陸両用機「AG600」が地上展示されていたほか、東シナ海への飛行で空自戦闘機が緊急発進する話題で登場するH-6などが参加していました。さらに、世界各地のエアショーで注目されている無人機の展示もありました。ただ、無人機も開発に力を入れていることは分かるものの、実用化の進展度合いや運用などでは軍事機密という観点もあり、コンセプト機を含め、まだ曖昧模糊とした印象を受けるものでした。

水陸両用機「AG600」
水陸両用機「AG600」
H-6爆撃機「11098」
H-6爆撃機「11098」

会場内の展示もロケットを含む宇宙分野から兵器関連を含む、幅広い航空分野の出展が行われていました。この展示ではAVICとAVIC傘下で商用機を手がけるCOMAC、さらにヘリコプター関連、こうした航空機製造を支える各種パーツ関連企業が展示会場に所狭しと出展している状況で、中国での航空産業の注力ぶりが伺える内容となっています。

展示会場でのハルピン飛機工業のZ-19E攻撃ヘリコプター
展示会場でのハルピン飛機工業のZ-19E攻撃ヘリコプター
会場には多くの人が訪れていた
会場には多くの人が訪れていた

さて、展示飛行に戻ると、アクロバットを披露するチームの展示飛行に加え、パキスタン空軍の展示飛行のスケジュールはほぼ同じ、一部の小型機の飛行スケジュールは参加機が一部異なるものとなっています。ここでは、おおむね順光でとらえられた11月5日の様子を振り返ってみます。


展示飛行の開始は9時30分からで、それまでは民間空港の珠海空港を発着する中国国内線の定期便の離発着が行われています。展示飛行の開始時間が近づくといよいよランプから中国とパキスタンの共同開発によるパキスタン空軍のJF-17のエンジンがかかる音が聞こえ、一般展示日のショーで幕開けを飾ります。当日は05エンドからの離陸で、轟音をあげながら離陸していきます。JF-17/CF-1は2016年にミャンマーから受注を獲得するなど、まだ第一線で活躍する戦闘機で、その機動性を披露してくれました。

JF-17のタキシング
JF-17のタキシング
JF-17の展示飛行
JF-17の展示飛行

続くのはロシア空軍の「スウィフツ」と「ロシアン・ナイツ」とのMiG-29Su-27の混成編隊による9機での展示飛行が行われ、「スウィフツ」が着陸すると、「ロシアン・ナイツ」のみの展示飛行となります。「スウィフツ」と「ロシアン・ナイツ」の混成はこれまでにも何度も披露されていますが、ロシアの主力戦闘機2機種を揃ってみることができる貴重な機会となりました。また、当日まで分からなかったのですが、午前中は混成の後はロシアン・ナイツ、午後は混成の後はスウィフツが展示飛行し、その翌日は逆の順番となり、撮影メインの場合はこうした前日の情報も重要かもしれません。

「スウィフツ」MiG-29の離陸
「スウィフツ」MiG-29の離陸
「スウィフツ」と「ロシアン・ナイツ」の混成編隊
「スウィフツ」と「ロシアン・ナイツ」の混成編隊
混成編隊での展示飛行は1日2回、実施された
混成編隊での展示飛行は1日2回、実施された
快晴の下での展示飛行
快晴の下での展示飛行
「ロシアン・ナイツ」単独での展示飛行も実施
「ロシアン・ナイツ」単独での展示飛行も実施
Su-27からの機種変更も噂されている
Su-27からの機種変更も噂されている

これに続いたのがイギリス空軍レッドアローズ」です。「レッドアローズ」は2014年に50周年を祝い、その尾翼にイギリス国旗を描き、2015年からこれを踏襲し、50周年とは異なるデザインのユニオンジャックを尾翼に描き、その歴史と伝統を表すデザインとなっています。中国での飛行は、57カ国目での展示飛行となり、レッドアローズは中国でも非常に暖かく、熱狂的な歓迎を受けたと発表していますが、実際に会場では多くの中国の人たちがその華麗な演技を賞賛しているようでした。

中国で初めて展示飛行したレッドアローズ
中国で初めて展示飛行したレッドアローズ
9機でその妙技を披露
9機でその妙技を披露
一糸乱れぬ演技は観客を魅了した
一糸乱れぬ演技は観客を魅了した
アジア・中東ツアーで中国にも飛来
アジア・中東ツアーで中国にも飛来
廃墟のスペースの上空を飛んでいくHawk T1
廃墟のスペースの上空を飛んでいくHawk T1
手が届きそうな場所を飛行する
手が届きそうな場所を飛行する

その演技は、鑑賞した場所の真上を飛んでいくもので、会場内では楽しめない一面もありました。レッドアローズはHawkT1を使用しており、その機動性も高く、イギリスでのショーでもダイナミックな演技が楽しめますが、ちょうど航路にあったことから、手が届くのではないかと思うほどの低空を飛行し、輝くような機体を見ることができ、撮影だけでなくその雰囲気も十二分に満喫できるものでした。

午前中のトリを務めた八一飛行隊も中国では人気が高く、「残-10(J-10)」を使用し、カラフルなスモークを使った演技を披露しました。スモークも白、黄色、赤、青と4色を使い、日本ではなかなか見ることができないカラーを青空に描き、実践でも投入される戦闘機を使用したアクロバットチームだけあり、迫力ある演技を披露していました。

離陸する 八一飛行隊の残-10
離陸する 八一飛行隊の残-10
スモークでは珍しいイエローを使用
スモークでは珍しいイエローを使用
中国で 八一飛行隊の人気は非常に高い
中国で 八一飛行隊の人気は非常に高い
ダイナミックな演技を披露
ダイナミックな演技を披露

2.マカオ国際空港での撮影

マカオ国際空港では11月7日の午前中、1時間30分ほど楽しみました。正午前の10時から11時くらいに離発着が集まっており、この時間をめがけて訪問しました。

訪れる前にFlyTeamメンバーさんの投稿からスポットを確認しましたが、展望デッキなどは無く、撮影場所は搭乗してターミナル内に入る場合以外は、ターミナル横、またはエプロン横になるかと想定しました。実際には、エプロンの格納庫とフェリーターミナルの間のスペースで多くの時間を過ごしました。

空港北側の格納庫方面からマカオ空港を望む
空港北側の格納庫方面からマカオ空港を望む
タイパ・コタイエリアのホテル群を望むことができるグランドレベル
タイパ・コタイエリアのホテル群を望むことができるグランドレベル

この場所には鉄道の整備に伴い、フェリーターミナルの整備が進められている場所で、フェリーの到着と出発にあわせて多くの人が集まり、バスやタクシー、さらに工事車両も行き交い、歩道などで注意を払う必要がある状態でした。この場所にフェンスが無く、誘導路を見渡せる場所があり、タキシングする機材を撮影するにはグランドレベルで楽しめる場所でした。

訪れた日は、滑走路34からの離陸、着陸で運用されており、滑走路を含む離着陸をとらえる撮影にはやや遠く、気温も25度前後と高く、お昼近くで陽炎が発生し、撮影には向いていない状態でした。そのため、着陸機が滑走路16側の誘導路から旅客ターミナルに向かう場面を撮影することに絞りました。

マカオ国際空港への飛来機は、本拠地とするマカオ航空をはじめ、中国国際航空中国東方航空春秋航空など中国の航空会社、エバー航空立栄航空の台湾の航空会社を中心に、ジンエアーエアアジアなど格安航空会社を含め、東南アジアからの路線が展開されています。

滑走路から誘導路へ移動するマカオ航空
滑走路から誘導路へ移動するマカオ航空
誘導路上のマカオ航空
誘導路上のマカオ航空

中でも訪れた時間には、タイのサイアム・エアが飛来する予定でした。同社は本拠のバンコクから香港、マカオ、シンガポールと中国に就航していますが、機材数は4機と少ないため、機会があれば撮影しておきたいものでした。ただし、残念ながら当日は予定していた時間内には飛来せず、撮影はできませんでした。

この周辺を歩き回った情報をまとめておくと、日よけできる場所はフェリーターミナルとバスターミナルの建物、フェリーターミナルにはトイレもあります。また、カジノへのバスもありますが、路線バスが運行されており、タクシー乗り場もあり、撮影後の移動にも困らない環境です。

なお、鉄道の整備に伴い、この周辺の環境も変化すると予想されるので、訪れる際には事前に情報を再度、確認することをお勧めします。

3.香港国際空港での撮影

香港国際空港での撮影は11月8日の午前中、およそ1時間程度でした。滞在していたリーガル・エアポート・ホテルから、バスでアクセスできる観景山(ChekLap Kok)に足を伸ばしました。観景山は香港国際空港のあるターミナルを一望できる77メートルの山です。バス停から3分ほど歩き、山に登る階段、さらに開けた山道を10分ほど歩くと到着します。空港を一望できる場所には東屋も設けられているため、水を持っていくと長時間過ごすこともできそうです。

観景山の頂上から空港を一望
観景山の頂上から空港を一望
観景山の麓にはキャセイパシフィック航空の本社が所在
観景山の麓にはキャセイパシフィック航空の本社が所在

訪れたときは07Rから離陸する機体を撮影できましたが、帰る直前に運用が変わり、25Lから離陸、25Rに着陸となりました。07R離陸時はエアボーンの場所によって異なりますが、ターミナルと重なる様子をとらえることができますが、25Lの離陸はタキシング中の機体の撮影が主体になります。

管制塔とオーストリア航空の離陸風景
管制塔とオーストリア航空の離陸風景
訪れた時間帯は残念ながら雲がかかっていた
訪れた時間帯は残念ながら雲がかかっていた

タキシングの機体を中心に撮影となると、滑走中はキャセイパシフィック航空の本社がかぶり、その他の空港施設も入ることから、やはり25Lからの離陸をとらえる場合が良いでしょう。

以前のHAECOポイント、07Rの対岸のポイントを訪問しましたが、旅客ターミナル、スカイデッキを含め改めて香港の撮影ポイントの充実ぶりを実感した訪問となりました。

4.懇親会

11月7日の夜、香港国際空港ターミナル1の「CRYSTAL JADE」で、懇親会を開催しました。スタッフ、メンバーさん、合計6名で楽しいひと時を過ごしました。

懇親会はいつものことながら、飛行機の話題で盛り上がりますが、今回は「珠海エアショー」に参加したメンバーさんも参加され、エアショーの話題から、中国の航空会社の話題などで盛り上がりました。特に、今回参加されたメンバーさんからは、中国の航空会社の航空券のお得な予約方法の話題で盛り上がったり、エアショーで展示されていた内容を教えてもらったりと、これまでと同じ様に尽きることの無い話題で夜遅くまで過ごしました。

珠海エアショー会場内の様子
珠海エアショー会場内の様子

今回の主目的の中国では筆談など交えながら中国語と悪戦苦闘しながらも、無事にコミュニケーションを図り、かつエアショーを満喫し、空港スポッティングも2カ所を巡り、充実した遠征とあわせ、懇親会も有意義なひと時となりました。ご参加いただいたメンバーの皆様、本当に楽しい時間をありがとうございました!

なお、次回の珠海エアショーの開催は2018年11月6日(火)から11月11日(日)までとなっています。

以下の案内は、募集時の内容です。
現在は、募集しておりません。

FlyTeam オフ会 in 香港(HKG) 参加者募集!

FlyTeamでは、珠海エアショー 2016への参加にあわせて、香港にてFlyTeam オフ会(懇親会)を開催します。 香港にお住いの方もしくは、エアショーに参加予定の方など、お気軽にお声がけください。11/7(月)19:30より香港国際空港にて開催を予定します。

FlyTeam オフ会 in 香港(HKG) 開催概要

日時:2016年11月07日(月) 19:30〜

場所:香港国際空港内レストラン
参加者の希望により、周辺ホテル・レストランに変更する場合がございます。

費用:実費各自負担

参加申込方法: 懇親会への参加希望は、まで、ご連絡をお願いします。

参加締切:11/06(日)17:00まで(現地香港時間)まで

必ず折り返しご連絡(メール)を差し上げます。FlyTeamからの返信メールを確認の上、ご参加ください。

FlyTeam スタッフでは、以下の日程にて香港と珠海エアショーに遠征予定です。 珠海エアショーに参加される方やご都合のあう方は、ぜひお声掛けください。 もちろん、お声掛けいただければ、FlyTeamステッカーを差し上げます^^

遠征スケジュール:珠海エアショー 2016

11/4(金) 成田発 CX509 9:00
香港(13:25)着 珠海へ移動
珠海泊:7Days In Zhuhai Gong Bei Pork Pedestrain Street Branch
11/5(土) 終日:珠海エアショー 2016
珠海泊:7Days In Zhuhai Gong Bei Pork Pedestrain Street Branch
11/6(日) 終日:終日:珠海エアショー 2016
マカオ泊:ホテル リスボア (葡京酒店)
11/7(月) マカオ -> 香港移動 & HKGスポッティング
香港泊:Regal Airport Hotel
10/8(火) 午前中:HKGスポッティング
香港発 CX500 15:20 -> 成田着 20:15

不明な点がございましたら、までご遠慮なくご連絡ください。
ご連絡をお待ちしております!

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