航空会社 ANA (全日空)
- 国
- 日本
- IATA | ICAO
- NH | ANA
- メンバー評価
- 搭乗レビュー 4.05 [11,105件]
- アライアンス
- スターアライアンス
搭乗レビュー
2019年秋の帰国旅行5便目-プレミアムクラス、乗り直してみたけど、ある意味で印象は悪化・・・
- 口コミ投稿者
- MaplecroftInnkeeperさん
搭乗写真
総評
日本滞在中、1泊で四国に行ってみました。ただ田舎の列車に揺られてボーッとしたかったのと、四万十川を一目見てみたかっただけなので、1日目は列車を乗り継いで中村まで、翌日は予土線で宇和島に出て、松山から飛行機で東京まで帰りました。これはその帰りの便です。
単に東京に帰る手段としてだけではなく、もう少し意味のある搭乗体験にできないかと考え、ふと思いついたのは、2016年の3月に、JALのファーストクラスとANAのプレミアムクラスに乗って比べてみて、ANAに非常にがっかりしたということを、レビューに書いたことがありました。(https://flyteam.jp/airline/ana/review/27986)(あの時どんなことを書いたっけ、と思って読み直してみたら、かなり手厳しいことを書いちゃったんですね。でも事実は事実ですし、正直な感想なので…。)ですが、ANAは2017年の10月からミアムクラスの機内食を刷新しているので、印象を回復できるかどうか、もう一度乗ってみようと思ったのです。
その刷新の内容というのは、箱詰め弁当ではなく、器に盛りつける形式になったこと、昼食の時間帯が長くなったこと(つまり、軽食の時間帯が縮小した)、メニュー内容が変わった(アップグレードされた?)ことなどのようです。
しかし、よく見ると、そのアップグレードというのは、札幌、大阪、福岡、那覇のほんの一部の主要路線だけなんですね。写真などを観察する限り、これらの路線では確かに陶器の器、ワイングラス、みそ汁のお椀、そして日本茶をいただく湯飲茶碗もついていて、全体的に以前に比べて食事らしい見栄えがします。しかし、他の路線は相変わらず箱詰め弁当、食器類もプラスチックや紙、ということでほとんど変わったところが認められません。唯一改善された点と言えば、食事がトレーに載せて出てくるようになったことでしょうか。しかも、食事の内容ですが、今回は、炊き合わせに入っていた「秋刀魚の山椒煮」というのが、思い切り缶詰の味がしました。前回はそんなことはなかったので、もしかして内容がコストカットされたのでしょうか?どちらにしても、主要路線とその他との差が、以前よりも大きくなってしまったという印象は否めません。同じ「プレミアムクラス」の名前のもとで、ここまで差をつけるというのは印象が悪いです。以前のレビューでも、主要路線では、朝食、昼食、夕食とそれぞれ違うメニュー内容で、「温かい食事」となっているのに、それ以外の地方路線では、朝、昼、夕とも全部同じメニューの同じ冷たいお弁当で、路線によってサービスに差をつけているのは、印象が悪いと書きましたが、刷新後は、そういう意味ではもっと印象が悪くなりました。
刷新後は、昼食の時間帯が長くなった、つまり「軽食」を出す便を減らしたということだろうと思いますが、自分の個人的解釈はこうです。主要路線では、午後の「軽食」は「朝食」とほとんど同じ洋風のメニュー内容なのですが、その他路線では、「軽食」だけ別の洋風メニューです。つまり、主要路線では、軽食の時間帯が長くても短くても、朝食と同じものなので、あまり変わりませんが、その他路線では、3食同じものを出すなかで、軽食だけが違うので、これを減らすことによって、自分たちにとって都合がよくなるのではないかと勘繰るのです。その他路線から「軽食」が消え去る日も来るかもしれませんね。JALは、そもそも「軽食」の時間帯は完全に廃止され、今はいつ乗っても「食事」が提供されますよね。
もっとも、運賃も主要路線はぐんと高いですね。当日アップグレードも、以前は路線に関わらず一律8,000円だったと思ったのに、やっぱり路線によって差がついていて、札幌や福岡は15,000円ですか?ANAの国内線プレミアムクラスって、どうせなら、「主要路線プレミアムクラス」と、「その他路線プレミアムクラス」の2つに分けたらどうですかって言いたくなってしまいます。欧米では、サービスレベルは距離/所要時間によって決まるもので、路線によって差別するなんてないと思います。でも、今回も前回も、地方路線とはいえB787のプレミアムクラスは全席埋まっていたので、需要がないというわけでもないと思うのですがねえ。
その点、JALの方は、「国内線ファーストクラス」のブランドがしっかりできていて、ダブルスタンダードということもなく、高い品質の標準がしっかりついてきているという気がします。
あと、あの時に指摘した点の一つに、ANAはプレミアムクラスの食事を1,800円で普通席の客にも提供していて、非常にチープな印象を与えるということでしたが、これは2年ほど前に廃止になったようです。まあ、売れないということが大きな理由のようですけど、それによって、この食事は「プレミアムクラスだけの特権」という位置づけが出来上がったのはいいことだと思います。
ただ、食事の食器類が全部プラスチックや紙というのは、プレミアムクラスの風格が感じられません。例えばヨーロッパの似たような所要時間の短距離便のビジネスクラスでも、温めていないコールドミールであることは同じでも、食器類はしっかりした陶器の皿と、金属のカトラリー、ワイングラス、コーヒーカップなど、すべてきちんとしています。それなのに、プレミアムクラスでは、食後のコーヒーをもらってみたら、出てきたのは紙コップ。エコノミーと全く同じ様相のものでした。座席が大変りっぱなだけに、エコノミーと差がないサービスというのは、やっぱりがっかりします。
前回は、CAさんの対応にもかなり不満が残りました。あの時は、ANA国内線のかなり大規模なシステムダウンのおかげで、航空便がたくさんキャンセルになり、混乱していたので、CAさんたちも、客の苦情を受け止めながら、かなりストレスを感じていた中でのサービスだったことを思うと、納得できるとは言いませんが、通常だったらもっと余裕のある丁寧なサービスなのかもしれないという気はしました。今回は、CAさんが一人ずつ丁寧に挨拶に回ってきました。窓側席にいた私から見ると、通路に立って、通路側席の人だけに挨拶している間、こっちが無視されている、きっと通路側席の客は何か特別なステータスがあって、特別な待遇を受けているのかな?と、気まずい思いで、その様子を横目でチラチラと見ていましたが、その後で、こっちを見ながら、同じ挨拶を繰り返したので、挨拶は一人一人別なんだとわかりました。
そんな気まずい思いをさせられたこと自体も変だと思いますが、正直なところ、そんな長々とした挨拶自体には価値が見いだせません。日本の慣習なのでしょうが、欧州便のビジネスクラスでも、アメリカの国内線ファーストクラスでも、そんな挨拶はありません。それなら、「ご搭乗ありがとうございます」の一言と一緒に、ウェルカムドリンクの一杯でも持ってきてくれた方がよっぽど嬉しいと思います。
日本は日本の文化とかやり方があるのだから、欧米と同じにする必要もないかもしれませんが、同じ日本国内のJALと比べても、JALは「国内線ファーストクラス」のブランドに一定のサービスレベルを設けていて、エコノミーのサービスともすべてにおいて明らかに違いを設けているのに対し、ANAは「プレミアムクラス」と言ってもダブルスタンダードになっていて、エコノミーと同じようなサービスが混じっていることもあったりするし、中途半端な印象が否めません。
とまあ、厳しいことを書き並べてしまいましたけど、「他との比較」というのを全部抜きにすれば、このフライト自体は、静かで落ち着いた雰囲気だったし、定刻より10分くらい早く到着したし、そんなにひどいものでは全然ありませんでしたので、評価的には迷うところですね。
単に東京に帰る手段としてだけではなく、もう少し意味のある搭乗体験にできないかと考え、ふと思いついたのは、2016年の3月に、JALのファーストクラスとANAのプレミアムクラスに乗って比べてみて、ANAに非常にがっかりしたということを、レビューに書いたことがありました。(https://flyteam.jp/airline/ana/review/27986)(あの時どんなことを書いたっけ、と思って読み直してみたら、かなり手厳しいことを書いちゃったんですね。でも事実は事実ですし、正直な感想なので…。)ですが、ANAは2017年の10月からミアムクラスの機内食を刷新しているので、印象を回復できるかどうか、もう一度乗ってみようと思ったのです。
その刷新の内容というのは、箱詰め弁当ではなく、器に盛りつける形式になったこと、昼食の時間帯が長くなったこと(つまり、軽食の時間帯が縮小した)、メニュー内容が変わった(アップグレードされた?)ことなどのようです。
しかし、よく見ると、そのアップグレードというのは、札幌、大阪、福岡、那覇のほんの一部の主要路線だけなんですね。写真などを観察する限り、これらの路線では確かに陶器の器、ワイングラス、みそ汁のお椀、そして日本茶をいただく湯飲茶碗もついていて、全体的に以前に比べて食事らしい見栄えがします。しかし、他の路線は相変わらず箱詰め弁当、食器類もプラスチックや紙、ということでほとんど変わったところが認められません。唯一改善された点と言えば、食事がトレーに載せて出てくるようになったことでしょうか。しかも、食事の内容ですが、今回は、炊き合わせに入っていた「秋刀魚の山椒煮」というのが、思い切り缶詰の味がしました。前回はそんなことはなかったので、もしかして内容がコストカットされたのでしょうか?どちらにしても、主要路線とその他との差が、以前よりも大きくなってしまったという印象は否めません。同じ「プレミアムクラス」の名前のもとで、ここまで差をつけるというのは印象が悪いです。以前のレビューでも、主要路線では、朝食、昼食、夕食とそれぞれ違うメニュー内容で、「温かい食事」となっているのに、それ以外の地方路線では、朝、昼、夕とも全部同じメニューの同じ冷たいお弁当で、路線によってサービスに差をつけているのは、印象が悪いと書きましたが、刷新後は、そういう意味ではもっと印象が悪くなりました。
刷新後は、昼食の時間帯が長くなった、つまり「軽食」を出す便を減らしたということだろうと思いますが、自分の個人的解釈はこうです。主要路線では、午後の「軽食」は「朝食」とほとんど同じ洋風のメニュー内容なのですが、その他路線では、「軽食」だけ別の洋風メニューです。つまり、主要路線では、軽食の時間帯が長くても短くても、朝食と同じものなので、あまり変わりませんが、その他路線では、3食同じものを出すなかで、軽食だけが違うので、これを減らすことによって、自分たちにとって都合がよくなるのではないかと勘繰るのです。その他路線から「軽食」が消え去る日も来るかもしれませんね。JALは、そもそも「軽食」の時間帯は完全に廃止され、今はいつ乗っても「食事」が提供されますよね。
もっとも、運賃も主要路線はぐんと高いですね。当日アップグレードも、以前は路線に関わらず一律8,000円だったと思ったのに、やっぱり路線によって差がついていて、札幌や福岡は15,000円ですか?ANAの国内線プレミアムクラスって、どうせなら、「主要路線プレミアムクラス」と、「その他路線プレミアムクラス」の2つに分けたらどうですかって言いたくなってしまいます。欧米では、サービスレベルは距離/所要時間によって決まるもので、路線によって差別するなんてないと思います。でも、今回も前回も、地方路線とはいえB787のプレミアムクラスは全席埋まっていたので、需要がないというわけでもないと思うのですがねえ。
その点、JALの方は、「国内線ファーストクラス」のブランドがしっかりできていて、ダブルスタンダードということもなく、高い品質の標準がしっかりついてきているという気がします。
あと、あの時に指摘した点の一つに、ANAはプレミアムクラスの食事を1,800円で普通席の客にも提供していて、非常にチープな印象を与えるということでしたが、これは2年ほど前に廃止になったようです。まあ、売れないということが大きな理由のようですけど、それによって、この食事は「プレミアムクラスだけの特権」という位置づけが出来上がったのはいいことだと思います。
ただ、食事の食器類が全部プラスチックや紙というのは、プレミアムクラスの風格が感じられません。例えばヨーロッパの似たような所要時間の短距離便のビジネスクラスでも、温めていないコールドミールであることは同じでも、食器類はしっかりした陶器の皿と、金属のカトラリー、ワイングラス、コーヒーカップなど、すべてきちんとしています。それなのに、プレミアムクラスでは、食後のコーヒーをもらってみたら、出てきたのは紙コップ。エコノミーと全く同じ様相のものでした。座席が大変りっぱなだけに、エコノミーと差がないサービスというのは、やっぱりがっかりします。
前回は、CAさんの対応にもかなり不満が残りました。あの時は、ANA国内線のかなり大規模なシステムダウンのおかげで、航空便がたくさんキャンセルになり、混乱していたので、CAさんたちも、客の苦情を受け止めながら、かなりストレスを感じていた中でのサービスだったことを思うと、納得できるとは言いませんが、通常だったらもっと余裕のある丁寧なサービスなのかもしれないという気はしました。今回は、CAさんが一人ずつ丁寧に挨拶に回ってきました。窓側席にいた私から見ると、通路に立って、通路側席の人だけに挨拶している間、こっちが無視されている、きっと通路側席の客は何か特別なステータスがあって、特別な待遇を受けているのかな?と、気まずい思いで、その様子を横目でチラチラと見ていましたが、その後で、こっちを見ながら、同じ挨拶を繰り返したので、挨拶は一人一人別なんだとわかりました。
そんな気まずい思いをさせられたこと自体も変だと思いますが、正直なところ、そんな長々とした挨拶自体には価値が見いだせません。日本の慣習なのでしょうが、欧州便のビジネスクラスでも、アメリカの国内線ファーストクラスでも、そんな挨拶はありません。それなら、「ご搭乗ありがとうございます」の一言と一緒に、ウェルカムドリンクの一杯でも持ってきてくれた方がよっぽど嬉しいと思います。
日本は日本の文化とかやり方があるのだから、欧米と同じにする必要もないかもしれませんが、同じ日本国内のJALと比べても、JALは「国内線ファーストクラス」のブランドに一定のサービスレベルを設けていて、エコノミーのサービスともすべてにおいて明らかに違いを設けているのに対し、ANAは「プレミアムクラス」と言ってもダブルスタンダードになっていて、エコノミーと同じようなサービスが混じっていることもあったりするし、中途半端な印象が否めません。
とまあ、厳しいことを書き並べてしまいましたけど、「他との比較」というのを全部抜きにすれば、このフライト自体は、静かで落ち着いた雰囲気だったし、定刻より10分くらい早く到着したし、そんなにひどいものでは全然ありませんでしたので、評価的には迷うところですね。
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