BG86 DAC-KUL 改革も道なかば、仏つくって魂入れず。 - ビーマン・バングラデシュ航空 口コミ・評価

航空会社 ビーマン・バングラデシュ航空

2024年02月05日に撮影されたビーマン・バングラデシュ航空の航空機写真

© FT51ANさん

IATA | ICAO
BG | BBC

搭乗レビュー
BG86 DAC-KUL 改革も道なかば、仏つくって魂入れず。

航空会社
ビーマン・バングラデシュ航空
便名
BG086
エコノミー
搭乗日
2014/04
路線
ダッカ → クアラルンプール
機体記号
S2-AFL
機材
Boeing 737-83N
総評:3
3ッ星
機内食・ドリンク
4ッ星
座席(シート)
2ッ星
機内スタッフサービス
2ッ星
エンターティメント
1ッ星
トイレ・洗面台
無評価
機材コンディション
2ッ星
地上サービス
3ッ星
口コミ投稿者
メヘンサルの猿さん
アクセス数
1,863
投稿日
2014/04/16

搭乗写真

  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    搭乗機、S2-AFL。新規導入からま... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    ダッカ空港国際線、出発階の車寄せ。ク... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    BG航空のチェックインカウンターは、... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    バングラ発の搭乗券は、きちんとBGデ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    この晩の国際線出発案内。BG1086... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    搭乗口16番の手荷物検査場前。DAC... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    いざゲートオープンと思いきや、まさか... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    建物から歩いて搭乗です。機材がしっか... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    まるい印象の737ですが、下から見上... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    この尾翼デザイン、CXから文句ついた... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    機内へ。当日、けっして寒くもなかった... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    まさかの窓なし! ショック(笑)。
  • 写真の種類:座席(シート)
    お席の間隔は、けっこう余裕がありまし... 続き
  • 写真の種類:機内エンターティメント・アメニティ
    ぼろぼろの安全のしおり。これはいかん... 続き
  • 写真の種類:機内エンターティメント・アメニティ
    機内誌と免税品のカタログ。じつは立派... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    食前のオレンジジュース。いつも、すこ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    機内食配膳中。チョイスの余地もなく、... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    ちなみに、右上ののみものは7UP。炭... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    ビーマンを使う価値のほとんどは、&q... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    うっすい、ぬっるい、食後の紅茶(のよ... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    KUL降機時に撮った自席7A(窓側)... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    個人用画面もなんもない座席たち。これ... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    ここまでくると、革の高級感も、布張り... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    機材最前列から3列、計12席あるビジ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    KUL空港到着。おりかえし便で、故国... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    深夜3時のKLIA国際線サテライト。... 続き

総評

「わかっちゃいるけど、やっぱり信頼できない」でお馴染み(?)のビーマン・バングラデシュ航空。ビーマンは三年ほど前、燃油代の大量未払い発覚にはじまり、経営破綻説がまことしやかに語られていました。以来、おそらく政府がいくらかの対処療法をうって、欧米の航空業界からケビン・スティール氏をCEOにひっぱってきて、ようやく改革の途についたところです。D10を追っぱらい、773ERを3機新製導入し、このあと、小回りのきくATRを2機もってくる予定です。定時運航率改善プログラムも、はじまったみたい。
        
でも、まだまだ昔風情な国営航空そのものですので、お客様の利にならないフライト変更なんて、日常茶飯事でございます。今回の搭乗区間、DAC-KULは1月末に手配したのですが(CGP-DACの国内線アドオン込みで:http://flyteam.jp/airline/biman-bangladesh-airlines/review/13052)、発券後、二回もスケジュール変更がはいりました。
         
さいしょのダッカ発予定は、朝の09:15。ダッカ在住の自分(と主要顧客のバングラデシュ人たち)には、一日を有効に使えるありがたい設定です。が、三月半ばくらいに、いっきに半日ひっくり返って、連日の宵の口20:00発へ。クアラまで飛行時間4時間だから…朝2時着陸かい! で、三月後半には21:00発~02:50着へ再調整され、これが最終時刻となりました。んな時間帯、KL市内へはタクシーしかないし、ビーマンらしく(笑)適度に遅延してくれりゃ、日の出着陸で便利なんだけどなあ(笑)。
        
ちなみに、おりかえし便のKUL発は朝04:20発。KUL空港の深夜早朝着・発ほど、不便なものはありません。日本に住んでいると、"日本人の使いやすいフライト時間帯設定"なんて空気のごとく享受できるものですが、BG航空さん、経営改革は、とりあえずスケジュール改善からじゃなかとか?(苦笑)
     
ダッカ空港チェックインは、昼間の私用が長引き、出発1時間前くらいの駆け込みでした。渋滞もない金曜日(バングラでは休日です)だったので、地元組のチェックインはとうに済んだタイミングらしく、待ち時間なしでカウンター氏のもとへ。片道航空券のKUL行きですが、ビザ要件やマレーシア出国の予定は軽く確認される程度で、カウンターのおっちゃんと長々会話してたら(搭乗とは関係ない世間話ばかり・笑)、すんなり搭乗券が出てまいりました。アマデウス端末経由で登録していたお席の事前位置指定も、きちんと印字されていました。
     
この晩の機材は、B737-800。就航まる四年の(BGにしては)新顔さんです。9割ほどの席が埋まっていて、自分のとなり二列も、しっかりバングラデシュの兄ちゃん(つまり出稼ぎ族)で埋まってました。ただ、じつは、773ERからのフライト前日シップチェンジを経ているので、773換算だと、搭乗率は実質五割以下だったのか…。うーん。しかも、乗ってみれば「窓なしの窓側列」やし! はて、知りあいのダッカ在住日本人から、アサインされた席番へ着いてみたら実は非常口列でした、保安上それはどうなんや…なんていう話しを聞いていたので、窓際族(←意味が違う・笑)の自分でも、ある意味ショックは少なかったのだけど。BG航空では、事前座席指定機能(属性指定のみ。シートマップ機能は未対応)が稼働したのじたい2014年に入ってからではありますが、"わけあり席"は事前指定枠から外しとくのが、お作法ってもんですよね。今後のアップデートに期待です。
     
なお、搭乗口番号は搭乗橋のあるところだったのですが、行ってみれば、まさかの階段地上降り+タラップ使用搭乗のアトラクション発生。飛行機の写真を撮りたい自分には好運だったのですが、そこでコストを削ってくるんか!などと、内心突っ込みを入れずにはおれません(笑)。
     
機内の雰囲気は、満四歳にしてはくたびれた合革シートたちと、くたびれたCAさんたち(笑)。本拠地DAC発なので、席下にもゴミなく清潔ながら、お席くたくたには、バングラ庶民の座席酷使ぶりに思いを馳せるフライトとなりました(どんなフライトやねん)。街中のゴミの多さ、車の運転の荒さにはじまり、"公共の場を大切にする感覚"が、まだまだうすいバングラデシュです。ついでに、地上待機中は(APUの音してたのに)機内気温がやけに高く、頭上の吐気口をひねっても風が出てきませんでした。で、離陸した直後、いっきに冷風が吹きすさんできまして。このときのおじさんCA氏、毛布の配布速度だけは括目に値したのですが、そもそものコトノハジメを考えると、仏つくって魂入れずというか、クルーも乗客も会社も、新鋭機材を入れても、そのあとをうまく使いこなせていないといった印象です。
      
さて、奇跡的な定刻30分前のゲートオープンと、これまた奇跡的にほぼ定刻のチョークアウト後は、並行誘導路を北端まで走っていつものR/W14へ進入。ダッカ空港は2013-14年の冬季を通じた誘導路工事が進展したらしく、混雑時遅延の原因となっていた滑走路上逆走タキシング(で、滑走路端で反転してランディング)コースが解消されていました。21時15分には離陸し、飛行予定は3時間30分ですから、これで、KULへ朝3時に降ろされる苦行確定だ(笑)。
      
短時間夜行便ですので、すぐごはんだけ食べて寝たいところですが(←でも食べるんか!)、食前のオレンジジュースが配られたのが離陸30分後、そのあと、待っても待ってもディナーでてこない…。結局、離陸1時間半ごろ、ようやくカレーのディナープレートが配布されました。選択の余地なく、カレーです。ただしこのカレー、カレーの国バングラデシュキャリアの矜持をかけたような絶品で、下ごしらえから歯触りまで、バングラの地上を含めても指折りのクオリティかと思います。ただ、このメニュー、朝ごはんとほとんど同じなんですね(アブダビ⇒ダッカ早朝便:http://flyteam.jp/airline/biman-bangladesh-airlines/review/13277)。こりゃ、二食提供のDAC-LON線なんかじゃ、同じカレーが二度でてくる予感がしてきたぞ…。ちなみに、幼いときから刺激的なカレーと甘いお菓子で味覚をつくってきたバングラデシュ人には、日本食は味気なく感じるそうです。茶碗蒸しを出したところ、"味がない!"といわれた、なんてエピソードもあるくらいです。
      
かつ、ベンガルカレーは早食いが地元流儀ですから、自分もさっさと食べきって、間髪入れず(笑)トレーも回収され、機内は即お休みモードです。個人用モニターなど皆無で、頭上のディスプレイが展開するわけでもなく、自席7Aは窓のくぼみもなく頭をおきやすいので、もう寝るしかない…。単通路機のエコノミークラスにしては、よく眠れたと思います。
      
で、すぐキャビンが明るくなって、KUL空港への降下開始です。ダッカからマレーシアはプラス2時間の時差ですから、体内ではまだ深夜1時前の到着といった感じ。KLIAの南にいちどまわって、右旋回からR/W32Rへ着陸しました。32R、北風運用時は離陸優先滑走路のはずですが、深夜帯は32Lが運用されていないのか、こちらに着陸。おかげで、滑走路を外れたあとは長々と誘導路を進みました。その間になり響く携帯電話の音、シートベルトを外して立ち上がろうとする人(もちろん怒られます)、などなど。それでも、サテライトC6スポットへ完全に停止したのが、まさかの早着2時43分。ビーマンで早着なんて、俺、今年これからの幸運を使い果たしたんじゃないんか?(笑)
      
搭乗橋を渡りきると、折り返し便で母国へ戻るベンガル人たちが、どっさり待っていました。KLIA、未明の離発着は少ないので、ベンガル語ばかりが響きわたる、なかなか不思議なマレーシア入りとなりました。
       
今回のBG航空、もともとの期待レベルが低いからこそまったく及第点、といったフライトでした。ただ、これにつづく旅行では、御年38の747SP(もちろんIR航空)、世界に冠たる五つ星のQR航空搭乗、新旧航空会社ともとてもよかったので、いまは、まだまだビーマン頑張ってみてよ!といった感、強くいたします。外部招聘CEOケビンさんの経営改革も、典型的な"途上国の国営企業"相手にしては着実に進んでいるみたいだけど、依然道なかば。まあ、首相がやっと二年ほど前、おそらくはじめて「公務員は公僕たれ」なんて言いだしたくらい、公務員、公企業体質のひどい国ですので…。
   
自分、お仕事のダッカ離任にあわせて、しばらくBG搭乗もご無沙汰しそうです。でも、つぎに乗るとき、ソフト&ハードがどれくらい改善されてるのか、まだまだ楽しみでもあります。
        
[追記] KULに着いた日はそのまま、リスクの高いアライバル査証取得予定でのイラン行き旅程でしたので、マレーシアへ入国しないまま、IKA行きまで待つことにしました。いったん入国したら、航空会社チェックインにくわえて、マレーシア出国審査でも面倒になりそうでしたので。そういうわけで、KLIA(メインターミナルのサテライト棟)は、夜越し組にも比較的便利と知った次第。SIN空港ほどではないですが、夜明かしに楽なソファーや、脚ののばせる椅子が多めにあり、24時間営業の飲食店もありますし、さらに次便の搭乗券まであれば、制限区域内のホテルや有料ラウンジも使えます(ただし、次便の搭乗券新規ピックアップが必要なときは、制限区域内のカウンターは朝6時ごろからしか開きません)。深夜早朝離発着が少なく、全体的に静粛なのもいいですね。いっぽう、椅子に近いコンセントがほぼないのと、WiFiがターミナル全体には飛んでおらず、スタバ等へ行く必要があるのが難点でしょうか。
     
[4月21日追記] ケビンさん、自身の健康状態を理由に、4月17日付で辞任が承認されました。経営再建が予想よりも難航していたようで、現地報道によれば、近年導入した大型機材(773ERのこと)が、今後のオペレーションの足かせになる懸念が示されています(http://web.archive.org/web/20140323223237/http://www.thedailystar.net/frontpage/biman-boss-quits-16973)。     
     
  
     
   

フライトログ

搭乗の詳細データです。

座席番号
7A
搭乗クラス
Y(K)
区間マイル
1624
出発予定時刻
2100
搭乗時刻
2030
出発時刻
2102
飛行高度
27000fts
到着予定時刻
0250
到着時刻
0243
予定飛行時間
03:30
出発空港 天気・気温
晴れ
出発ゲート・スポット
16(A)
離陸滑走路
14
離陸時刻
2115
到着空港 天気・気温
晴れ
到着ゲート・スポット
C6
着陸滑走路
32R
着陸時刻
0236

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