春節迫る台北の朝を発つ、国鳥ヤマムスメ。チャイナエアラインA350-900で成田へと向かう帰路。 - チャイナエアライン(中華航空) 口コミ・評価

航空会社 チャイナエアライン(中華航空)

2024年04月06日に撮影されたチャイナエアライン(中華航空)の航空機写真

© うらしまさん

チャイナエアラインは1959年12月16日、運航を開始しまし...
台湾
IATA | ICAO
CI | CAL
アライアンス
スカイチーム

搭乗レビュー
春節迫る台北の朝を発つ、国鳥ヤマムスメ。チャイナエアラインA350-900で成田へと向かう帰路。

航空会社
チャイナエアライン
便名
CI100
ビジネス
搭乗日
2018/02
路線
桃園(台北) → 成田(東京)
機体記号
B-18908
機材
Airbus A350-941XWB
総評:4
4ッ星
機内食・ドリンク
5ッ星
座席(シート)
5ッ星
機内スタッフサービス
4ッ星
エンターティメント
5ッ星
トイレ・洗面台
4ッ星
機材コンディション
5ッ星
地上サービス
4ッ星
口コミ投稿者
Harry Lennonさん
アクセス数
1,174
投稿日
2018/02/17

搭乗写真

  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    納入100機目のA350として国鳥ヤ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    春節を迎えるせわしなさが微かに匂う台... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    エバー航空といい、台湾は可愛いもの好... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    桃園MRTの直達車(急行)は、各駅よ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    アプリからDLしたボーディングパス。... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    春節デコレートされた華やかなCIチェ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    効率よく事前のウェブチェックインして... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    T-2チャイナエアラインのラウンジは... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    ラウンジのビュッフェは一番奥にあり、... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    台湾らしく点心類。こうゆう小ぶりで且... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    焼き芋!これも台湾らしい。
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    ワインはシャルドネとキャンティ・クラ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    点心用の刻み生姜もちゃんとあるところ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    ラウンジの一番奥に構える、ホットフー... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    ビーフヌードルできましたよ!と、おば... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    D8からいよいよヤマムスメに搭乗!時... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    ウェブサイトのシートマップで確認する... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    搭乗して自席へ。A350ビジネスは1... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    右後方を振り返るとすぐそこに、ギャレ... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    同コンセプト設計のB777よりも、わ... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    キャビン形状的に自席のあたりだけなの... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    足元の形状はB777のそれとほぼ同型... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    よく見るとランプの脚が鳥の足のような... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    サイドデスク下の跳ね上がり収納、天板... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    B777と同じく、シート出入り口側に... 続き
  • 写真の種類:機内エンターティメント・アメニティ
    機種によって非常口も異なるから当たり... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    桃園のマーシャラーさんたち。お二人も... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    この真っ白ジャンボ、当サイトでもよく... 続き
  • 写真の種類:機内エンターティメント・アメニティ
    A350とB777にはWi-Fiサー... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    安定飛行になると、桃園タキシング中に... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    予約時にプリオーダーしていた機内食。... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    デザートはケーキを選択。往路(成田積... 続き
  • 写真の種類:機内エンターティメント・アメニティ
    食後落ち着いたのはこの辺り。あとはひ... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    新島が見えました。関東まで戻ってきた... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    おなじみ、旭市あたりの九十九里浜海岸... 続き
  • 写真の種類:機内エンターティメント・アメニティ
    南から成田進入かと思いきや、鹿嶋、稲... 続き
  • 写真の種類:機内エンターティメント・アメニティ
    北側からB滑走路、16Lへと向かって... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    成田T-2のサテライト、ゲート92に... 続き

総評

寧夏路市場と台北駅のちょうど真ん中くらいに宿を取っていた僕は、いかにも亜熱帯らしい質感を帯びた霧雨を避けながら、まだ薄暗い朝6時台の通りの軒下を急いでいました。9:30発の成田行きCI100便搭乗のために余裕を確保するには、新しく開通したMRT桃園空港線に遅くとも7時前には飛び乗りたいところ。まだシャッターが下りている古びた問屋街や電気屋の並び。そこにポツンと混じって肩を並べる麺屋さんからは、ことのほか目立つ灯りと良い香りが漏れていました。ややもすると猥雑に感じる台北駅北側の一画の街並みですが、その向こうに急に近代的なガラス張りのMRT駅が姿を現してくると、新旧入り混じった何とも言えない不思議な光景が完成します。アジア、良いですねえ。

通りの軒下通路を頼って駅前の大通り、市民大通まできたら、そこから地下への階段を下ります。これまた沢山の店舗が鰻の寝床のように密集している、そんな秋葉原的地下街を経由して、ダイレクトにMRT駅の改札までたどり着けるので、今回は何とか傘は買わずに粘った台北滞在。無事に直達車(急行)に乗って荷物を降ろして一息付きました。
車内はWi-Fiが無料でバッチリ繋がる(30分ごとにアクセスし直す方式)ので、スマホのアプリでフライト情報を再確認し、昨夜ホテルでDLしておいたボーディングパスをスクショもしておきます。

写真にもある通り、今回のパスのデザインは往路便と違って台湾の国鳥「ヤマムスメ」があしらわれていました。この時はまだ、今回搭乗するA350も「ヤマムスメ」マーキング機だとはつゆ知らず。。
アプリ利用が初めてだったので詳しくわからないのですが、台湾発の便がこのデザインになるのか、年の瀬バージョンなのか、それともA350搭乗の場合こうなるのか、はたまた、このヤマムスメ塗装機の搭乗時限定なのか?、、だったら凄い凝り様ですよね笑

さて、タイミングよくMRTも捕まえられたお陰もあり、なんだかんだチェックインカウンターのオープン時間前には、桃園の出発フロアに立っていました。街の至る所もそうでしたが、チャイナエアラインのカウンター正面にも華やかな春節のデコレーションがされていました。旧暦正月の元旦(初一)は毎年日付が変わってきますが、今年(民国107年)は2月16日だそうで。この旅程はその約1週間前だったので、まさに年の瀬というべきたくさんの人々の往来が、早朝のターミナルに溢れかえっていました。
往路の成田同様、スタッフさんにデバイスのパスを提示し、チェックインバゲージがないことを確認され、じゃあこのまま出国手続きへどうぞ、という流れに。スーパー長蛇の列と化していたセキュリティチェックの中に紛れ込み、だいたい15分後くらいにはエアサイドに辿り着きました。

日本行きの便でお世話になる桃園空港のT-2は、イミグレを抜けると向かって左側がD1〜D10ゲートのあるサテライトです。当便の船出はD8、そしてチャイナエアラインのラウンジがあるのもD3正面あたり、ということで、躊躇なく左向け左。ラウンジで小1時間ほど寛ろがせてもらい、朝ごはんに軽く温かいものもお腹に入れ、8:50の搭乗開始を待ちました。注文式のヌードルバーでは、いくら画面の牛肉麺を選んでタッチしていても反応せず困っていたら、横のキッチンで注文を待っていたおばちゃんが、「指じゃなくて、ほら!そこのペンで!」と教えてくれました。優しい笑。

予約時と変わらず、予定どおりA350が当便に割り当てられていただけでも嬉しいのに、D8ゲートまで行ってみて、それが納入100機目のA350、ヤマムスメ仕様だとわかった時は、、やっぱりテンション上がりますよねえ。個人的にもA350初搭乗がこれですから。実際は、乗ったらサービスも何も変わらないんでしょうけど。笑
定刻を少し押して機内へと案内されると、なるほど、納入からまだ約半年というだけあり新品同様のキャビン。往路のB777よりも少し明るめな室内カラーリングも手伝って、ますますパリッとしているように感じます。昨日までの雨模様は今朝を境にだいぶ快方に向かってきたようですが、窓を覗くとまだ空は曇天で、水滴の残りもびっしり付いています。しかし、それすら気持ち良い朝の出発の風景として感じさせてくれる、新鋭機A350の室内。わずか3時間の持ち時間ではもったいない気すらする、自席の最新仕様シートをあれこれいじくっていると、ウェルカムドリンクとハンドタオルが運ばれてきて、いよいよ帰路のフライトに迎え入れてもらえたことを実感します。見渡してみた限り満席と思われるビジネスクラスでは、往路よりももう少し若めな世代も混じったCAさんたちが、キビキビと笑顔で動き回り始めています。

せっかく今回往復で2機種乗り比べできたわけで、長距離向け同コンセプトである往路B777のビジネスシートとの細かな比較をしてみると、A350のシートは、
・(前述のように)明るいカラーリング
・シートベルトが3点止めタイプ
・サイドテーブルを開けた時にミラーが付いている
・テーブルランプの光量が二段階に調節可
・エンタテイメントコンテンツ内にWi-Fiガイドがある
他にもあると思いますがこんな感じでした。居心地はどちらも変わらず優劣付けがたい素晴らしいものでした。短時間だったのでフルフラットにはしませんでしたが、きっとロングホール利用においては最高の安心感と寛ぎをくれるでしょうね。

9:34、定刻を数分押しでプッシュバックが開始され、機内にはかすかに空調スタートの香りがやってきました。誘導路を南西に進み出した頃、ドリンクのファーストオーダーと料理の確認がされました。往路は安定飛行になってからでしたが、この復路はそれより1時間ほど短い滞空時間ということで、今の内に行うのでしょうね。今回もフライト予約時に料理は選択済み味だったので、ドリンクのスパークリングワインだけをお願いしました。
朝の混雑なのか、タキシング中に待ち時間もそれなりにあり、北側の滑走路から北東の沿岸方向(23R)へと無事離陸となったのは、出発から20分後の9:53頃でした。多少のダイヤのズレは空中で取り返せちゃうのが飛行機の魅力ですから、とにかくトラブルなく飛び立ってくれた瞬間は嬉しいもんです。

さてこの便の時間帯的には、提供される機内食は朝食。到着後すぐに自分で運転などあるわけでもないので、そこは朝からほどほどに飲ませてもらいました。しかも選択した食事も洋食のビーフ。うーん、朝ってことを忘れてしまいそうなメニューとムードに、持ち前のワイン欲も止まりません笑。
しかもワインリストは本当に秀逸なセレクトと内容で、うっとりと心から堪能させてもらいました。往路と同じリストだったので、往路で飲まなかったものをチョイス。グラスが空いてくると、程よいタイミングでおかわりも勧めてくれます。

【機内食】(洋食を選択)
 ・牛頬肉のオニオンバターソテー、マッシュポテト添え
 ・ベビー鮑の香草風味、海苔巻き玉子
 ・スモークダックのオレンジソースサラダ、バルサミコオイル
 ・黒胡麻ソフト パン、ガーリックブレッド
 ・季節の果物、スイートデュオ(ケーキ)
【飲み物】
 ・Brut Charles de Cazanove (Sparkling/France)
 ・Montagny 1er Cru '12/Louis Soufflot (White/France)
 ・Chianti Classico Riserva '12/Conti Serristori (Red/Italy)

10:30頃、沖縄の手前あたりで始まった食事は、11:10頃に高知沖へ差しかかったあたりでデザート、コーヒーとなりました。幸せな時間は、そうですあっという間。シートを5割くらいリクラインさせ、暗めにLED照明を落とされたキャビン内の雰囲気に身を任せていると、最新鋭機の便をチョイスして本当によかったなあと思えました。ジャンボの安定感や眺めも素敵だとは思いますが、今回はB777とA350を体感してビジネスクラスの空間的な付加価値の意義を思い知りました。旅にはいろんな見方や価値観がありますもんね。
アジア圏内ショートフライトだけでは、このシートコンセプトの真髄も全ては分からないでしょう。いつか機会があったら台北経由でヨーロッパ、とかも夢のようですが、いつのことやら笑。

そんなこんなで食後40分で関東沖に到達、機長のアナウンスが入りました。まだこれだけある高度の空から見ても、我が国が燦々と正午過ぎのお日様を浴びているのがわかります。冬はこうでなくっちゃ!とついつい感じてしまう自分は、すっかり関東住まいに慣れているわけで、旧暦の年越しもシットリと雨に包まれる台北から、遠い距離を帰ってきたんだなあと感じ始めました。いつもの自分の生活環境に気持ちがリセットされていく境目は、旅の終わりのフラッグが振られる場所でもありますね。また次の旅を迎えるためにも、さあ成田へ降り立ちます。

九十九里浜のあたりから直接滑走路にアプローチするパターンだと、すぐにギアが出るのですが、今回は高度も程々なまま利根川が見えるあたりまで北上。ぐるっと反時計回りに旋回して、北から成田B滑走路にアプローチするようです。茶色く敷き詰められた稲敷や龍ヶ崎あたりの冬の水田地帯、そしてそれらを縫って長く伸びる利根川を見送ると、成田の丘陵たちがあっという間に手の届きそうな距離までやってきます。B滑走路と交錯する東関東道と51号線を跨いだら、スーッと軽やかにタッチダウン、ヤマムスメの爪は何とも優雅に成田の土を捉えました。帰ってきました!

離着陸時も航行時も、全体的にストレスをあまり感じないA350、乗ってみて初めてその良さがわかった気がします。T-2のサテライトの付け根にスポットインした当機を外から見て、改めて航空機は日々快適になっていくんだなあと、ひとり思いに耽りながら入国に向かいました。連絡通路内は差し込む日差しで割と台湾並みに暖かいけど、外に出るとさすがの寒さ。しっかりアウターまで着込みつつT-1のオブザベーションデッキまで足を伸ばしました。
台湾行きの機会はまたそう遠からずありそうなので、再びチャイナエアラインも乗りたいですし、他キャリアにも興味ありで困ってしまいますが、まあとにかくその時与えられる選択肢を楽しみにしていようと思います!

ではみなさんも風邪にお気をつけて良い旅を!

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