もはや容疑者扱い…身ぐるみをはがされてエルアルジャンボにてイスラエル入り - エルアル・イスラエル航空 口コミ・評価

航空会社 エルアル・イスラエル航空

2024年04月07日に撮影されたエルアル・イスラエル航空の航空機写真

© アルビレオさん

IATA | ICAO
LY | ELY

搭乗レビュー
もはや容疑者扱い…身ぐるみをはがされてエルアルジャンボにてイスラエル入り

航空会社
エルアル・イスラエル航空
便名
LY316
エコノミー
搭乗日
2014/09
路線
ヒースロー(ロンドン) → テルアビブ
機体記号
4X-ELD
機材
Boeing 747-458
総評:1
1ッ星
機内食・ドリンク
3ッ星
座席(シート)
3ッ星
機内スタッフサービス
4ッ星
エンターティメント
無評価
トイレ・洗面台
3ッ星
機材コンディション
5ッ星
地上サービス
1ッ星
口コミ投稿者
うまやどのおいるさん
アクセス数
23,969
投稿日
2014/09/14

搭乗写真

  • 写真の種類:機窓・風景
    ダビデスターが誇らしげなイスラエル国... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    ヒースロー空港エルアル航空専用チェッ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    チェックイン時の、別室。ここでほぼ全... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    搭乗機B747-400(4X-ELD... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    自分の周りだけ人がいない。「容疑者」... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    機内食のパスタ。左下のムースみたいな... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    イミグレーション前の監禁部屋。ここで... 続き

総評

8月下旬~9月初頭にかけてMD-11搭乗とイスラエル訪問などを目的に15日間で6か国を飛び回りました。
最終目的地はこのイスラエル。3大宗教の聖地エルサレムや死海など観光したかったのはもちろん。しかしもうひとつ、この国の超厳重セキュリティ事情を垣間見てみたい気持ちもありました。
イスラエルといえば「セキュリティ大国」、過去の経緯から 常にイスラーム国家などさまざまな国・組織と対立。テロの脅威にさらされているため、国の安全は何事よりも優先します。空港使用料は他の空港と比べても高額であり、これで最新のセキュリティ機器の費用や莫大な数のセキュリティスタッフの人件費に充てるわけです。

今回イスラエルに行くにあたって利用したのは国営エルアル航空。やっぱり、せっかくイスラエルに行くからには乗りたいですよね。このエルアル航空もやはりセキュリティは厳重。全機材に対赤外線式ミサイル防衛システム(1基1億円)を搭載、機内で小規模な爆発がおこっても飛行を続けられるよう強化された構造材を使用しています。
そしてエルアルはボーイング747を運航する航空会社。主にニューヨーク・バンコク線に投入されていますが、間合いでヨーロッパ線にも投入されます。こうなったらジャンボファンの私が乗らないわけにはいかない、と必死で調べたところ、いいタイミングでロンドンに投入されていることがわかり、早速予約をしました。

フライト当日。エルアルはチェックインの際に乗客に対する質問攻めをすることで有名。これもセキュリティのため。セキュリティチェックに時間を要して乗り遅れた場合も補償はなし、なので必ず3時間前には空港に着くよう予約時点で要請されます。

自分ももちろんカウンターにて2人のスタッフから質問攻めにあいます。
イスラエルから直接派遣されているエルアルスタッフなので容赦ないです。
「イスラエルは何のために行く?」
「イスラエルには何日間いる?」
「イスラエルのどの都市行く?」
「そこにある有名なものの名称をできるだけ多く挙げろ。」
「ホテル名は?」
「今回の旅程をすべて言え。」
「これまでにどこかの国で知り合いに会ったか、または友達を作ったか?」
「イスラエルに知り合いはいるか?」
などなど、数十の質問を超早口の英語で投げつけられます。日本人にはだいぶツラい。
あらかじめ乗客データを入念に分析した上で行われているので下手にウソは言えない。さらに時間を空け人を変えて数分前と同じような内容の質問をし、つじつまが合っているかもチェックされます。

質疑応答を交わすにつれ、スタッフの表情が曇ります。
それもそのはず。自分がここに来るまでの、東京→シンガポール→アムステルダム→モントリオール→アムステルダム→ロンドンといった、とてつもなく複雑な旅程。さらにパスポートには、8月上旬に行ったイランをはじめUAE・カタールといったイスラエルと良くない関係にある中東諸国のスタンプのオンパレード。そして、持ち物は手荷物のみ。
別室に連行されました。どうやらあちらの警戒レベルはMAXになった模様。
別室では新たに大柄の男性スタッフが複数人現れ、荷物をすべてひっくり返してひとつずづ細かくチェック。そして自分には再びの「尋問」。
今度はほぼすべてイラン・UAE・カタールに関する内容。やはり中東諸国の渡航歴をもってイスラエル訪問は御法度なのだとここで痛感しました。
ボディチェックももちろんされましたが、この場には書けないほど中々エゲツナイものでした(笑)

結局、「容疑者」認定された私に機内持ち込みが許可されたのは、スマホ・財布・パスポート・搭乗券のみ(ちなみに服もOKです笑)。
一眼で撮影することもできなくなり、まさかまさかの手ブラ搭乗。あまりの出来事に思わず笑ってしまいました。よって写真はすべてiPhoneです。

ようやく、ようやく搭乗であります。
ヒースロー空港で最もアクセスの悪いであろうゲートに、ヤツはいました。B747-400(4X-ELD)です。
フライトは良くも悪くもなく、いたって普通。機内では窮屈な思いをすることは一切なし。まあもうこちらは身ぐるみはがされてますので。
個人用モニターはありますが、これを使ったエンターテイメントサービスは無し。
機内食はパスタを選択しました。こちらも、普通。もともと期待などしていませんでしたが予想通り。ヨーロッパ人しか乗らないフライトで日本人がメシを期待してはいけません。

4時間半でテルアビブ、ベングリオン国際空港に着陸。この付近にパレスチナからのロケット弾が一度着弾した際は欧米キャリアが軒並み運休となりましたが、安全性に問題なしと判断されたようで 既に再開しており、DLジャンボやUAトリプルがとまっていました。イスラエルはガザを除けば全くもって危険ではないです。

さて、サッサと入国して荷物を引き取り!とイミグレーションに向かおうとした瞬間、待ったがかかりました。
またも中東スタンプが足かせに。再びの別室送り。そしてここからが第2にしてイスラエル滞在中最大の試練に。

8時間の監禁。

飲み物・トイレ・わずかな食料しか与えられないまま、「容疑者」をひたすら尋問・待機させます。
ロンドンのスタッフと情報の共有がされているわけでもなく、また一からやりなおし。
預け荷物の安否もわからぬまま、オフラインになったスマホ・財布のみの状態で耐え抜きました。
同じく引っかかった監禁者たちとのコミュニケーションが唯一の心のよりどころ。みなさんやはり中東諸国への渡航歴をお持ちの人ばかりでした。
しかし8時間も待たされたのは自分以外にいなく、やはり条件が悪すぎましたね。あとでイスラエルの人達とも話しましたが、8時間は前代未聞のようでした。

今回は入国拒否の次に最悪なケースを経験したと思います。イスラエル、恐るべし。
飛行中の思い出などほぼ皆無、空港セキュリティに終始するエルアルのフライト。搭乗される際はぜひ万全の心構え、そしてキレイなパスポートのご準備を。

コメント

  • 2014/09/14 07:22:12

    Umayadoさん こんにちは。

    恐縮ながら、面白く拝見しました。いやある意味貴重な経験だと思います(笑)
    私がイスラエルに行った時は、搭乗予定のロイヤルヨルダンがフライトキャンセル、
    急遽トルコ航空が手配され、案の定、テルアビブで熱烈歓迎となりました。

    ただし、入国よりも出国時の方が厳しい印象があります。なので、イスラエルで
    毎日日記を付けてました。これ、結構つかえましたよ。

  • いーたんさん
    ご覧下さりありがとうございます。イスラエルにいかれたのですね。やはりヨルダンからが一番無難なルートなのでしょうか。中東でもヨルダンだけは許容されるみたいです。
    出国時の方が厳しいのでしょうが、自分は往路のこれがあったので可愛いレベルに感じてしまいました(笑)
    あるかはわかりませんが、次回はぜひ日記方式使わせていただきます!

    今回のはある意味非常に「良い」経験になったと思います。一生の鉄板ネタになりそうです。

  • 2014/09/14 13:40:16

    はじめまして。
    イスラエルの日本人に対しての入国審査の厳しさは聞いたことがありあす。
    それは以前、赤軍派がイスラエルで爆破テロを起こしたことが原因だそうです。その時のトラウマが今でもイスラエルには残っているのでしょうね。

  • まいけるさん、はじめまして。ご覧いただきありがとうございます。
    現ベングリオン空港での銃撃テロですね。その影響も感じました。イスラエルは日本国パスポートが力を発揮しないどころかむしろ逆効果かもしれませんね。
    当時のテロリストは二十歳前後の学生、そして自分も同年代ということで余計怪しまれたとも考えられます。
    とにかく悪条件が揃いに揃っていました。

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