#579 (I428) 濃霧・視界不良のルアンパバーンを果敢に発進するチャンパー機たち - ラオス国営航空 口コミ・評価

航空会社 ラオス国営航空

2023年06月20日に撮影されたラオス国営航空の航空機写真

© 現地の人?さん

ラオス
IATA | ICAO
QV | LAO

搭乗レビュー
#579 (I428) 濃霧・視界不良のルアンパバーンを果敢に発進するチャンパー機たち

航空会社
ラオス国営航空
便名
QV535
エコノミー
搭乗日
2016/02
路線
ルアンパバーン → ヴィエンチャン
機体記号
RDPL-34223
機材
Airbus A320-214
総評:3
3ッ星
機内食・ドリンク
2ッ星
座席(シート)
3ッ星
機内スタッフサービス
無評価
エンターティメント
2ッ星
トイレ・洗面台
無評価
機材コンディション
2ッ星
地上サービス
3ッ星
口コミ投稿者
westtowerさん
アクセス数
703
投稿日
2016/06/04

搭乗写真

  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    搭乗機 QV RDPL-34223 ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    夜明け前のルアンパバーン国際空港ター... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    ルアンパバーン国際空港ターミナル(内... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    QV ボーディングパス
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    CIQの動線は、チェックポイントのカ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    搭乗ロビー。窓の外、霧が濃いのが見て... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    濃霧で出発は30分の遅れが見込まれて... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    視界不良の中、先行するQVのATR7... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    雲海の下に眠るルアンパバーン、また逢... 続き
  • 写真の種類:機内エンターティメント・アメニティ
    おしぼりにもチャンパーが咲く!
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    ミネラルウォーターとスナックのみの提... 続き
  • 写真の種類:機内エンターティメント・アメニティ
    QV 機内誌 MUANGLAO 20... 続き
  • 写真の種類:機内エンターティメント・アメニティ
    QV 機内誌 MUANGLAO 20... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    流石はQVの牙城、チャンパーATRの... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    国内線到着棟。中には驚きの光景が
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    バゲッジ・クレームの風景。半手動のロ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    ワットタイ国際空港 国内線T 内観。... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    ワットタイ国際空港 国内線T 外観。... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    おまけ
    ラオス人民軍歴史博物館 展示... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    おまけ
    ラオス人民軍歴史博物館 展示... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    ラオス人民軍歴史博物館 展示機
    Mi... 続き

総評

ラオスの古都 ルアンパバーンでは、悠久の時の流れに身を委ね、何もしない贅沢を味わいました。東南アジア漫遊第一弾 第5レグは、ルアンパバーンからラオスの首都 ヴィエンチャンへのフライトです。

【空港まで】
未だ夜も明けきらぬうちにホテルをチェックアウト、軽トラ タクシーの荷台に飛び乗って空港へ向かいます。高台の空港へ近付くにつれて、50m先も見通せないほど霧が濃くなり、嫌な予感がしてきました。
濃霧欠航の悪夢
【搭乗レビュー】http://flyteam.jp/airline/regional-express-airlines/review/23654
が蘇ります。

【搭乗まで】
濃霧の影響で出発便はかなり乱れており、我が搭乗便も搭乗予定時刻07:15のところ、07:45に変更になっていました。カオピヤックセンを啜りながら時間を潰します。霧は一向に晴れる気配はありません。「こりゃ、もっと遅れるかもなぁ」と腹を括って待っていると、ターボプロップのタービンとブレード音が聞こえてきました。その方向に目を見やると、ラオス国営航空のRDPL-34228 ATR72-600が発進していくところでした。このコンディションでも飛ばすのかと心配になったのを覚えています。ILS機能も離陸時は無関係(そもそもこのローカル空港に設置されているかどうかも不明)ですし、濃霧でもテイクオフは然程問題にならないのでしょうか?

我が便も56分遅れで出発となりました。

【機材・コンディション】
ラオス国営航空(QV) RDPL-34223 Airbus A320-214
【航空フォト】http://flyteam.jp/photo/1895306

2012年11月 初飛行、同年12月デリバリー、機齢3.2歳。エンジンは2 x CFMI CFM56-5B4/P
ラオス国営航空のジェットに搭乗するのは初めてです。まだ新しいシップですが、機体のコックピット上の部分塗装が剥げていました。メンテナンス状態はあまり良くないように見受けられました。

【機内概況・座席(シート)】
いつものA320のコンフィグやシートピッチ等に特色なく、説明を省きます。ブルーのシート地+ヘッドレスト・カバーにチャンパーが咲き、明るい機内の雰囲気でした。
朝が早かったので、機内ではうとうとしていました。機内サービスやCAさんの対応については印象に残っていません。

【機内食・ドリンク】
45分のフライトタイム。ミネラルウォーターとスナックのみの提供です。ドライフルーツに保存料不使用なのは配慮を感じます。

【エンターティメント&アメニティ】
機内誌「MUANGLAO」

【トイレ・洗面台】
使用せず

【ワットタイ空港にて】
RDPL-34223から降り立ちました。ルアンパバーンの肌寒さから一転しての蒸し暑さ。当シップはこの後シンガポールまで足を伸ばすようで国際線ターミナルへ横付けされたため、ヴィエンチャンで降機のPAXは国内線到着棟まで徒歩での移動となりました。

ワットタイ国際空港はラオスの首都空港ではありますが、その国内線ターミナルは国鉄時代の地方都市の駅舎の風情でした。バゲッジ・クレームでは、ターンテーブルではなく、直線のローラーコンベアーに乗って荷物が出てきます。しかもそれが途中から手動で、PAX自らバゲッジをガラガラーと後方に流しているのは新鮮で微笑ましい光景でした。

【おまけ】
市街地からちょっと外れたメルキュールに草鞋を解きました。
以下はラオス人民軍歴史博物館の展示機です、ご参考まで。

MiG-21
【航空フォト】http://flyteam.jp/photo/1790460
Antonov An-2
【航空フォト】http://flyteam.jp/photo/1790473
Mil Mi-8
【航空フォト】http://flyteam.jp/photo/1790480

フライトログ

搭乗の詳細データです。

座席番号
6A
搭乗クラス
Y
区間マイル
135
出発予定時刻
07:40
搭乗時刻
08:10
出発時刻
08:36
到着予定時刻
08:25
到着時刻
09:14
予定飛行時間
0:45
出発空港 天気・気温
濃霧
出発ゲート・スポット
3
離陸滑走路
23
離陸時刻
08:46
到着空港 天気・気温
着陸滑走路
13
着陸時刻
09:11

コメント

  • 2016/06/04 19:13:03

    westtower様
     HB-JMBでございます。
     視程不良下での離陸ですが、ざっくりいうと(もちろん航空従事者への座学、あるいは航空に関する理論的な話でいうと厳密には誤りの可能性がありますが・・・)、次のように考えればよいのではと思われます。

     例えばCATⅢAにおいて着陸を実施する場合RVR(あるメーカの車の名前ではありません。滑走路視距離のことです)は200m、着陸決心高度(DH)100ft(もしくはAH100ftと設定している場合もある)あればよいとされております。当然この条件下でゴーアラウンド(操作を行い、飛行性能上それが実現)できなくてはなりません。ゴーアラウンドとは端的に言えば、空中で離陸操作を行うことです(だから航空機の運航訓練の課目に連続離着陸訓練なるものがあり、そこではタッチアンドゴーやゴーアラウンドをひたすら行うこととなります)。そして、DHが100ftといえばほぼ滑走路のスレッショルドに近い地点です。
     つまり、決心高度でRVRが200mでゴーアラウンドをするということですと、滑走路端(インターセクションテイクオクでは離陸滑走開始地点)からの離陸に匹敵する視程条件と考えられますので(とりあえずはゴーアラウンドと通常離陸での上昇性能のことはさておき)、計器飛行方式においては離陸時の視程は滑走路が全部見えていなくても性能上は可能で、かつ空港や航空会社が低視程での離陸を認めれば離陸できるものと思われます(もちろん、計器飛行方式でなくてはなりませんが・・・)
     CATⅢcでは視程ゼロの着陸は可能とされていますが、着陸後のタクシングができなかったり、地上車両が運転できない(特に問題となるとは火災などでの消防車)といった問題があるため、この方式で運用できる空港は世界中でもほぼ皆無のようです。滑走路までどうタクシングするかとか、地上支援機材の運転をどうするかという問題に突き当たるため、現状では当然のこととして視程ゼロでの離陸は不可能であるものと思われます。
     ちなみに、日本ではCATⅡ以上を実施する場合「特別な運航方式」となり、航空法上航空機およびパイロットだけでなく、空港および航空会社も許可を必要とすることになるが(これは双発機のいわゆるETOPS認可と同じ)、それを必要としないCATⅠでもDHは200ft,RVRが500mか視程が800mで着陸はできます。先にも述べたように、着陸できるということはこの条件でゴーアラウンドができる必要がありますから、CAT1程度の設備しかない空港でもこの程度の視程があれば一応離陸はできるはずです。
    (VOR/DMEアプローチなどの非精密進入下ではチャートで指定されている気象条件を満たす必要があり、概して有視界飛行方式での気象条件よりはゆるいが、ILSのCATⅠよりは厳しい設定と思われます。またRNAVでも制限値が違うだけで、考え方は同じはずです)
     なお、上記はすべて航空機に関する横風の強さならびに滑走路の路面状態における制約は考慮しない話になります。
     
     長々と恐縮ですが、ご参考までに。HB-JMB

  • 2016/06/05 07:14:43

    westtower様
     たびたびすみません、HB-JMBでございます。
     
     ゴーアラウンドができれば離陸もできる・・・という話の補足として、ボーイングおよびエアバス機材において、スロットルレバー近くにあってを離陸推力に自動的にセットするためのスイッチ、あるいはそのモードのことをTO/GAスイッチあるいはTO/GAモード(どちらの会社の機材もこれがセットされていると、どこの画面かは忘れてしまいましたがコクピットの画面にはTO/GAの表示が出たはず)というものがありますが、これはTake-Off/Go-Aroundの略です。エンブラエルとかデハビランド、ATRではこういう呼称かどうかはこの手の資料を見つけていないので不明ですが、いずれにしてもこうしたモード自体はあるはずです。
     したがって、航空機設計の段階から、離陸とゴーアラウンドでは同等のエンジン推力が必要ということでこのようになっているものと思われます。
     エンジンの規定性能の面から見た場合、連続最大推力というのは使用時間の制約なしで使える最大の推力のことですが、離陸時は連続最大推力よりも大きな離陸推力を使うことになります。当然、離陸推力では使用時間制限があり、離陸時でもゴーアラウンド時でも400ftあるいは1500ftになれば飛行機の性能面でいうところのいわゆる「離陸」フェーズは終了し、「上昇」フェーズに移行することになりますから一般的には離陸推力から連続最大推力に推力を落とすことになります(一般的にとは、羽田の深夜離陸のように、騒音軽減のため、ある一定の高度まで通常より高い上昇率での上昇を義務づけられる特殊な運航方式を指定されない限りにおいてという意味)。もちろん、高度1500ftで「離陸フェーズ」終了と同時になんらかのチェックリストが直ちに読まれるわけではありませんが・・・。

     あと、前の記述で書き忘れていますが、ローカライザーを単独で使用する場合は非精密進入という扱いになり、気象条件制約はILS CATⅠより当然厳しくなります。精密進入の条件としては、進入方向、降下経路、滑走路までの距離(高度、距離、進入角)の3つのデータを機上で計算するのではなく、地上から与えられることが必要ですから、RNAVも非精密進入ということになります(自機計器やセンサーからの情報を自機FMSで計算するため。要は昔の旅客機や小型機で計算尺など人間が計算していたのを機上のコンピューターが代行しているということなので)。ただし、管制官からの一方送信で高度、距離、進入角の指示を受け、それにしたがってパイロットが操縦するGCAアプローチ(PARアプローチとも言われ、基本的には軍用機でよく使われる方式のようです。そのためか、日本の旅客機では防衛庁か米軍が管制業務を行っている空港でしか使われないようです)という方式もありますが、これをどちらに区分すべきかは微妙なところです(航空従事者、特に防衛や軍関係機の座学には詳細はあるはずですが・・・)。地上からデータの提供は受けられますが、それを受けて操縦するパイロットの心理的負担は小さくないとも言われていますので(特に軍民共用空港における民間機ではこのアプローチを主として訓練しているわけではないため)、PARアプローチで悪天候下でILS並みに安定的にアプローチできるかは少々微妙ですので・・・

     余談が長すぎてしまって恐縮ですがご参考まで。HB-JMB

  • 2016/06/05 09:22:54

    HB-JMB先生!
    なるほど~、お陰さまで疑問が氷解いたしました!ILSサポートで着陸進入できる(ゴーアラウンドできる)コンディションであれば、同条件での離陸も可能ではということですね。

    当日の状況を写真でも確認すると、感覚的には地上視程200m前後ではなかったかと。であるならば、ILS CAT IIIAクラスが設置されている可能性あり、ということになりますでしょうか。

    LPQは山に囲まれた盆地に位置し頻繁に霧が発生する環境下にあり、世界遺産のゲートウェイとして海外からの飛来も含めトラフィックは少なくないことから、ローカル空港ながらCAT IIIA対応もあり得るかなと(より高精度なCAT IIIB対応の釧路空港や青森空港よりトラフィック多数と思われ)。

    ILS Categoryを復習する切欠にもなりました。
    いつもながら明快なご解説有難うございます。

  • 2016/06/05 19:10:01

    HB-JMB先生
    当地時差があるため、貴コメント第2信と弊コメントがオーバーラップしてしまいました。
    何れにしましても補足ご説明まことに有難うございます。

    離陸推力の制限使用時間は通常最大5分間のようですね。そういえば、離陸後にスロットルが絞られて推力が低下し感覚的に弱々しい上昇に感じられる(離陸フェーズから上昇フェーズへの切り替わり)タイミングも離陸開始から大凡5分以内のような。因みにMCTは離陸推力の90%前後だと、本件を切欠に調べて初めて知った次第です。

    計器進入にもILSアプローチ(精密進入)とVOR/DMEアプローチ(非精密進入)があること、勉強になりました。RNAV(広義の広域航法(area navigation))はトラフィックの増加に対応して開発された新しい航法システム(航法経路)で、ILSの類の進入・着陸支援システムとは目的・機能を異とするものと理解不足がありましたので、この点についてもご教授いただき有難うございます。

    westtower 拝

  • 2016/06/07 10:27:25

    westtower様

     HB-JMBでございます。ちょっと難しく書いてしまったかもと書き込んだ後に後悔してしまったのですが、返信で離陸推力の時間制限もご教示いただきありがとうございました。一部の航空会社での電子機器使用制限時間が離陸後5分となっている理由がはっきりしました。

     さて、後悔しながら、ちょっと書き漏らしたことがまたありまして・・・。

     原則的にゴーアラウンドできれば離陸はできるのはずですが、その条件としては、空港面レーダーや機上レーダーなどで滑走路上やその周辺に飛行の支障となる障害物がないことが確認できることも必要なはずです。ゴーアラウンドであれば、操作後、舵やスロットルが反応すれば(大型旅客機ではいわゆる舵やスロットルの効き遅れが10秒近くはあると言われており、それを見越した判断や操作がパイロットには求められ、徹底的に訓練される事項となります)、所定の性能で上昇することは可能ですが、離陸ではVRもしくはV2(ジェット機がプロペラ機により異なる)までは機体は地上にありますし、V1未満でRTOを実施した場合には滑走路内に機体は停止することになり、万一障害物が滑走路上にあると重大な事故につながることがその理由となります。
     ただし、航空会社側(パイロットとディスパッチャ)と管制側で視程不良時の離陸においてこれをどう確認しているかまでは私の知識不足で正確には知らないのですが、推測では上記の通り管制側の地表面レーダーや機上レーダーを使うものと考えられます(それ以外に手段が思いつかず・・・)。
     余談ですが視程不良時での離陸では航空機間とのセパレーションは普段よりも多く取るはずですが、セパレーションを取ったからといっても、滑走路上に障害物がないという保証にはならないはずで・・・(先行機が滑走路上に障害物ありと管制にレポートを入れるか緊急事態通報をすれば後続機は離陸しないでしょうが、障害物の程度によっては先行機がトラブルに遭遇して緊急事態通報ということもありうるわけで・・・)

     補足なのに長くなって恐縮ですが。HB-JMB

  • 2016/06/11 11:24:11

    HB-JMB先生
    離陸航路や空域上に加え、地上(滑走路上)の安全の確保も重要なポイントであること、理解できましました。ご教示有難うございました。

    誘導路や滑走路上の航空機や大きな障害物は、視界不良下であってもASDE (Airport Surface Detection Equipment)、MLAT(Multi-Lateration)、更にはADS-B(Automatic Dependent Surveillance - Broadcast)等の地上監視システムを用いて把握することは出来る(但しこのローカル空港にこれらのシステムが設置されているかどうか不明)と思料しますが、例えば前に離陸した航空機からの脱落物や鳥の群れなどレーダーに反応しない物体に対しては管制塔から双眼鏡で目視で確認するしか術がない中、特にこのような濃霧下では事前察知が難しいでしょうね。或いは万全を期して離陸毎にセーフィティーカーで滑走路上をチェックしているかも知れませんが。

    そういった意味で、通常時なら発見できる障害物が視界不良下では見逃されたままクリアランスが出されてしまうリスクは高まるわけで、濃霧の中の離陸はやはり多少の不安がつきまとうのは仕方がないですね。

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