搭乗レビュー
VQ933 DAC-CXB ノボエアー。いまこそ、わが世の春。
- 口コミ投稿者
- メヘンサルの猿さん
搭乗写真
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搭乗機、S2-AGJ。VQ航空が所有... 続き
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搭乗当日朝のVQ航空ホームぺージ。ガ... 続き
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ダッカ空港の国内線ターミナルは平屋建... 続き
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きちんと搭乗券のカタチをした搭乗券。
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ダッカ空港国内線、搭乗待合室。売店で... 続き
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バス搭乗口。さっそくの人だかり。
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ノボエアーの空港構内バス。これでオー... 続き
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沖どめのスポット(25-R)で搭乗中... 続き
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自席7A。すわり心地も悪くありません... 続き
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自席(A列: 1-2列の1席側)と前... 続き
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ちゃんと準備されていた、安全のしおり... 続き
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離陸後。機材コンディション良好、人々... 続き
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サンド+クッキー+マンゴーバー+あめ... 続き
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衝撃の中身(笑)。
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バングラ第二の都市にして最大の港湾都... 続き
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都市以外は、田畑と水の多い景色のうえ... 続き
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コックバザール空港。バングラの南の、... 続き
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YS11と同世代のBAe748@CX... 続き
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CXB空港のエプロン。
総評
バングラデシュの民間航空会社は、だいたい貧弱です。狭い国土と低い国民経済水準、外資規制が原因で、初期投資のちいさな会社が、ダッシュ8やらATRやら、ぷんぷんまわしています。ただ、国内線専業の間は、ローリスクローリターンの安定経営ですから、品質もかなりいいんですね。で、これで実績を最低二年間積み、バングラデシュ航空当局(CAAB)から許可をもらうと、国際線へ進出できるようになります。「バングラ発国際線のシマ」で規模拡大を狙う場合、伝統的に出稼ぎ族ご用達エアラインへの転換、中東線進出しか方法がありません(最近ではKUL行き出稼ぎが可能ですが)。つまり、A320・B737NG以上への完全新規機材投資、先方の国での営業力不足、出稼ぎ需要一本頼み、で、燃油代高騰、と。もちろん行く末は、資金ショートの経営沈没。こんな絵がくりかえされる国であります。
現在(2014年初頭)のバングラデシュ民間航空界、進化(退化?)段階は、以下の通りです(笑)。
◆ 新規就航、目下国内線専業で安定経営中、「ノボエアー(VQ)」
◆ 就航4年目。2013秋国際線進出後、みごと遅延乱発期入りの「リージェント(RX)」
◆ 中東・東南アジア出稼ぎ組の安価な足。ザ・低値安定こと「ユナイテッドエアウェイズ(4H)
◆ 中東向け767x3機投入した途端、一瞬で資金ショート。いまは亡き「GMGエアライン(Z5)」
下から古い順に「最初はよかったのに…」と回顧される存在ばかりです。盛者必衰。諸行無常の理を識るには、ぜひバングラの航空業界をご覧ください(笑)。
というわけで、いまが安定期(のはず)のノボエアーに乗ってきました。2013年1月の就航以来、定時運航率や機内サービスで、前一位のリージェントエアウェイズを大きくまくり、日本人の商務利用にももっとも信頼されている航空会社さんです。そう、いまのところは…。
今回は、コックスバザール(CXB)へのレジャー路線。コックス、昔の日本でいう熱海や宮崎青島みたいなポジションです。外国ビザ取得のハードルの高いバングラデシュ人にとっては、唯一無二の国内リゾート地なのです。というわけで、金曜日(バングラの休日)のダッカ発は、首都のバブリーなバングラデシュ人カップルやお金持ち家族が、にこにこ顔で席を埋めつくします。僕の乗った金曜日も、しっかり満席でした。ノボのCXB線は、最低でも片道6,600タカ(約9,000円)から。大多数の庶民には逆立ちしても使えない金額ですが、貧富の差の大きなバングラでは、平気で乗る人々もまた、たくさんいます。
ダッカの位置するベンガル地方平野部では、冬の朝は濃霧がつづきます。この日も霧で、そのくせILSがCAT-Iのままですので、もちろん遅延がおきます。僕が空港に向かっている途中で定刻10:30が11:30に。チェックイン時に12:00に。実際の搭乗開始は12時半。11:30への変更通告(SMSで送られてきます)以外は、ベンガル語のアナウンスすら、いっさいありませんでした。ただ、これは航空会社というよりも、バングラデシュのサービス業全体の問題だな。
ダッカ空港の国内線ターミナルは、国際線のとなりの平屋建てで、小さな体育館規模です。迷う余地もなくチェックイン。Eチケを忘れていたのですが、パスポートで簡単にチェックインできます。座席位置も指定できました。そのあとは、とても緩い荷物検査、売店ではなくミスティー(お土産用の激甘菓子折り)屋さんしかない待合室。遅延によりどんどん滞留してゆくバングラデシュ人たち…。国際線区域の構築物が目の前にあり、駐機場も滑走路も見えないし。無料WiFiが飛んでいて、時間がつぶせるのが救いです。
一か所しかないバス搭乗口から、待ちわびた(待つことが超苦手な)ベンガル人が構内バスに乗りこみ、オープンスポット待機中のERJ145に向かいます。リゾート地への往路便ゆえ、荷物の多いことで有名な(?)バングラデシュ人にしては荷棚争奪戦もすくなく、さっさとドアクローズしました。
この日の機材は、VQ航空のただ2機のうち、10年ほどBAやフライビーで飛んでいたS2-AGJ。前歴もさることながら、おそらく冒頭の理由により(笑)、機内や座席、窓はきれいに保たれていました。座席間隔も狭くなく、合皮製のシート生地もへたっていません。
バングラデシュは国民の8割以上がムスリムの国。「アッラーフ アクバル」三唱で始まり、降機時の締めは「フダー ハーフィズ」という、宗教色の薫る機内アナウンスです。といっても、機内はお金持ちでゆるーい人々ばっかり。滑走路に入るまで携帯電話でしゃべっている、かつ、CAさんも注意しないのも、この国ではよくあることです。
ダッカのR/W14から離陸すると、CXBはほぼ直線で南方向。小春霞のかがった空を31,000フィートまでいっきに昇ると、軽食のサービスです。妙なところでサービス意識のあるこの国では、短時間の国内線でも英字紙+ベンガル語新聞や、サンドイッチ(なかみチーズだけ・笑)、普段は子どものお菓子の特注包装マンゴーバーなど、これまたノボエアー模様の箱(隅はホチキスどめ)で出てくれば、みなさん一斉にごそごそくちゃくちゃ食べだします。お昼過ぎという時間帯もさることながら、食べることに情熱を傾けるバングラ人お金持ちの姿は、バングラ路線の必見ポイントかと(笑)。
このフライト、客室乗務員はおねいさん二人体制でした。ともに(バングラデシュ女性としては)めずらしい細身、保守的なこの国で民俗衣装ではなくパンツスタイルの制服、これまたこの国ではめずらしい、職業スマイルもありました。きれいに包装をたたんで軽食箱を返すと、外国人の僕へもコミュニケーション図ってきますし。ベンガル語で(笑)。後日CXBからの復路で乗った"前一位"リージェントの凋落っぷりとは、雲泥の差でした。ともあれ、人的サービスのレベルを眺めるにつけても、ノボエアーはいまが栄華の季なり…と、しみじみ感じたものです。
機内は、リゾート地行きとあって大はしゃぎです。窓の外を眺めつづけ、写真を盛んにとり、大のおっさんが外国人(僕)に記念撮影もとめてきたり。
フライト自体はまったく揺れもなく、途中チッタゴン市街地を横にみるころから高度を下げました。いったんCXB空港の南に回り、右旋回でベンガル湾上からCXB空港に着陸です。この間、海や森の景色に普段ふれられないダッカ人たち、おとなもこどももまた大はしゃぎ。カメラ、あちこち撮ってるし(笑)。
CXB空港は、オープンスポットだけのごく小さな空港です。稼働中かも判然としない(のちに動くことが判明)BAe748が三機も隅で寝ていたり。そんな長閑な空気のなか、バングラデシュ人のみなさんは、それこそうきうき顔で降りていきますから、見ている僕も、見送るCAさんも笑顔です。
いま(←「いま」が重要・笑)、バングラデシュで国内線航空路線にのるなら、やはりぴかいちのノボエアー。前評判に偽りないよさのフライトでした。
現在(2014年初頭)のバングラデシュ民間航空界、進化(退化?)段階は、以下の通りです(笑)。
◆ 新規就航、目下国内線専業で安定経営中、「ノボエアー(VQ)」
◆ 就航4年目。2013秋国際線進出後、みごと遅延乱発期入りの「リージェント(RX)」
◆ 中東・東南アジア出稼ぎ組の安価な足。ザ・低値安定こと「ユナイテッドエアウェイズ(4H)
◆ 中東向け767x3機投入した途端、一瞬で資金ショート。いまは亡き「GMGエアライン(Z5)」
下から古い順に「最初はよかったのに…」と回顧される存在ばかりです。盛者必衰。諸行無常の理を識るには、ぜひバングラの航空業界をご覧ください(笑)。
というわけで、いまが安定期(のはず)のノボエアーに乗ってきました。2013年1月の就航以来、定時運航率や機内サービスで、前一位のリージェントエアウェイズを大きくまくり、日本人の商務利用にももっとも信頼されている航空会社さんです。そう、いまのところは…。
今回は、コックスバザール(CXB)へのレジャー路線。コックス、昔の日本でいう熱海や宮崎青島みたいなポジションです。外国ビザ取得のハードルの高いバングラデシュ人にとっては、唯一無二の国内リゾート地なのです。というわけで、金曜日(バングラの休日)のダッカ発は、首都のバブリーなバングラデシュ人カップルやお金持ち家族が、にこにこ顔で席を埋めつくします。僕の乗った金曜日も、しっかり満席でした。ノボのCXB線は、最低でも片道6,600タカ(約9,000円)から。大多数の庶民には逆立ちしても使えない金額ですが、貧富の差の大きなバングラでは、平気で乗る人々もまた、たくさんいます。
ダッカの位置するベンガル地方平野部では、冬の朝は濃霧がつづきます。この日も霧で、そのくせILSがCAT-Iのままですので、もちろん遅延がおきます。僕が空港に向かっている途中で定刻10:30が11:30に。チェックイン時に12:00に。実際の搭乗開始は12時半。11:30への変更通告(SMSで送られてきます)以外は、ベンガル語のアナウンスすら、いっさいありませんでした。ただ、これは航空会社というよりも、バングラデシュのサービス業全体の問題だな。
ダッカ空港の国内線ターミナルは、国際線のとなりの平屋建てで、小さな体育館規模です。迷う余地もなくチェックイン。Eチケを忘れていたのですが、パスポートで簡単にチェックインできます。座席位置も指定できました。そのあとは、とても緩い荷物検査、売店ではなくミスティー(お土産用の激甘菓子折り)屋さんしかない待合室。遅延によりどんどん滞留してゆくバングラデシュ人たち…。国際線区域の構築物が目の前にあり、駐機場も滑走路も見えないし。無料WiFiが飛んでいて、時間がつぶせるのが救いです。
一か所しかないバス搭乗口から、待ちわびた(待つことが超苦手な)ベンガル人が構内バスに乗りこみ、オープンスポット待機中のERJ145に向かいます。リゾート地への往路便ゆえ、荷物の多いことで有名な(?)バングラデシュ人にしては荷棚争奪戦もすくなく、さっさとドアクローズしました。
この日の機材は、VQ航空のただ2機のうち、10年ほどBAやフライビーで飛んでいたS2-AGJ。前歴もさることながら、おそらく冒頭の理由により(笑)、機内や座席、窓はきれいに保たれていました。座席間隔も狭くなく、合皮製のシート生地もへたっていません。
バングラデシュは国民の8割以上がムスリムの国。「アッラーフ アクバル」三唱で始まり、降機時の締めは「フダー ハーフィズ」という、宗教色の薫る機内アナウンスです。といっても、機内はお金持ちでゆるーい人々ばっかり。滑走路に入るまで携帯電話でしゃべっている、かつ、CAさんも注意しないのも、この国ではよくあることです。
ダッカのR/W14から離陸すると、CXBはほぼ直線で南方向。小春霞のかがった空を31,000フィートまでいっきに昇ると、軽食のサービスです。妙なところでサービス意識のあるこの国では、短時間の国内線でも英字紙+ベンガル語新聞や、サンドイッチ(なかみチーズだけ・笑)、普段は子どものお菓子の特注包装マンゴーバーなど、これまたノボエアー模様の箱(隅はホチキスどめ)で出てくれば、みなさん一斉にごそごそくちゃくちゃ食べだします。お昼過ぎという時間帯もさることながら、食べることに情熱を傾けるバングラ人お金持ちの姿は、バングラ路線の必見ポイントかと(笑)。
このフライト、客室乗務員はおねいさん二人体制でした。ともに(バングラデシュ女性としては)めずらしい細身、保守的なこの国で民俗衣装ではなくパンツスタイルの制服、これまたこの国ではめずらしい、職業スマイルもありました。きれいに包装をたたんで軽食箱を返すと、外国人の僕へもコミュニケーション図ってきますし。ベンガル語で(笑)。後日CXBからの復路で乗った"前一位"リージェントの凋落っぷりとは、雲泥の差でした。ともあれ、人的サービスのレベルを眺めるにつけても、ノボエアーはいまが栄華の季なり…と、しみじみ感じたものです。
機内は、リゾート地行きとあって大はしゃぎです。窓の外を眺めつづけ、写真を盛んにとり、大のおっさんが外国人(僕)に記念撮影もとめてきたり。
フライト自体はまったく揺れもなく、途中チッタゴン市街地を横にみるころから高度を下げました。いったんCXB空港の南に回り、右旋回でベンガル湾上からCXB空港に着陸です。この間、海や森の景色に普段ふれられないダッカ人たち、おとなもこどももまた大はしゃぎ。カメラ、あちこち撮ってるし(笑)。
CXB空港は、オープンスポットだけのごく小さな空港です。稼働中かも判然としない(のちに動くことが判明)BAe748が三機も隅で寝ていたり。そんな長閑な空気のなか、バングラデシュ人のみなさんは、それこそうきうき顔で降りていきますから、見ている僕も、見送るCAさんも笑顔です。
いま(←「いま」が重要・笑)、バングラデシュで国内線航空路線にのるなら、やはりぴかいちのノボエアー。前評判に偽りないよさのフライトでした。
フライトログ
搭乗の詳細データです。
- 座席番号
- 7A
- 搭乗クラス
- Y(L)
- 区間マイル
- 190
- 出発予定時刻
- 1030
- 搭乗時刻
- 1228
- 出発時刻
- 1250
- 飛行高度
- 31000ft
- 到着予定時刻
- 1125
- 到着時刻
- 1350
- 予定飛行時間
- 00:40
- 出発空港 天気・気温
- 晴
- 出発ゲート・スポット
- 25R (OPEN SPOT)
- 離陸滑走路
- 14
- 離陸時刻
- 1307
- 到着空港 天気・気温
- 晴
- 到着ゲート・スポット
- 2 (OPEN SPOT)
- 着陸滑走路
- 35
- 着陸時刻
- 1346
- メモ
- 当日朝DAC濃霧発生⇒機材運用遅れ
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