Rating: 4
Author: メヘンサルの猿

航空会社スカイマーク

1996年11月12日、旅行会社エイチ・アイ・エスの澤田秀雄...

国: 日本
IATA | ICAO: BC | SKY
メンバー評価: 搭乗レビュー 3.97 [825件]

搭乗レビュー
BC003 HND-FUK グリーンシート、当たりでした。…で、今後。

航空会社: スカイマーク
便名: BC003
エコノミー

搭乗日: 2014/06
路線: 羽田(東京) → 福岡

機体記号: JA330A
機材: Airbus A330-343X

総評：4: 4ッ星

機内食・ドリンク: 4ッ星
座席（シート）: 5ッ星

機内スタッフサービス: 3ッ星
エンターティメント: 3ッ星

トイレ・洗面台: 4ッ星
機材コンディション: 5ッ星

地上サービス: 3ッ星

口コミ投稿者: メヘンサルの猿さん

アクセス数: 4,070
投稿日: 2014/06/20

搭乗写真

羽田1タミ、19番ゲートに駐機中のJ... 続き
日曜朝なので、どこ行きの下り便も、B... 続き
あれってLD2コンテナだし、初代スカ... 続き
搭乗はL2ドアから。L1じゃないのは... 続き
2-3-2で並んでるので、一瞬767... 続き
最後方キャビンの自席38A(窓側)と... 続き
となりのB738と比べると、A330... 続き
新製の安全のしおりと、これはクラスJ... 続き
イラスト内の機体が、A346なみに長... 続き
びっくりするほど文字が少ないぞ！
エンタメ系の設備がぜんぜんなくて、す... 続き
座席下のコンセント。ありがたい設備な... 続き
あしもとの機体のしぼりこみっぷりが、... 続き
座席間隔は充分でした。目の前が一面の... 続き
フットレストをいちばん上げたところ。... 続き
A330の窓は傾きが大きいので、ちょ... 続き
座席のテーブルを展開したところ。ちょ... 続き
どん兵衛とホットコーヒー。毎度毎度の... 続き
シート倒すと、あんな感じになるんです... 続き
機体最後方。通路からではなく、うしろ... 続き
トイレは、もちろん新品の清潔さ。ふた... 続き
機材最後方からキャビンのながめ。いち... 続き
この日は、関門海峡からかなり北にまわ... 続き
芦屋の海岸。スポイラーとかフラップを... 続き
福岡空港2番スポットに到着。トレント... 続き
25分ほど遅れての福岡到着でした。こ... 続き

総評

　うーん、ミニスカCAさんの写真を撮れる度胸が欲しかった(笑)。ところで、ふつうのひざ上丈の方もいらっしゃれば、身長が高いせいか、かなりミニになっているおねいさんもおりました。ジャンプシート正面の非常口席も、おじさまですっかり満席でした。はい、CAさんについては、もう書きません(笑)。
　　　
　おひさしぶりの投稿です。私、日本帰任以来一か月少々、かなり国内線飛んでいるのですが、仕事も私用も、どうしても直前にフライト予定が決まるので、大手と新規航空会社で気になるのは、間際手配系運賃の値段差。
　　　　　　
　今回のHND-FUK(6月15日(日)朝)の場合、数日前に空席照会したところ、日航が"特便割引1+クラスJ"で2万6千円超、いっぽうスカイマークは、"フリー1"で16,200円。1万円の差で、座席ハード面の差がほぼないとくれば、充分スカイのグリーンシートは、クラスJを狙い撃ちできると思います。なお、同日の21時ごろ、FUK-HND復路便は、予約時すでにスカイも普通運賃(約22,500円)しかなく、日航の特便割引1と差が3千円きりでしたので、マイルの積算も考えて、日航にしました。というわけで、乗る人の個人差はあるのでしょうが、とくに自腹組にとっては、フリー1運賃以上の空席があるのでしたら、充分大手二社(とくにクラスJ)と勝負できるのではないでしょうか。私自身、国内線は普段日航のクラスJで飛んでいますので、今後、嬉しい悩みとなりそうです。
　　　　　
　さて、私の乗った前日から就航したA330。羽田の国内線にあの機体があるだけで、強烈に新鮮でした。二日目の朝は式典があるわけでもなく、写真を撮っている人が多い程度でした。搭乗率は6割程度でした。日曜朝の下りというのと、まあ、サッカー日本戦の最中に飛ぶ奇特な人々(笑)も少ないのでしょう。
　　　　
　ベリーに入ってゆくカーゴを眺めてると、新品のA330用に初代スカイマークロゴのコンテナ、つまりB767用のものがいくつかあって、よくぞ捨てずにいたもんだ、と。じつは、B6追い出したときから、大型機再導入を期してたのかなあ。
　　　　　
　スカイマークさんは、LCCの台頭に面して、結局A330、A380の内容でわかるように、高級(?)化路線で大手二社を喰う戦略を選んだようですね。そうとらえると、ハードは充分キャッチアップできていた感じですが、定時運航性やその他周辺のいろいろな事情、マーケティング力を考えると、大手追撃が中途半端におわって、いまのスターフライヤーみたいになっちゃうかもしれません。以下、詳細。
　
　グリーンシートは、あきらかにクラスJを意識した意匠。背ずりの張りが弱かったり、小物収容が足りなかったり、つま先蹴り込みのすぐ近くまで布地がある(今後汚れてくぞ！)など、マイナーな欠点はありました。ただ、リクライニングはクレードル機構が入り、ドリンク用テーブルが別途あり、レッグレストを上げた状態でもつま先が詰まらないなど、クラスJを研究し、着実に克服している感じでした。コンセントがあるのが、とてもありがたいです。対抗馬クラスJ、スカイネクスト換装時にも(なぜか)電源つけなかっただけに、これは大ポイントです。いっぽうで、オーディオ設備は同社他機につづき省略されていて、個人で音楽をもちこむご時世、コストとうまく両立できていたと思います。まあ、前方モニターさえなくて、非常用設備の案内が手動なのはご愛嬌。あの制服だったら、みなさま「客室乗務員に注目ください」にも応えてくれるでしょうし(笑)。
　
　ところで、あのミニスカ制服の期間が終わったら、オレンジポロシャツとグリーンの席…、すごい色の組みあわせになりそうです。
　　　
　フライトじたいは、羽田のタキシング～R/W05の離陸が30分、福岡R/W16着陸～スポット到着で25分ほど遅れました。両空港混雑のせいで他社も遅れがちな路線ですが、ビジネスユースにはきついかもしれません。というよりも、ビジネスユース狙いなのか、従来の"スカイマークの客層"を逃がさない／拡大のためのこの機材なのか、ずっと考えてても、納得できないんです。自分が考えてもどうしようもないのですが(笑)。
　　　
　なにしろ、スカイマークの現・主客層たるライトフライトユーザーに、A330とB738の座席タイプの区別なんて(もし時刻表に記されてても)つきゃあしない。スターフライヤーのように、全機材全席が改善されてても、おそらく値段設定とマーケ不足のせいで羽田～福岡線の地位を築けなかったのですから、いわんやこれから、スカイさんがどんな二の矢、三の矢のグリーンシート&運賃の広告(←CAさんのアピールではなく)を打ってくるのか、楽しみです。いっぽうで、A380による国際線展開とからめて、今後の法人利用拡大を狙うなら、単に機内がよいだけではなく、大手二社が酔狂に競っている運航定時率やブランドの信頼度、ロイヤリティの高いマイレージ会員の囲い込みもふくめて対抗策たてる必要があり、一朝一夕にはできないだろうなあ、というのが、正直ないまの予想です。まさに"前門の大手、後門のLCC"。
　　
　そんなくどい(かつお節介な)心配はともかく、お天気もよく、機内販売の良心的な価格設定も継続で嬉しく、ぴかぴかの翼と機内、いいお席をくつろぎながら、福岡まで飛びました。なお、トレントエンジンの上昇力行中がむちゃくちゃうるさかったとか、福岡空港アプローチ中、雁ノ巣を越えるまで一切フラップが出ないとか、珍しい経験もさせてもらいました。

　うーん、やはり、乗ってしまえばとてもいいんだけど、"この飛行機に乗ってもらうまで"が、今後課題になるんだろうなあ。レビュー書いてて、より煮えきれない、フクザツな気分でございます。
　　　　　
　　　　　　
　　　　　