#0143 (I0111) レッドアイより辛いアーリーバード - TAM航空 口コミ・評価

航空会社 TAM航空

2017年09月02日に撮影されたTAM航空の航空機写真

© twining07さん

ラタム・エアラインズ・ブラジルにブランド変更、旧・ワン・ワー...
現在運航されていません。運航していた当時の情報です。
IATA | ICAO
JJ | TAM

搭乗レビュー
#0143 (I0111) レッドアイより辛いアーリーバード

航空会社
TAM航空
便名
JJ3807
エコノミー
搭乗日
2001/12
路線
クイアバ → カンポグランデ
機材
Airbus A320-231
総評:3
3ッ星
機内食・ドリンク
無評価
座席(シート)
無評価
機内スタッフサービス
無評価
エンターティメント
無評価
トイレ・洗面台
無評価
機材コンディション
無評価
地上サービス
無評価
口コミ投稿者
westtowerさん
アクセス数
309
投稿日
2020/07/14

搭乗写真

  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    JJ Boarding Pass
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    JJ Air Ticket

総評

掲載漏れだった過去(2001年)のレビューを差し込ませていただきます。

クイアバ発カンポグランジ経由サンパウロ行きのJJ3807の出発時刻は午前4時15分!
ダウンタウンから10kmしか離れていない云わば市街地空港で、こんな早朝にジェットを飛ばしても大丈夫なのか?
日本だったら騒音問題で完全にアウトですね。

初訪問のクイアバでは勝手が分からず、何事も早め早めの行動を意識。
空港着は午前03時00分、チェックアウトは午前02時30分、起床は午前01時45分、眠りは浅く殆ど寝られませんでした。
これなら深夜発早朝着のレッドアイフライトの方が、睡眠時間を確保できて体が楽かも。

こんな早朝便ならどうせガラガラだろうと高を括って空港に着くと、豈図らんやチェックインの行列はターミナルの外まで並んでいました。アーリーバードが大勢いるクイアバ空港の朝でした。

クイアバからサンパウロ(GRU)までダイレクトに飛ぶと大凡1,300kmの距離ですが、JJ3807は途中マットグロッソ・ド・スル州の州都カンポ・グランジ(CGR)を経由したので、移動距離は約1,460km、CGRでのワンストップも含めて約3時間の空の旅、機中では殆ど爆睡でした。

フライトログ

搭乗の詳細データです。

座席番号
15D
搭乗クラス
Y
区間マイル
346
出発予定時刻
04:15
搭乗時刻
03:45
到着予定時刻
05:20
出発ゲート・スポット
3

コメント

  • 2020/07/14 17:05:06

     Westtower様
     お久しぶりです。コロナ禍の中飛行機にもなかなか乗れないし外出もという中ではありますがいかがお過ごしでしょうか。HB-JMBでございます。

     クイアバ空港の滑走路は2300mしかなく、この条件で昼間の最高気温が摂氏35度にもなり、かつ標高は617ftもあるとなると、昼間にA320/B737で離陸することを考えると、離陸時の重量制限を相当厳しくしないと離陸が難しいのではと思われます(クイアバ空港のデータは以下のWikiのサイトより引用)。そのため、昼間ではなく気温の低い早朝出発のダイヤが設定されているものと思われます。

     https://en.wikipedia.org/wiki/Marechal_Rondon_International_Airport

     今Westtower様がお乗りになった区間と同じ区間は2020年7月時点ではアズール・ブラジル航空AD2562便のスケジュールが登録されていますが、使用機材はERJ-195となっているようです(こちらはFlyteamのサイトから検索)。出発時刻を見ると定刻が(午前)5:30となっております。ERJ-195であっても恐らくは燃料満載かつペイロード最大の機体重量ではクイアバ空港で昼間の最高気温35度では厳しく、機体重量を制限しないと(つまり燃料や乗客数、荷物の重量を少なくしないと)離陸できないため、今でもこの路線は早朝出発なのではと思われます。

     中東の空港では昼間は特に夏場は摂氏50度近くに、冬場でも摂氏30度近くまで達し、航空機の離陸にはかなり不利な気温になるため、早朝深夜発着便の割合が極めて高いと云われております。特にドバイ国際空港(DXB)は市内中心地(中級~エコノミーホテルが多数あり、日本からの出張および観光旅行どちらの渡航者にもお馴染みと云われるDeira地区。車でもドバイメトロに乗っても15分ぐらい)からそれこそ10キロも離れていないにもかかわらず深夜や早朝にひっきりなしに離着陸しております。コロナ禍前にA380で運航されていた成田行や関空行の出発時刻は午前2時~3時台で、この時間にはソウル行や上海行といった距離が長い東アジア方面といった飛行時間10時間超、アメリカ大陸やオーストラリア(シンガポールを経由しない便)方面の飛行時間13時間~16時間に及ぶようなA380使用便が多数出発という具合です。もっともドバイ国際空港は標高は62ftしかなく、短い滑走路(12L/30R)でも4000mもあるので夏の深夜でも30度を超えるような環境でもA380の長距離便を問題なく運航できるのですが・・・(私が見ている限り、気温が高くなる夏場に機体重量が重い長距離ノンストップ便が多数離陸する時間帯はなるべく滑走路の長さが4450mもある12R/30Lをなるべく離陸に使えるように配慮はしているような感じではありますが・・・)。余談ですが、中東の空港の滑走路長が4000m以上ある空港が多数あるのは、国や空港運営者の財政状態が極めて良好ということだけでなく、このくらいの滑走路長がないと長距離あるいは超長距離国際線を安定的に運航できないと事情もあったりはします。

     実は日本でもクイアバ空港発の航空便のように、標高がそこそこ高い夏場に航空機の離陸性能が落ちるために運航に制約が生じたという例としては、ANKがB737-500でかつて運航していた札幌~鹿児島線で(たしか1990年台半ばから末にかけてに運航されていたような)、夏場にB737-500で札幌までノンストップ運航できる燃料を搭載した状態では鹿児島空港を離陸できる性能がなく(鹿児島空港の標高は松本空港に次ぎ日本で2番目に高い892ft,クイアバ空港よりも200ftも高いため、夏場の離陸条件はクイアバ空港並みに厳しい。さすがに松本空港の標高2157ftの運航制限の厳しさには及びませんが・・・)、気温の低い冬場しか運航されなかったということがあったりします(いわゆるインバウンド特需などもない1990年台に夏場に鹿児島~札幌をノンストップで移動する需要が少なすぎて採算が合わなかったという面も否定はできないのですが・・・)
     
     夏場の航空機の運航というのは、高い気温によってエンジン離陸性能が落ちることにより離陸可能な機体重量が厳しく制限され、乗客も貨物の燃料も普段の運航より大幅に搭載量を制約されることにより運航できる距離が短くなったりするので、騒音の問題はあっても気温の低い時間に出発せざるを事情があったりします。

     毎度のごとくコメントが長くなって申し訳ありませんが、ご参考までに。

    HB-JMB

  • 2020/07/18 22:18:24

    HB-JMBさん

    それは盲点、謎が解けました!
    航空機は斯様に外部環境に左右される繊細な乗り物であるのですね。

    ヒントをいただきましたので、自分もちょっと調べてみました。
    搭乗地クイアバに於ける気温と大気密度の相関関係は以下の通りです(標高200mで試算)。
    最低気温記録 12℃(大気密度 1.2097㎥)
    最高気温記録 43℃(大気密度 1.0911㎥)
    内陸特有の大きな気温差、大気密度は10.9%もの差異が生じるようです。
    大気密度がエンジン出力や揚力特性に正比例で作用するのかそこまでは分かりませんが、11%もの外部環境の変化が航空機に与える影響は小さくないものであることは理解できます。

    当時の運航便の使用機材はA320-231であったと記憶しています。
    現行のERJ-195よりも滑走距離が必要と思われ、より早朝の出発だったことにも合点がいきます。

    また一つ勉強になりました。
    いつも有難うございます!

    westtower

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