航空会社 ユナイテッド航空
- 国
- アメリカ
- IATA | ICAO
- UA | UAL
- メンバー評価
- 搭乗レビュー 3.48 [602件]
- アライアンス
- スターアライアンス
搭乗レビュー
帰国路1便目 - 風前の灯火となりつつあるアメリカのプロペラ機
搭乗写真
総評
資金欠乏であきらめていた今年の帰国ですが、なんとか有り金ひっかきあつめて格安航空券を手に入れ、旅の実現にこぎ着けました。
最初のフライトは短距離国内便で、目指す空港はニュージャージー州にあるニューアーク・リバティー空港。マンハッタンへのアクセスも抜群で、ニューヨーク第2の空の玄関です。
今回乗ったQ400というプロペラ機、カナダのボンバルディエ社の製造で、別名Dash 8、あるいはDHC-8と呼ばれています。「DHC」とは、「de Havilland Canada」という社名のことで、1980年代まで運営されていた会社です。当時国営だったエア・カナダの航空機受注を勝ち取ろうと躍起になっていたボーイングが、この会社を1988年に買収したのですが、結局、エア・カナダの受注契約はエアバスにさらわれてしまう結果となり、ボーイングはDHCを1992年にボンバルディエ社に売却してしまいます。エアバスの航空機受注契約の裏には、カナダ政府への贈賄があったという疑惑もありました。
このDash 8という航空機は、1970年代に開発されたDash 7に改良を加えてより経済的にしたもので、1983年に登場しました。機体のサイズにより39人乗りの100シリーズから78人乗りの400シリーズまで種類があり、さらに1997年以降デリバリのモデルには騒音削減機能がついて機内がジェット機並みに静かになり、「Q」の文字が付けられています。現在では100、200、300は製造されておらず、このQ400のみです。今回乗ったのは、Q400でも前方にファーストクラスがある65人乗りでした。
その機内ですが、エンブラエルなどのリージョナルジェットの小型機には、横3列しかない機材もある中、一応座席は4列並んでいるし、乗り込んだ瞬間は天井の低さに圧迫感を感じますが、座ってしまえばなんのその。ユナイテッドのウェブサイトではシートピッチ32インチ、幅18.25インチとなっていますが、広さもまあまあでした。
ただ機内が静かとはいえ、プロペラよりも前の席に座るとブンブンと音が耳障りになるので、なるべく後ろに座った方が静かです。自分としては短距離便ですし、これで十分快適だと思いましたが、やはりアメリカではプロペラ機というものに対する一般的なイメージは、古臭い、のろい、うるさい、揺れる、危険、という具合でどうも人気がないので、ユナイテッドの下請でUnited Expressを運航しているRepublic Airwaysという会社も、現在運航している31機のQ400を今年から順次廃止して、E175に代えていく方針のようです。アメリカでプロペラ機に乗れなくなる日もそう遠くないのですね。この便も、最近では珍しくかなりガラガラでした。で、今あるQ400のうち24機はFlybeにリースされるということなので、ヨーロッパでは今後もまだまだプロペラ機は活躍しそうです。
日が暮れたニューイングランドの山々を背に、小さなかわいい機体は、短い滑走路を力強く走って空に舞い上がっていきました。この飛行機は、あと何度この空を舞うのだろうと思ううちに、自分もあと何度日本の土地を踏むことができるだろうかなどと、変なことを考えてしまいました。夜の便はまた独特な雰囲気があって好きです。乗客のまばらな機内はことのほか静かで、至極平和な気分のフライトでした。着陸直前に、きらびやかなマンハッタンの素晴らしい夜景がきれいに見えました。こうして、今年も帰国の旅が始まりました。
最初のフライトは短距離国内便で、目指す空港はニュージャージー州にあるニューアーク・リバティー空港。マンハッタンへのアクセスも抜群で、ニューヨーク第2の空の玄関です。
今回乗ったQ400というプロペラ機、カナダのボンバルディエ社の製造で、別名Dash 8、あるいはDHC-8と呼ばれています。「DHC」とは、「de Havilland Canada」という社名のことで、1980年代まで運営されていた会社です。当時国営だったエア・カナダの航空機受注を勝ち取ろうと躍起になっていたボーイングが、この会社を1988年に買収したのですが、結局、エア・カナダの受注契約はエアバスにさらわれてしまう結果となり、ボーイングはDHCを1992年にボンバルディエ社に売却してしまいます。エアバスの航空機受注契約の裏には、カナダ政府への贈賄があったという疑惑もありました。
このDash 8という航空機は、1970年代に開発されたDash 7に改良を加えてより経済的にしたもので、1983年に登場しました。機体のサイズにより39人乗りの100シリーズから78人乗りの400シリーズまで種類があり、さらに1997年以降デリバリのモデルには騒音削減機能がついて機内がジェット機並みに静かになり、「Q」の文字が付けられています。現在では100、200、300は製造されておらず、このQ400のみです。今回乗ったのは、Q400でも前方にファーストクラスがある65人乗りでした。
その機内ですが、エンブラエルなどのリージョナルジェットの小型機には、横3列しかない機材もある中、一応座席は4列並んでいるし、乗り込んだ瞬間は天井の低さに圧迫感を感じますが、座ってしまえばなんのその。ユナイテッドのウェブサイトではシートピッチ32インチ、幅18.25インチとなっていますが、広さもまあまあでした。
ただ機内が静かとはいえ、プロペラよりも前の席に座るとブンブンと音が耳障りになるので、なるべく後ろに座った方が静かです。自分としては短距離便ですし、これで十分快適だと思いましたが、やはりアメリカではプロペラ機というものに対する一般的なイメージは、古臭い、のろい、うるさい、揺れる、危険、という具合でどうも人気がないので、ユナイテッドの下請でUnited Expressを運航しているRepublic Airwaysという会社も、現在運航している31機のQ400を今年から順次廃止して、E175に代えていく方針のようです。アメリカでプロペラ機に乗れなくなる日もそう遠くないのですね。この便も、最近では珍しくかなりガラガラでした。で、今あるQ400のうち24機はFlybeにリースされるということなので、ヨーロッパでは今後もまだまだプロペラ機は活躍しそうです。
日が暮れたニューイングランドの山々を背に、小さなかわいい機体は、短い滑走路を力強く走って空に舞い上がっていきました。この飛行機は、あと何度この空を舞うのだろうと思ううちに、自分もあと何度日本の土地を踏むことができるだろうかなどと、変なことを考えてしまいました。夜の便はまた独特な雰囲気があって好きです。乗客のまばらな機内はことのほか静かで、至極平和な気分のフライトでした。着陸直前に、きらびやかなマンハッタンの素晴らしい夜景がきれいに見えました。こうして、今年も帰国の旅が始まりました。
フライトログ
搭乗の詳細データです。
- 座席番号
- 23A
- 搭乗クラス
- エコノミー
- 区間マイル
- 266
- 出発予定時刻
- 19:37
- 到着予定時刻
- 21:05
- 予定飛行時間
- 1:28
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