川崎重工業は2018年10月19日(金)、2019年3月期第2四半期連結決算の発表にあわせ、ボーイング787向けロールス・ロイスTrent1000エンジンの運航上の問題に関連する費用を計上しました。
川崎重工は、787向けTrent1000エンジンプログラムでリスク&レベニューシェアリングパートナー(RRSP)方式で参画しており、導入する航空会社の運休など運航上の問題が発生しています。ロールス・ロイスが改善に向けて対応を進めているものの、川崎重工はプログラム参画メンバーとして発生する費用の一部を負担します。
このため、今第2四半期連結決算で耐空性改善命令に伴い発生する負担金として約100億円を営業外費用に計上しました。川崎重工は⾞両事業でも損失を計上しており、2019年3月期連結業績の営業利益は、7月末に発表した予想から90億円減の660億円、経常利益は205億円減の495億円、純利益は160億円減の310億円との予想に下方修正しています。
Trent1000エンジンでは低圧圧縮機から中圧圧縮機に空気が流れる際に乱れが生じてブレードに振動が発生、ヒビが入ることが懸念される設計上の問題が発生、大量欠航につながっています。これ以外にも、中圧タービンブレードでは表面コーティング不具合と、その表面に大気中の化学成分から腐食発生と亀裂進行などの問題もありました。