C滑走路新設とB滑走路延長で千葉県が知事意見、環境対策の履行求める

C滑走路新設とB滑走路延長で千葉県が知事意見、環境対策の履行求める

千葉県は2018年11月7日(水)、成田空港のC滑走路新設とB滑走路の延長事業に関し、環境影響評価準備書に知事意見を提出しました。環境の保全の見地からの意見で、関係する成田市、多古町、芝山町の市町長、住民、千葉県環境影響評価委員会の意見を踏まえた内容です。環境影響評価法に基づき、事業者の成田国際空港(NAA)が、環境アセスメントを実施し、その結果について留意事項をまとめています。

知事意見は、滑走路新設の際は大規模な切土や盛土を行い、供用時に年間発着回数50万回に達することから、環境へ与える影響は重大とし、影響を低減するための環境保全措置を確実な履行と、事後調査で環境の状況を適切に把握することを求めています。

このうち、航空機騒音は現状でも空港周辺地域で環境基準を達成していない地点があり、滑走路の延長や新設、航空機の発着回数の増加に伴い、環境基準を超える騒音の影響を受ける範囲が拡大することから、低騒音機の導入促進などをはじめとする騒音の低減対策を常に最大限行うことを求めています。

また、動植物について、対象事業実施区域内の谷津を大規模に埋立てする計画に伴い、多くの貴重な動植物が影響を受けるため、専門家の助言を受けた環境保全措置を確実に履行することなどが意見として付されています。

これを受け、NAAは今後、知事意見などを踏まえた準備書の記載事項について検討し、環境影響評価書を作成し、国土交通大臣に送付する準備にはいります。

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