無人機搭載の衝突回避システム探知性能、福島で世界初の飛行試験

無人機搭載の衝突回避システム探知性能、福島で世界初の飛行試験

ニュース画像 1枚目:衝突回避の模擬飛行試験
© NEDO
衝突回避の模擬飛行試験

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は福島県と南相馬市の協力を得て、2018年12月10日(月)から12月14日(金)にかけて復興工業団地内「福島ロボットテストフィールド」で、中型の無人航空機に搭載した衝突回避システムの探知性能試験を世界で初めて実施しました。

試験は、SUBARU、日本無線、日本アビオニクス、三菱電機、自律制御システム研究所などと共同で取り組んでいます。ヤマハ発動機の無人航空機Fazer G2を使用、日本アビオニクスの光波センサー、日本無線の電波センサー、SUBARUのADS-Bと自律管理装置、三菱電機の準天頂衛星システム対応受信機AQLOC-VCXII、自律制御システム研究所は市販のカメラと処理装置に独自の探知アルゴリズムを搭載し、飛行させています。

この試験飛行は、あらかじめ設計した経路に従い、中型の無人航空機が空中でホバリングして静止する有人ヘリコプターを避けて時速40キロメートル程度で飛行する模擬的な衝突回避試験でした。無人航空機には各種センサーや準天頂衛星システム対応受信機などを搭載し、飛行中に適切に対象物の有人ヘリコプターを探知し、衝突回避システムの動作が確認できました。

衝突回避システムの確立で、災害対応や物流などの分野で活用が見込まれる無人航空機の実用化、より小型の無人航空機への機能搭載を見据えた社会実装を推進します。2019年度は今回の成果を踏まえ、向かい合って飛行する有人ヘリコプターに対し、自律的に衝突を回避する無人航空機の飛行試験を行う予定です。

なお、この試験でSUBARUはFazer G2に搭載可能な小型・軽量の自律管理装置を開発に加え、各社が開発する装置の情報を自律管理装置の探知ロジックにより回避経路を決定し、システム全体のインテグレーションを担っています。

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