防衛省、韓国海軍艦艇によるP-1レーダー照射で音声公開 協議は終了

防衛省、韓国海軍艦艇によるP-1レーダー照射で音声公開 協議は終了

防衛省は2019年1月21日(月)、海上自衛隊のP-1哨戒機が日本海で受けた韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について最終見解を示しました。音声を公開し、改めて強く抗議し、韓国側に事実を認め、再発防止の徹底を強く求めています。同時に韓国側には相互主義に基づく客観的かつ中立的な事実認定に応じる姿勢が無く、レーダー照射の有無について、これ以上の実務者協議を継続しても、真実の究明に至らないとしてこの件で韓国側と協議継続は困難と判断しています。

公開された音声は、探知レーダー波を音に変換し、保全措置を講じたもので、18秒間に渡り強い音が出ているものです。当時、同じ海域に所在した韓国警備救難艦には、火器管制レーダー(STIR-180)は搭載されておらず、韓国駆逐艦から照射されたものと判断しています。

また、韓国側が「低空で脅威飛行した」ことについても反論、通信状況についても現場海域は晴天で雲も少なく、通信環境は極めて良好であったこと、当該のP-1哨戒機が韓国駆逐艦に呼びかけた同じ通信機器を用いて、埼玉県の陸上局と通信していたほか、現場からおよそ240キロメートル離れた位置の航空自衛隊所属の練習機が、韓国駆逐艦に対する同機の呼びかけを聞き取っていたことを確認しているとも明らかにしています。

こうした状況を明らかにする一方、この事案について韓国側と協議は行いません。ただし、日韓と日米韓の防衛協力は、北朝鮮の核・ミサイル問題をはじめ、東アジア地域の安定的な安全保障環境を維持するために極めて重要とし、防衛協力の継続については真摯に努力するとの姿勢を示しています。

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