空自、2月28日からF-2戦闘機の飛行訓練を再開

空自、2月28日からF-2戦闘機の飛行訓練を再開

ニュース画像 1枚目:F-2、画像はF-2A
© 航空自衛隊
F-2、画像はF-2A

航空自衛隊は2019年2月28日(木)から、F-2A/B戦闘機による飛行訓練を再開します。これは、2月20日(水)に発生した築城基地の第8航空団所属F-2B戦闘機の墜落事故を受け、F-2による飛行訓練などを見あわせていましたが、これまでに判明した事項の再発防止を講じ、再開するものです。空自は操縦者に対する教育、訓練を徹底し、F-2の健全性を確認する特別点検を実施し、2月28日(木)以降はこれらが終了した操縦者、特別点検が完了した機体から順次、飛行訓練などを再開します。

墜落事故前の状況は、対戦闘機の戦闘訓練を実施中、事故機の2番機の前席操縦者は、1番機の追尾を避けるため、エンジン出力を一旦絞って降下旋回を実施し、そのまま下方から1番機に向けて急上昇機動を継続したところ、機体速度が低下し、その直後に操縦不能の状態に陥りました。

後席の操縦者は、前席操縦者に代わり回復操作を試みましたが、操縦不能状態が継続し、そのまま機体は高度を失い、脱出の規定高度が近づき、緊急脱出操作を実施しました。この機体は、操縦不能状態に陥る前、機体の異状を示す警報などは確認されていません。

調査で考えられる事故要因として、操縦者の操作に起因して機体が失速し、失速状態から回復操作が適切に実施できなかった可能性が考えられるとみています。このため、その処置として低速度領域での航空機の特性、後席教官による助言、操縦移管に関する教育、シミュレーターによる同様の事象の疑似体験訓練をすべてのF-2戦闘機操縦者に対して実施します。

現段階の調査では、機体の操縦系統に不具合が発生した可能性は低いとしていますが、すべてのF-2戦闘機に対し操縦系統に関する特別点検を実施しています。平成30(2018)年版「防衛白書」によると、F-2A/B戦闘機は計92機です。

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