エバーグリーンの重大インシデント、米と見解相違で十分な検証できず

エバーグリーンの重大インシデント、米と見解相違で十分な検証できず

エバーグリーン航空が2010年11月28日、747-200型の機体番号(レジ)「N482EV」で中部国際空港(セントレア)からアンカレッジ国際空港へ向かうフライトEIA238便の重大インシデントで、アメリカ側と日本側の見解が異なることが分かりました。

アメリカ運輸安全委員会(NTSB)はこの件について、NTSBの規則で報告すべき事態ではなく、エンジン1基のみの影響で残る3基で安全に引き返す事ができ、重要な案件ではないと回答。さらに、エバーグリーン側も調査した2011年2月時点にエンジン修理、オーバーホールの計画はなく、分解にも同意しなかったと報告しています。

また、フライトレコーダーは磁気テープ記録方式で約25時間記録可能でしたが、重大インシデント発生時の記録を正しく読み取れず、ボイスレコーダーは約30分間記録できましたが、重大インシデント発生時の記録は上書き、消去され、十分な検証はできなかったようです。

その上で、報告書では原因としてセントレアから離陸上昇中、第2エンジンの低圧タービン翼のローターブレードが破断、その破片がエンジン後段の各部を損傷させた可能性を指摘しています。

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