F-2B戦闘機墜落、再発防止に外装物搭載時の飛行特性など再教育

F-2B戦闘機墜落、再発防止に外装物搭載時の飛行特性など再教育

ニュース画像 1枚目:航空自衛隊 F-2
航空自衛隊 F-2

航空自衛隊は2019年6月21日(金)、築城基地所属F-2B戦闘機が2月20日(水)の訓練中に墜落した事故について、調査結果を公表しました。当該機は山口県見島から東方20キロメートル付近の日本海上の訓練空域で1対1の対戦闘機戦闘訓練を実施中、2番機が操縦不能になり、操縦者2名が緊急脱出し、機体は洋上へ墜落しました。

事故原因は、操縦者の操縦に起因する異常な機首高姿勢と背面姿勢の操縦不能状態、適切な回復操作がなされなかったことです。前席操縦者は飛行諸元や姿勢を適切に把握しないまま、パワー操作、操舵を適切な手順で実施できず、異常姿勢と操縦不能に陥ったとみています。交替した後席操縦者もMPOスイッチに手が届かず、誤った指示、前席操縦者も間違いに気付かず正しい回復手順が実施されませんでした。

調査では事故の背景に、操縦者のF-2外装物搭載形態時の飛行特性、緊急手順に対する認識が低く、安全確保の指導が不足していた可能性も指摘しています。

再発防止策として、(1)飛行特性について教育の徹底、(2)緊急手順についてシミュレーターを含む教育・訓練、(3)飛行特性や操縦者の練度を踏まえた訓練管理、(4)後席MPOスイッチ配置変更など安全性向上をあげています。

特に飛行特性の教育は、今回の事故につながる低速度や操縦不能状態時の飛行特性、外装物搭載形態による飛行特性の違い、緊急手順では低速度状態の異常姿勢、操縦不能状態からの回復要領、緊急脱出手順、緊急事態時の前後席操縦者の連携要領などを徹底します。

事故発生までの状況は、事故機が2番機として前席操縦者がスロットルを最小出力に絞り、対抗機の1番機に向けて左上昇旋回し、約90度左旋回後に右旋回へ切り返した際、ほぼ直上に機首を引上げ、事故機は機首高で速度を失う異常姿勢となりました。前席操縦者が回復操作を試みたものの、機体は背面姿勢の操縦不能状態に陥りました。

この時点で後席操縦者が操縦を交替し、回復操作を試みたものの背面状態で体が浮き、操縦桿をマニュアルモードにするMPO(Manual Pitch Override)スイッチに手が届かず、後席から前席への指示も誤って別のスイッチ操作を指示しました。操縦不能状態が継続、事故機が降下したことから、後席操縦者が緊急脱出を決心し、後席、前席の順に脱出し、機体は墜落しました。

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