航空局、ジャムコの不適切な検査で業務改善命令

航空局、ジャムコの不適切な検査で業務改善命令

東京航空局は2019年8月20日(火)付けで、ジャムコに航空機用内装品の製造で、不適切な事案が確認されたことを受け、業務改善命令を発出しました。ジャムコはこれを受け、関係者に陳謝しています。

ジャムコは航空機シートと内装品関連事業、その生産委託先の子会社で不適切な検査業務が発生しており、航空局が1月から3月に実施した立入検査で、ジャムコとその子会社の宮崎ジャムコで不適切な事象が発覚しました。これを受けジャムコは3月15日(金)付で第三者による特別調査委員会を設置し、当該事業に関わるジャムコ、関連する子会社の検査業務と品質管理全般で総点検を実施しています。

不適切な業務内容は、外注部門が委託先担当者の印鑑を保有し、押印漏れがあった場合の代印、記載不備などの際にジャムコの担当者が修正のため再発行した際の代印を実施していました。また、2015年8月から9月の11日間、補用品の出荷前完成検査で、検査員の訓練生1名が検査を実施していました。

ジャムコは再発防止策として、組織、管理体制の改善や全従業員へのコンプライアンス教育の実施、検査員の資格一時停止と再教育の実施、検査業務部門の増員、受入検査場の拡張、環境整備などの対策を実施します。

ジャムコは航空局の指導も踏まえ、再発防止策を確実に実行し、ルールと仕組みの明確化、組織の見直しを含むガバナンス体制の見直しに加え、倫理観の強化、企業風土の改善などにより同社グループの信頼回復に努めていく方針です。

業績への影響は、第2四半期まで売上高減少などの一時的な影響を見込むものの、当連結会計年度の通期業績予想に変更はないと公表しています。また、同社は今回の命令について、「関係各位にご迷惑、ご心配をおかけしておりますことを重ねて深くお詫び申し上げます」と陳謝しています。

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