カンタス航空、10月から12月に長距離フライトの調査飛行を実施へ

カンタス航空、10月から12月に長距離フライトの調査飛行を実施へ

ニュース画像 1枚目:カンタス航空、長距離テスト飛行のイメージ
© QANTAS
カンタス航空、長距離テスト飛行のイメージ

カンタス航空は2019年8月22日(木)、10月から12月に長距離フライトの調査飛行を3回実施すると発表しました。これは、ブリスベン、シドニー、メルボルンといったオーストラリア東岸部とロンドン、ニューヨークとの定期直行便の就航をめざす「Project Sunrise」の一環です。

調査飛行は、787-9を使用して行われます。当初予定していたデリバリーフライトの飛行ルートを変更し、シアトルからオーストラリア間を乗客なしで飛行する代わりに、「Project Sunrise」で構想するロンドン、ニューヨークからシドニーまでの飛行ルートの模擬飛行を実施します。

重量を最小限に抑えて必要な燃料航続距離を出すため、各フライトは乗務員を含めて最大40名とし、ほとんどがカンタス航空の社員で構成されます。機内での調査は、シドニー大学、モナーシュ大学と連携して設計され、注意力、安全性、生産性のための治験コーディネーターと協力して行われます。

機内では、ウェアラブル技術を搭載したデバイスを装着し、約19時間のフライト中、睡眠パターン、機内食や飲み物の消費状況、照明、体の動きなどをモニターし、健康や快適性、体内時計に与える影響を評価します。乗務員は、フライド前後と飛行中のメラトニン量レベルの測定、パイロットは脳波のパターン追跡と覚醒度を監視する測定器を装着し、仕事と休息の最適なパターンを作るためのデータを取得します。

カンタスはすでに、パース/ロンドン間の直行便で、乗客の睡眠管理に関するデータ収集を行っており、今後さらに詳細な検討を行う計画となっています。また、エアバスとボーイングは、カンタスに対して「Project Sunrise」を実現するための航空機を提案しています。カンタスは経済性、規制当局の承認、労使合意を踏まえ、2019年12月末までに決定する見通しです。

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