全日空(ANA)は2019年11月12日(火)、排ガスを原料とする「Sustainable Aviation Fuel(SAF)」を使用し、アメリカのエバレットから羽田空港への新造機デリバリーフライトを、三井物産と共同で実施したと発表しました。
対象となった新造機はANAが導入した777-300ER、機体番号(レジ)「JA797A」とみられます。「JA797A」は10月29日(火)から10月30日(水)にかけて、アメリカのペインフィールド空港から羽田空港にフェリーされています。このデリバリーフライトでANAは、SAFの購入、使用のほか、製造所から輸送やブレンディング、品質検査なども実施しました。
SAFは、原材料の生産、収集から燃焼までの過程で、CO2の排出量が少ない持続可能な供給源から製造されるジェット燃料です。製造は製鉄所や製油所などの排ガスからエタノールを製造する、世界で唯一のガス発酵技術を持つアメリカのLanzaTechが手がけており、ANAはLanzaTechと、2021年以降にアメリカで製造・供給を予定するエタノールを原料としたSAFの購入について合意しています。
また、ANAと三井物産、JXTGエネルギーは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が掲げる、国内でのSAFの商用化を念頭に置いた、SAFのサプライチェーン構築に向けた検証に参画することが決定しています。
ANAでは今後も、環境リーディングエアラインとして、CO2削減をはじめとした環境問題の解決に積極的に取り組みます。